デジタル式運行記録計を用いた エコドライブ推進に関する事例研究 流通情報工学課程 2003734 野尻春喜 指導教官 鶴田三郎 黒川久幸 それでは、デジタル式運行記録計を用いたエコドライブ推進に関する事例研究と題しまして、野尻が発表させていただきます。
エコドライブの必要性 エコドライブへの期待 地球温暖化問題 □ 環境負荷削減効果 □ 省エネ効果 京都議定書 エコドライブ普及委員会 □ 環境負荷削減効果 □ 省エネ効果 地球温暖化問題 京都議定書 ●現在、大気中の温室効果ガス濃度が増加し、地球温暖化問題が極めて深刻化しつつあります。このまま温室効果ガス濃度が増加すると、我々の生活に大きく影響を及ぼすような地球規模の気候・環境の変化が起こることが予測されています。 ●温室効果ガス削減の取り組みとして、●2005年2月16日に京都議定書が発効され、温室効果ガスを6%削減することが義務付けされました。しかし、2004年の温室効果ガスの対基準年増減値は+7.4%となっており、今後更なる温室効果ガス削減の取り組みが求められています ●京都議定書の背景を受け、改正省エネ法が施行され、(改正省エネ法の施行により、輸送事業者、荷主が法律の対象となり)更なる省エネの取り組みが求められるようになりました。省エネの取り組みとして注目されている取り組みに「エコドライブの実施」が挙げられます ●エコドライブとは環境負荷削減効果・省エネ効果が見込める運転手法のことを言います。 ●エコドライブは、行政が運営するエコドライブ普及委員会において、普及・促進のための計画(エコドライブ普及・促進アクションプラン)が図られ、国民に意識を呼びかけています。エコドライブは行政において、自動車を利用するすべての人々の省エネ対策の中でも重要な位置づけにあり、その効果に期待がされています。 エコドライブ普及委員会 の発足 改正省エネ法 エコドライブ普及・促進 アクションプランの作成
エコドライブの具体的手法・効果 この表はエコドライブの具体的手法・効果についてまとめたものです。 ●エコドライブとして特に効果が大きいのは急発進・急減速をやめること、アイドリングストップです ●各手法とも年間の燃料節約量が50リットル以上、CO2だと100kg以上の削減効果が見込めます {各値は財団法人省エネルギーセンターにより2,000ccの乗用車(AT車・平均燃費12km/L)が、年間10,000km(高速道路の場合は年間1,000km)走行した場合の実測値を前提として算出されています。(CO2換算値は省エネルギーセンターが設定したガソリン発熱量、CO2排出原単位から算出された値です。ガソリン節約額はガソリンリットルあたり120円で算出した値です。)} 出所)(財)省エネルギーセンター資料を一部改変
デジタル式運行記録計を用いたEMSとは エコドライブの更なる 普及・促進が必要 デジタコを用いたEMSの導入 (エコドライブ管理システム) ●温室効果ガス削減のため、今後更なるエコドライブの普及・促進が必要となります ●エコドライブの普及・促進を支援するために、現在デジタル式運行記録計を用いたEMS(エコドライブ管理システム)が普及されつつあります ●デジタコを用いたEMSとは右図の流れのようになっています 大まかな流れとしては(図を指しながら) ●デジタコの導入 ●走行中、速度、距離、時間、作業時間等の走行データの記録 また、音声警告音によるエコドライブの支援 ●走行後の運転状況の評価 ●走行後のEMS管理者による指導 と、なっています ●EMSとは、●このサイクルを繰り返し行うことにより、エコドライブの普及・促進を支援するものです 国土交通省によると、デジタコの導入によって最大約20%の燃費の改善例など導入による効果が報告されています 出典)国土交通省
約8倍! デジタコの今後の市場予測 ●グラフは、デジタコの今後の市場予測を表したグラフです。 ●グラフから、2007年のデジタコ販売台数予測値は2000年に比べて約8倍もの値になっており、今後デジタコが普及されていくことが予測されます 2000年の販売台数を起点とした累計値を表しています 出典)高度技術集約型産業等平成17年度開発調査報告書
