IT時代の ヒューマン・インタフェースを考える

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IT時代の ヒューマン・インタフェースを考える 名大特別講義2003 IT時代の ヒューマン・インタフェースを考える 2003年12月8日 中京大学情報科学部 棚 橋 純 一

(インプレス調査:インターネット白書2003より) 日本のインターネット人口 (インプレス調査:インターネット白書2003より) 5645万人 5 4620万人 4 3000万人突破! 人口(千万人) 3 ブロードバンド 世帯普及率 39% 2 18% 1 0 98/2 2000/2 2002/2

ネット仮想都市のイメージ例 (富士通研究所)

情報技術(IT)は個人の生活に大きく関与! インターネットの普及で 情報技術(IT)は個人の生活に大きく関与! 広帯域無線網/インターネット/ディジタル放送 もっと使い易くすることが大事 ヒューマン・インタフェースの改善が鍵! モバイル リビング オフィス 個室 個人の生活空間

本日の話題 1.言葉インタフェース 2.エージェント・インタフェース 3.討論支援

1.言葉インタフェース 音声対話 英語 vs 母国語

音声対話に対する願望が根強い コンピュータ(機械)と 人間の言葉で 話ができるように! 音声対話の実現!

音声対話を支える基本技術の状況 音声入力(認識) 〇書き言葉の音声入力技術はある程度実現 △話し言葉の音声入力技術は開発途上 音声出力(合成) 〇単調子の音声出力技術は実現 △感情付加の音声出力技術は開発途上 「ありがとうございました」 「申し訳ございません」 「名古屋大学の皆様こんにちは。今日はヒューマンインタ    フェース最前線のお話をさせていただきます。」

音声対話を支えるシステム技術の状況 現状:トランシーバ(半二重)対話 コンピュータ 人間 目標:完全双方向(全二重)対話

英語の場合、言語バリアの壁をどう乗り越えるか?  インターネット使用言語の問題 インターネット上では、 英語が デファクト標準語になる気配! 母国語との関係をどのように考えるか? 英語の場合、言語バリアの壁をどう乗り越えるか?

<Global Reach 調査データ 2002年版> インターネット人口(使用言語別) <Global Reach 調査データ 2002年版> インターネット人口 (2002、百万人) 割 合 (%) インターネット人口 (2003予測、百万人) 割 合 (%) 使用言語 英語系 228 40 270 35 非英語系 339 60 510 67 欧州系 192 34 259 34 アジア系 146 26 254 33 日本 52 9 75 10 中国 56 10 125 16 世界合計 560 100 762 100

使用言語に関連する検討課題 英語を標準? 母国語を標準? I T による言語バリアの克服法? 案1 翻訳ソフトの活用 案2 音声通訳の開発  英語を標準?  母国語を標準?  I T による言語バリアの克服法? 案1 翻訳ソフトの活用 翻訳性能? 表示方法? 案2 音声通訳の開発 いつ頃実現?

2.エージェント・インタフェース 秘書型 vs ペット型 ロボット型

コンピュータを使い易くするための工夫として、 エージェント(代理役)を介在させる技術が登場  エージェント・インタフェース コンピュータを使い易くするための工夫として、 エージェント(代理役)を介在させる技術が登場 秘書型エージェント ペット型エージェント 知的な仕事を実行 親しみ易さの導入 タイプ ねらい 現状 知的レベル 期待に届かず ワンパターン すぐ飽きるもの多い 例 ネット検索ソフト 仮想生物 (フィンフィン、ポストペット)

IT時代の秘書型エージェント 「サイバー太郎/花子」 サイバー太郎/花子 太郎/花子 (情報分身) (リアル人間) 様々な情報を蓄積 個人ネットのPC群 10-100 GIPS   1 -10 TB サイバー太郎/花子 (情報分身) ニューロン 140億 太郎/花子 (リアル人間) 様々な情報を蓄積 必要な情報・知識を スマートに提示

TEO物語 (produced by 手塚真) 仮想生物の一例(フィンフィン)  コンピュータを親しみ易く 仮想生物を介在役に TEO物語 (produced by 手塚真)    (sponcered by 富士通)

ロボット型エージェント 続々登場 人間型 (本田、Sony、富士通 etc.) ペット型 (Sony、松下、NEC etc.)

10数年前のロボット(ニューロ・ロボット) 1988年5月9日 日本経済新聞記事 富士通技術展 朝日新聞記事

最近のロボット(人間型)例 HOAP2 HOAP1 (富士通オートメーション)

エージェント・インタフェース検討課題 バーチャルを求めるのか? リアルさを求めるのか? 人間との関係を どのように考えるのか?

3.討論支援 紙飛行機討論のIT化

紙飛行機討論 ねらい 実施結果 (浅野誠教授が提唱、授業で実践) 討論すべき課題提示 初期段階の支援 全員発言の実現 各自、紙に意見を書く 紙飛行機にして、飛ばす 各自、紙飛行機を拾う 集まった意見から適宜選択、 グループ又は総合討論に発展 数回繰り返す ねらい十分実現 (楽しさもあり) 実施結果 自分が出した 意見の反応が 知りたい! (この保証なし)

IT活用による討論支援 ねらい IT活用により魅力ある討論支援システムを実現 実現システム 課題と工夫 リアル版の楽しさをどう実現するか 討論管理・支援 (サーバ) 討論者1 (クライアン1ト) (クライアント2) (クライアントN) 課題と工夫 リアル版の楽しさをどう実現するか 自分の意見に対する反応を知りたい ITで容易に実現 ITの活用工夫で実現

以下の二つの課題について、意見を述べよ。 レポート課題 (12月8日  棚橋 純一) 課題1 インターネットの世界で、使用言語を母国語にすべきか、英語に      すべきかで深刻な議論が発生している。どのように対処すべきか。 課題2 ロボットはどんどん人間に近づこうとしている。本当にそれがよい      だろうか。 それとも機械らしさを残したほうがよいだろうか。 以下の二つの課題について、意見を述べよ。 (各課題 600~1000文字程度) 提出期限  12月15日(月)17:00 提出先    工学部教務掛窓口「レポート受」