疫学概論 測定の信頼性 Lesson 20. 評価の要件 §B. 測定の信頼性 S.Harano, MD,PhD,MPH.

Slides:



Advertisements
Similar presentations
計量的手法入門 人材開発コース・ワークショップ (IV) 2000 年 6 月 29 日、 7 月 6 ・ 13 日 奥西 好夫
Advertisements

土木計画学 第3回:10月19日 調査データの統計処理と分析2 担当:榊原 弘之. 標本調査において,母集団の平均や分散などを直接知ることは できない. 母集団の平均値(母平均) 母集団の分散(母分散) 母集団中のある値の比率(母比率) p Sample 標本平均 標本分散(不偏分散) 標本中の比率.
生体情報論演習 - 統計法の実践 第 1 回 京都大学 情報学研究科 杉山麿人.
日本人学習者による英語音声の 韻律に関する研究
疫学概論 二項分布 Lesson 9.頻度と分布 §B. 二項分布 S.Harano,MD,PhD,MPH.
Lesson 21. 健康政策と疫学 §B. 集団データを用いた 疫学研究 疫学概論 集団データを用いた疫学研究
mukogawa-u.ac.jp/~kitaguti/
つちだ小児科  土田晋也
疫学概論 時系列研究 Lesson 11. 記述疫学 §B. 時系列研究 S.Harano,MD,PhD,MPH.
周育佳 東京外国語大学地域文化研究科博士後期課程
機能実現期間の測定による プログラマ能力の実験的評価
Toshihiko SHIOTSU 塩津敏彦
磁気治療機器が、線維筋痛症患者の痛みを抑制 できるかどうかを検討する。 同時に機器の安全性を検討する。
コメント 狩野 裕 大阪大学人間科学部 日本心理学会ワークショップ 「探索的因子分析における変数の選択(3)」
分布の非正規性を利用した行動遺伝モデル開発
疫学概論 メタアナリシス Lesson 21. 健康政策と疫学 §D. メタアナリシス S.Harano, MD,PhD,MPH.
疫学概論 流行発生調査 Lesson 2. 流行状況調査 §B. 流行発生調査 S.Harano,MD,PhD,MPH.
疫学概論 母集団と標本集団 Lesson 10. 標本抽出 §A. 母集団と標本集団 S.Harano,MD,PhD,MPH.
疫学概論 診療ガイドライン Lesson 22. 健康政策への応用 §B. 診療ガイドライン S.Harano, MD,PhD,MPH.
寺尾 敦 青山学院大学社会情報学部 社会統計 第12回 重回帰分析(第11章前半) 寺尾 敦 青山学院大学社会情報学部
第4日目第2時限の学習目標 検査(テスト)の信頼性について学ぶ。 (1)検査得点の構成について知る。 (2)検査の信頼性の定義を知る。
疫学概論 異なった集団での率の比較 Lesson 5. 率の調整 §A. 異なった集団での率の比較 S.Harano,MD,PhD,MPH.
計測工学 -測定の誤差と精度2- 計測工学 2009年5月17日 Ⅰ限目.
疫学概論 2段階スクリーニング Lesson 19. 評価の指標 §D. 2段階スクリーニング S.Harano, MD,PhD,MPH.
データのバラツキの測度 レンジと四分位偏差 分散と標準偏差 変動係数.
在宅医療における 対話型自動健康診断システム
疫学概論 患者対照研究 Lesson 13. 患者対照研究 §A. 患者対照研究 S.Harano,MD,PhD,MPH.
Lesson 22. 健康政策への応用 §C. リスク・マネージメント 疫学概論 リスク・マネージメント
疫学概論 患者対照研究 Lesson 13. 患者対照研究 §A. 患者対照研究 S.Harano,MD,PhD,MPH.
統計学の基礎と応用 張 南   今日の話:序   論          履修の注意事項.
疫学概論 横断研究 Lesson 11. 記述疫学 §A. 横断研究 S.Harano,MD,PhD,MPH.
疫学概論 感度と特異度 Lesson 19. 評価の指標 §A. 感度と特異度 S.Harano, MD,PhD,MPH.
疫学概論 ROC曲線 Lesson 19. 評価の指標 §B. ROC曲線 S.Harano, MD,PhD,MPH.
Evidence-based Practice とは何か
Evidence-based Health Care とは何か
疫学概論 交互作用 Lesson 18. 交互作用 S.Harano, MD,PhD,MPH.
第4日目第3時限の学習目標 検査の信頼性(続き)を学ぶ。 妥当性について学ぶ。 (1)構成概念妥当性とは? (2)内容妥当性とは?
疫学概論 適中度と尤度比 Lesson 19. 評価の指標 §C. 適中度と尤度比 S.Harano, MD,PhD,MPH.
疫学概論 適中度と尤度比 Lesson 19. 評価の指標 §C. 適中度と尤度比 S.Harano, MD,PhD,MPH.
疫学概論 標本抽出法 Lesson 10. 標本抽出 §B. 標本抽出法 S.Harano,MD,PhD,MPH.
疫学概論 交絡 Lesson 17. バイアスと交絡 §A. 交絡 S.Harano, MD,PhD,MPH.
AEによるタンク腐食評価 円筒型貯蔵タンクの底部は、操業中に観察することができない。我が国では、消防法により1000klを超えた貯蔵能力を持つタンクは、その容量に応じて周期が定められ、定期的な内部開放検査を実施することが義務付けられている。タンクの開放検査に伴う操業停止、清浄、さらに検査などにかかる費用は、大型タンクの場合、数千万円を超えることも珍しくない。
疫学概論 疾病の自然史と予後の測定 Lesson 6. 疾病の自然史と 予後の測定 S.Harano,MD,PhD,MPH.
計測工学 -誤差、演習問題 計測工学(第6回) 2009年5月26日 Ⅱ限目.
疫学概論 バイアス Lesson 17. バイアスと交絡 §A. バイアス S.Harano, MD,PhD,MPH.
疫学概論 感度と特異度 Lesson 19. 評価の指標 §A. 感度と特異度 S.Harano, MD,PhD,MPH.
尺度化について 狩野 裕 大阪大学人間科学部.
疫学概論 ヘルシンキ宣言 Lesson 23. 疫学研究の倫理 §A. ヘルシンキ宣言 S.Harano, MD,PhD,MPH.
疫学概論 測定の信頼性 Lesson 20. 評価の要件 §B. 測定の信頼性 S.Harano, MD,PhD,MPH.
再討論 狩野裕 (大阪大学人間科学部).
疫学概論 直接法と間接法の相違 Lesson 5. 率の調整 §D. 直接法と間接法の相違 S.Harano,MD,PhD,MPH.
対応のある共分散分散行列の同時分析 ーー 震災ストレスデータの同時分析 ーー
疫学概論 2段階スクリーニング Lesson 19. 評価の指標 §D. 2段階スクリーニング S.Harano, MD,PhD,MPH.
疫学概論 死亡データの情報源 Lesson 4. 罹患と死亡の指標 §F. 死亡データの情報源 S.Harano,MD,PhD,MPH.
第6章 性格とは何か?.
疫学概論 測定の妥当性 Lesson 20. 評価の要件 §A. 測定の妥当性 S.Harano, MD,PhD,MPH.
あいち健康プラザ 健康度評価システムのコンセプト
第5章 性格とは何か?.
システムとソフトウェア評価: 標準化の目的と必要性
Lesson 4. 罹患と死亡の指標 §G. YPLLとQOLの測定 疫学概論 YPLLとQOLの測定
疫学概論 寄与危険度 Lesson 15. 関連性の測定 §D. 寄与危険度 S.Harano,MD,PhD,MPH.
疫学概論 疫学研究の目的 Lesson 1. 疫学研究 §A. 疫学研究の目的 S.Harano,Md.PhD,MPH.
疫学概論 時系列研究 Lesson 11. 記述疫学 §B. 時系列研究 S.Harano,MD,PhD,MPH.
疫学概論 §C. スクリーニングのバイアスと 要件
SDQ-S利用上の問題点と精度の高い方向感覚測定法の確立に向けて
疫学概論 横断研究 Lesson 11. 記述疫学 §A. 横断研究 S.Harano,MD,PhD,MPH.
疫学概論 流行発生調査 Lesson 2. 流行状況調査 §B. 流行発生調査 S.Harano,MD,PhD,MPH.
第4日目第2時限の学習目標 検査(テスト)の信頼性について学ぶ。 (1)検査得点の構成について知る。 (2)検査の信頼性の定義を知る。
疫学概論 臨床試験の種類 Lesson 14. 無作為化臨床試験 §B. 臨床試験の種類 S.Harano,MD,PhD,MPH.
市場調査の手順 問題の設定 調査方法の決定 データ収集方法の決定 データ収集の実行 データ分析と解釈 報告書の作成.
Presentation transcript:

疫学概論 測定の信頼性 Lesson 20. 評価の要件 §B. 測定の信頼性 S.Harano, MD,PhD,MPH

測定の信頼性の種類-1 被験者信頼性 Subject reliability 観察者信頼性 Observer reliability 被験者側の要因による変動(被験者の疲労、気分、など) 観察者信頼性 Observer reliability 観察者、測定者、判定者側の要因による(観察者の能力、意見の相違、など) 状況的信頼性 Situational reliability 測定が行われた状況による(測定日の処理状況、不慣れ、など)

測定の信頼性の種類-2 計測法信頼性 Instrument reliability データ処理信頼性 測定法や機器、判定方法それ自体の要因による(不正確な表現、機械的な癖、不安定性、など) データ処理信頼性 Data processing reliability データを扱う手段による(誤入力、など)

観察者信頼性の検証 観察者間 観察者内 異なる観察者間 同一時点で複数以上の観察者が測定した結果を比較 同一の観察者 異なった時点で同じ観察者が測定した結果を比較

カッパー値 κ value、κ statistics 観察者間または観察者内の所見の一致について検証する方法 偶然によらない一致率の算定 目的(用途) 主観的測定の評価 診断基準の開発 観察者信頼性の検証

κ値 観察者2 合計 判定A 判定B 判定C 観 察 者 1 a b c d e f g h i j k l m n o p

κ値の算定 ただし、p = a+b+c+e+f+g+i+j+k       = d+h+l       = m+n+o

κ値の例(小児カタル症状) 61 10 4 75 3 7 5 15 1 6 65 20 100 観察者2 合計 観 察 者 1 非特異的かぜ 急性 扁桃炎 中耳炎 観 察 者 1 61 10 4 75 3 7 5 15 1 6 65 20 100

κ値算定の例

計測法信頼性の検証-1 再テスト法 平行テスト法 同じ検査を異なった時期に同じ被験者に実施して相関を見る。 同じ程度の検査を同時に実施して相関を見る。

計測法信頼性の検証 同一時点での検証 折半法 内的一貫性 多数の項目よりなる検査(質問票など)の場合、2つの部分に分割して比較する。 テストを3つ以上の部分に分けて比較する。 クロンバックのα係数 Cronbach’s alpha 特に、尺度法による計測

変動係数 Coefficient of variation (CV) 測定値のばらつき度より安定性を見る。 安定性が高いと信頼性が高い。

信頼性があるが妥当性低い 検査結果 真の値

妥当性があるが信頼性低い 真の値

妥当性も信頼性もある 真の値