デジタコの問題点 デジタコを用いた エコドライブの評価基準が明確でない デジタコによって記録できる 項目が異なる エコドライブが行われているか どうかが分からない 使用するデジタコによって エコドライブの評価の方法が異なる デジタコ導入による効果は大きく、今後更なる普及が見込まれています。 しかし、デジタコには、●デジタコを用いたエコドライブの評価基準が明確でない、 ●また、デジタコによって記録できる項目が異なるという問題があります。 評価基準が明確でないということは●エコドライブが行われているかどうかが分からないということになり、●ドライバーに対する適切な運転評価・指導が行えないということになります。 ●デジタコによって記録できる項目が異なるということは、デジタコによってエコドライブの評価方法が異なるということになり、●使用するデジタコによってエコドライブの推進方法が異なるということになります したがって、ドライバーの努力を正等に評価するためにエコドライブの評価基準について検討する必要があります。 また、今後もデジタコの優れた機能を用いて、エコドライブの推進を行い、温室効果ガス削減や省エネの取り組みに対処していく必要があります。 ドライバーに対する 適切な運転評価・指導が行えない 使用するデジタコによって エコドライブ推進方法が異なる
デジタコを用いたエコドライブの視点から視た 研究目的 検討① デジタコを用いたエコドライブの視点から視た 運転評価の妥当性に関する検討・考察 目的① デジタコを用いた エコドライブの視点から視た運転評価基準 に関する提言を行う 検討② デジタコを用いた エコドライブに影響を与えている項目 に関する検討・考察 本研究では、2つの目的に沿って検討を進めます。 ●一つはデジタコの問題点として挙げられている評価基準に関する検討を行います。A社から提供していただいたB社製デジタコの乗務日報を用いて、環境負荷低減という視点から視た運転評価の妥当性に関する検討を行います。 エコドライブは燃料消費量の削減による燃費の改善効果が得られることから、検討は乗務日報から得られる評価点と燃費、並びに各記録項目の変化を視て判断します。 ●検討結果より、エコドライブの視点から視た運転評価基準についての提言を行うことを目的とします。 ●もう一つは、B社製デジタコを用いて更なるエコドライブの普及・促進を図るため、エコドライブに影響を与えている項目について調べ、●エコドライブ推進における提言を行うことを目的とします。 目的② デジタコを用いた エコドライブ推進における提言を行う
本研究で使用する乗務日報について 物流企業A社から提供していただいたB社製デジタコの乗務日報 トラック53台(4t冷凍車、共同配送便) 各1か月分(2006年7月1日~7月31日) トラックに乗車するドライバーは同一 東京17台、北海道9台、九州7台、大坂20台 本研究では、物流企業A社から提供していただいたB社製デジタコの乗務日報を用いて検討を進めます トラックは53台で4t冷凍者で統一してあります 各一か月分で、トラックに乗車するドライバーは同一です
検討手順 乗務日報から得られた各記録項目の値の抽出 乗務日報の 数値集計 乗務日報から得られた各記録項目の値の集計 (データ作成) 各記録項目間の相関関係の確認 無相関検定による相関係数の有意性の確認 相関分析 検討手順について説明します。 ●初めに、A社から提供していただいたB社製デジタコの乗務日報の記録項目の抽出・集計を行いデータを作成します。 ●次に、●各項目間の相関係数を算出し、相関の強さを見ます。 ●最後に、●回帰式・回帰直線を算出して相関関係の確認を行います。 検討は、エコドライブの視点から視た運転評価の妥当性に関する検討を初めに行い、次にエコドライブに影響を与える項目に関する検討を行います。 回帰直線と説明変数yに関しては「回帰直線は予測に役立たない」「説明変数xは目的変数yの予測に必要でない」という帰無仮説を立てて検定を行い、帰無仮説が棄却された場合、相関関係が正しいと判断します。有意水準は5%に設定します 回帰式の算出 回帰直線・回帰係数の有意性の確認 相関関係の確認 考察 単回帰分析
各記録項目の抽出 アイドリング時間 1kmあたりの アイドリング時間 急発進回数 走行距離 エコドライブの評価を行うのに 適した項目が少ない 乗務日報から抽出した記録項目 地域(東京、北海道、九州、大阪) 車番 走行距離 [単位:km] 燃料消費量 [単位:l] 燃費 [単位:km/l] 配送数量 [単位:c/s] 一般道走行時間 [単位:分] 高速道走行時間 [単位:分] 積み込み時間 [単位:分] 荷卸し時間 [単位:分] 停車時間 [単位:分] アイドリング時間 [単位:分] 納品件数 [単位:件] 急発進回数 [単位:回] 急加速回数 [単位:回] 急減速回数 [単位:回] エンジン回転オーバー [単位:回] 日報評価点 [単位:点] 抽出した記録項目より算出した項目 総走行時間 [単位:分] 高速道利用割合 [単位:%] 待機・休憩時間 [単位:分] エンジンOFF時間 [単位:分] 1kmあたりのアイドリング時間 [単位:分/km] 納品先1件あたりの走行距離 [単位:km/件] 危険運転回数 [単位:回] 平均速度 [単位:km/h] アイドリング時間 1kmあたりの アイドリング時間 急発進回数 走行距離 エコドライブの評価を行うのに 適した項目が少ない 急加速回数 燃料消費量 初めに、各記録項目の抽出を行います 左側がデジタコで記録できる項目を抽出したものです ●走行距離や●燃料消費量等の走行データのほかに、●積み込み時間等の作業データの記録も行えます エコドライブの評価をより多方面から行えるよう、抽出した項目から新たに算出した項目が右側の項目です ●1kmあたりのアイドリング時間とは、燃費と単位を合わせた場合のアイドリング時間です(単位は分/kmです) ●危険運転回数とは、急発進・急加速・急減速・エンジン回転オーバーの合計を表しています ●各項目を視ると、ドライバーの努力によって値が増減する項目が●左側に表示した五項目しかないことが分かりました。 ●つまり、エコドライブの評価を行うのに適した項目が少ないといえます。 ●デジタコを用いてエコドライブの評価を行うには、新たにエコドライブの評価が行える項目の追加の検討が必要であると考えられます 各種作業時間 急減速回数 危険運転回数 ドライバーの努力によって値が増減する エコドライブの評価を行える 項目の追加の検討が必要 エンジン回転オーバー
各記録項目の数値集計 集計上の留意点 給油が不定期に行われている 燃料を使用した分だけ給油しているかどうか分からない 燃費並びに燃料消費量の短期的な変動を視ることができない 各記録項目の数値集計は1ヶ月単位で行う 記録項目の数値集計にあたり、2つの留意点があります。 ●2点の留意点により、今回用いたデータでは燃費並びに燃料消費量の短期的変動を視ることができません ●したがって、各記録項目の数値集計は1ヶ月単位で行うことにします
検討結果1-1 日報評価点 燃費 積み込み時間 荷卸し時間 待機・休憩時間 アイドリング時間 危険運転回数 1kmあたりの アイドリング時間 燃料消費量 エンジンOFF時間 燃費 平均速度 エコドライブの視点から見た運転評価の妥当性に関する検討の結果を述べます この図は、各項目間の相関関係を表した図です 線がつながれている各項目間には相関関係があります。線の色が赤の場合は正の相関関係、青の場合は負の相関関係を表しています 線の太さが太いほど、相関関係が強いことを表しています 図を視ると●燃費と●日報評価点の間には相関が視られませんでした 総走行時間 高速道利用割合 納品先1件あたり の走行距離 走行距離 配送数量 納品件数
検討結果1-2 相関関係なし この図は、日報評価点と燃費の関係を表しています 図から、日報評価点と燃費の間には相関がないことが分かります ●日報評価点と相関が視られた項目は、危険運転回数とアイドリング時間でした
検討結果1-3 負の相関関係 この図は、危険運転回数と日報評価点の相関関係を図に表したものです ●回帰式の傾きから●負の相関があることが分かります アイドリング時間は相関関係が視られましたが、単回帰分析によって回帰式・回帰直線を求めた結果、直線的関係がないことが分かりました。 以上の結果から、デジタコの乗務日報による評価は、エコドライブという視点からは行われていないが、危険運転回数を考慮して運転評価を行っていることから、安全運転という視点からは運転評価行われていることが分かりました。 エコドライブの視点からの評価を行うには、新たにエコドライブの視点から評価が行える項目を追加すべきであると考えます エコドライブの評価を行うための記録項目を設け、ドライバーに記録項目の説明・注意を促すことにより、どのような運転をしなければいけないのか、何に気をつけなければいけないのか、ドライバー自身の判断をより明確化できることが考えられます。 また、各記録項目の定量的な基準値を定めることにより、ドライバーの記録項目の数値に対する配慮、姿勢の変化が現れ、エコドライブの推進に繋がると考えられます。
検討結果2-1 1kmあたりの アイドリング時間 燃費 納品先1件あたり の走行距離 走行距離 積み込み時間 荷卸し時間 待機・休憩時間 危険運転回数 燃費 1kmあたりの アイドリング時間 日報評価点 燃料消費量 エンジンOFF時間 燃費 平均速度 エコドライブに影響を与える項目についての検討結果と考察を述べます ●燃費に影響を与えている項目は、●1kmあたりのアイドリング時間、●納品先1件あたりの走行距離、●走行距離でした 各項目の値を改善することにより、燃費の改善、すなわちエコドライブに繋がると考えられます これらの項目について考察します 納品先1件あたり の走行距離 走行距離 総走行時間 高速道利用割合 納品先1件あたり の走行距離 走行距離 配送数量 納品件数
検討結果2-2 負の相関関係 この図は、1kmあたりのアイドリング時間と燃費の相関関係を図に表したものです ●回帰式の傾きから●負の相関があることが分かります アイドリングストップはスライドで示したとおり、大きな燃料削減効果が見込めます エンジン始動時にかかる燃料消費量は5秒間のアイドリング時間に相当すると言われていますので、 5秒間以上のアイドリングストップをすればエコドライブに繋がるということが言えます
検討結果2-3 正の相関関係 この図は、納品先1件あたりの走行距離と燃費の相関関係を図に表したものです ●回帰式の傾きから●正の相関があることが分かります 納品先1件あたりの走行距離が燃費に影響を与える理由は、納品件数の減少による加減速の回数の減少によるものだと考えられます。また、納品件数が減少するということはそれだけ停車回数も減るということになり、エンジン始動時の燃料消費量がその分減少すると考えられます。 納品先1件あたりの走行距離を増加させるには荷主の協力が必要です。荷主が一回あたりの発注量を大きくしてくれれば、その分納品回数が減り、納品件数の減少に繋がると考えられます。 走行距離は、燃費の算出に用いられる値であるから、エコドライブを視る指標としては適切ではありません。しかし、本研究で用いたデータでは燃費と走行距離の間に正の相関関係が視られました。これは、納品先1件あたりの走行距離の影響によって、走行距離にも影響が出てしまったものと考えられます。 また、走行距離は高速道利用割合とも正の相関が視られました したがって、高速道利用による加減速の回数の減少も影響を及ぼしているものと考えられます
結論 検討結果① デジタコはエコドライブという視点からの運転評価は適切に行われていないことが分かった デジタコは安全運転という視点からの運転評価が行われていることが分かった 目的①に対する結論 エコドライブの評価を行うためには、新たにエコドライブを評価する項目の追加の検討を行うべきである 検討結果② 燃費に影響を与えている項目はアイドリング時間、納品先1件あたりの走行距離、走行距離であった 目的②に対する結論 エコドライブを推進するためには、アイドリング時間の削減、納品先1件あたりの走行距離の増加による加減速の回数の削減をするべきである ●検討結果①として、 デジタコはエコドライブの視点からは運転評価が適切に行われておらず、安全運転という視点から評価が行われていることが分かりました ●結論として、 エコドライブの評価を行うためには新たにエコドライブを評価する項目の追加の検討を行うべきだと考えます ●検討結果②として、 燃費に影響を与えている項目はアイドリング時間、納品先1件あたりの走行距離、走行距離でした エコドライブを推進するためには、アイドリング時間の削減、納品先1件あたりの走行距離の増加による加減速の回数の削減をするべきである
ご清聴ありがとうございました
検討結果2-2(補足) 出典)(財)省エネルギーセンター
検討結果2-3(補足) 出典)(財)省エネルギーセンター 加減速の回数が燃料消費量に影響を与えることについて補足します ●速度が一定速度と波状運転をしている場合では燃料消費量に大きく差が出ます ●青の棒グラフが定速走行をしている場合の燃料消費量で、●黄色の棒グラフが波状運転、つまり加減速の回数が多い走行をしている場合の燃料消費量です 図より、燃料消費量に大きく差が出ていることが読み取れます 自動車が加速する時には、一定速度で走行している状態に比べて数倍という非常に大きなエネルギーを必要とします。ですから、一定区間を平均速度で走行した場合、加減速の多い波状運転をすると、いくら減速時に燃料カットが働いたとしても、加速時には数倍の燃料を消費しますから、結果的に大幅に燃費が悪くなるのです。加減速をできるだけ少なくする定速走行は省エネ運転の基本となるテクニックです。 ※50km/hで走行中に1秒間に1.4km/hの加速をした場合、そのままの速度で走り続けた場合に比較して、時間あたり約2倍の燃料を消費します。 出典)(財)省エネルギーセンター
検討結果2-4(補足) 走行距離が最も燃料消費量に影響を与えていることが分かった。したがって、走行距離が多くなるとその分無駄な燃料を使用することになる。 無駄な燃料を使用しないためにも、配送ルートの最適化を行い、最短ルートで納品先に着くよう、ドライバーと管理者の協力が必要であると考えられる。 走行距離だけでなく、走行時間や速度にも配慮し、荷主の都合やドライバーの安全を考慮して配送を行うべきである。
今後の課題 エコドライブの評価を行う項目の追加の検討 燃費並びに燃料消費量の短期的な変動を視た場合の運転評価基準についての検討 他社のデジタコを用いた場合の比較検討
デジタコの技術基準の見直し① 道路運送車両の保安基準の細目を定める告示(平成14年7月15日国土交通省告示第619号)の別添89「運行記録計の技術基準」の一部を汎用メモリカードや無線LAN等の最新の通信システムの利用が可能となるよう改正し、平成17年10月1日より施行することとします
デジタコの技術基準の見直し② ディジタル式運行記録計は、アナログ式運行記録計に比べ、データの集計や分析がしやすく、トラック事業者の運行管理業務の負担を軽減するとともに、運行管理の高度化を可能とするポテンシャルを有しています。 また、近年では、平成10年(当該基準制定時)では規定されていなかった汎用メモリカードや無線LAN等の通信システムが広く普及しています。 このため、データ伝達の正確性やデータの改ざん防止対策等の必要な機能を確保しつつ、最新の通信システムの利用などが可能となるよう、新規格のディジタル式運行記録計の技術基準を定めることとしました。 これにより、伝達方法の自由度拡大、利便性の向上及びコストダウンが図られ、同記録計の利用の拡大により、トラック事業者等の運行の安全性向上に資することが期待されます デジタコはアナタコでは記録できなかった項目と音声による警告を用いたドライバーの運転評価・指導が行え、ドライバーの管理に役立っている。 デジタコは各種IT機器を用いることによって更なる利便性をもたらす 例えば、温度センサーによる温度管理やGPS機能による最適経路選択、ETC(自動料金収受システム)による交通の円滑化効果が挙げられる
アナタコについて ①は移動距離を示しています。破線間一目盛りが1kmとなっており、上下実線間で5km、すなわち、一山描く事に10km走行したことがわかります。この山が密になるほど速度が高いこと(=移動時間が短い)を意味します。もし途中で休憩をとっていれば、その間は水平移動の線が描かれます。 ②は1km毎に針が上下しています。運行中か停止中かが一目でわかるようになっています。渋滞の時など、平均車速が低い場合など、低速走行なのか、休憩なのかがこれで判別できます。 ③は時々刻々の速度を示しています。針は大変細く表示しますので、かなり詳しく分析することができます。山の上下が激しければ、それだけ速度の上げ下げが激しいことを意味します。高速道路などを走行すれば、ずっと高速域を描くことになります 数値での解析ができず、細かい分析が困難です また、解析はすべて手作業で行うので、記入ミスや入力ミス等による作業時間の増加が大きな負担となります
デジタコについて① 出典)DTG2 YAZAKI
デジタコについて② ①作業時間の記録 ②納品先 納品先までの距離など ③速度の変化 ④給油量・高速道路料金等 ⑤点検記録 ②納品先 納品先までの距離など ③速度の変化 ④給油量・高速道路料金等 ⑤点検記録 サンプルから読み取ったので詳しいことは分かりません YAZAKIのデジタコを解析ソフトTRAFFICSで読み込んだ乗務日報です
デジタコ導入の効果 出典)国土交通省
デジタコの技術的要件 時計が取り付けられており、時間情報を取得できること 瞬間速度及び走行距離についての情報を取得できること 車載機(デジタコ) 時計が取り付けられており、時間情報を取得できること 瞬間速度及び走行距離についての情報を取得できること 適切なタイミングで警告音等により運転者のエコドライブが支援することができること 以下の情報について、車載機を介して運行診断結果を出力できること 運行の中での急発進・急加速に関する情報 運行の中での一定時間以上アイドリングの継続に関する情報 運行の中でのあらかじめ設定した経済速度を越えた走行に関する情報