くすりの 種類と形 C 小学 しゅ るい かたち くすりの適正使用協議会 1 テーマC「くすりの種類と形」の概略 種類と形 しゅ るい かたち テーマC「くすりの種類と形」の概略 薬の種類は大きく分けて内服薬と外用薬と注射薬の3種類です。ここではもっとも多く使われる内服薬を中心に説明します。 錠剤やカプセル剤にする意味は?それぞれいろいろな仕掛けがあります。 ♪ナレーション 薬の種類についてのお話です。 ************************************************************************************************* ★解説 【指導ポイント】カプセルの中身の味見実験、カプセルの中のツブツブの工夫(大型カプセル模型使用)、錠剤の仕掛け(大型錠剤断面模型使用) 薬にはなぜ色々な種類があるのか?を勉強します。 【強調ポイント】 【辞書】 【豆知識】 【参考資料(書籍、URLなど) 】 小学 C くすりの適正使用協議会 1
くすりの種類には、 どんな物があるの? しゅ るい もの くすりの適正使用協議会 2 ♪ナレーション しゅ るい くすりの種類には、 どんな物があるの? もの ♪ナレーション 薬には色々な種類があります。皆さんが用いる薬を大きく分けると、口から飲む内服薬と、体に塗ったりはったりする外用薬、そして直接体の中に入れる注射薬になります。 ************************************************************************************************* ★解説 【指導ポイント】 色々な薬の種類があるのはなぜなのか?を勉強します。 ただしここでは、自分たちが用いる薬を取り上げますので、病院で打ってもらう注射薬や点滴の説明は除かれています。 【強調ポイント】 【辞書】 【豆知識】 【参考資料(書籍、URLなど) 】 くすりの適正使用協議会 2
くすりの種類は、 大きく3つに分けられるよ 内服薬:口から飲むくすり 外用薬:はったり、ぬったりする 注しゃ薬:直接体の中に入れる くすり しゅるい くすりの種類は、 大きく3つに分けられるよ わ おお ない ふく やく くち の 内服薬:口から飲むくすり がい よう やく 外用薬:はったり、ぬったりする くすり ♪ナレーション まず、飲む薬、つまり内服薬について考えてみましょう。 飲む薬には、錠剤、カプセル剤、粉薬、シロップなどがあります。 ************************************************************************************************* ★解説 【指導ポイント】 (用途、特徴などを説明します。もし用意が出来れば、錠剤の模型やカプセルの模型を見せたり触ってもらいながら説明します。) 薬には、飲む人にとって一番飲み易く、尚且つ、安全で効果を発揮しやすくなるように色々な形、つまり剤形があるのです。(医師の処方による薬は患者一人一人の病態や生活に合った剤形が処方されます) 【強調ポイント】 錠剤が大きくて飲みこめない子には、同じ効果の薬でも粉薬やシロップ剤で処方してもらうと飲み易いでしょう。 【辞書】 【豆知識】 【参考資料(書籍、URLなど) 】 ちゅう やく ちょくせつ からだ なか い 注しゃ薬:直接体の中に入れる くすり くすりの適正使用協議会
内服薬 粉薬 じょうざい カプセルざい シロップざい ない ふく やく こな ぐすり くすりの適正使用協議会 4 ♪ナレーション ない ふく やく 内服薬 こな ぐすり 粉薬 ♪ナレーション 飲む薬には他にどんなものがあるでしょう。知っている薬はありますか? 例:ドライシロップ(飲むときに溶かして飲みます)は顆粒剤です(粉薬に含まれます)。 ************************************************************************************************* ★解説 【指導ポイント】 薬には色々な形があります。飲む人にとって一番飲み易く、なおかつ、安全で効果を発揮しやすくなるような剤形を選べることを指導して下さい。 (医師の処方による薬は患者一人一人の病態や環境に合った剤形が処方されます) 【強調ポイント】 【辞書】 【豆知識】 飲む薬は通常、消化管(食道・胃・腸など)を通る薬と、口内錠のように口の中でラムネ菓子のように溶かして口の中の皮膚(粘膜)から吸収される薬があります。また、小児のお子さんが飲み易いシロップ剤があります。 【参考資料(書籍、URLなど) 】 じょうざい カプセルざい シロップざい くすりの適正使用協議会 4
外用薬 エアゾール ぬり薬 目薬 ざ薬 はり薬 (スプレー) (なんこう、クリーム、ローション) がい よう やく ぐすり めぐすり やく がい よう やく 外用薬 ぐすり エアゾール ぬり薬 (スプレー) (なんこう、クリーム、ローション) ♪ナレーション 皆さんが使う薬には、口から飲む内服薬のほかに外用薬があります。 外用薬には、軟膏やクリームのような塗り薬、パップ剤のような貼り薬の他、ガスの圧力を利用してスプレーするエアゾール剤や坐薬、目薬、点鼻薬など色々な形があります。 ************************************************************************************************* ★解説 【指導ポイント】 (用途、特徴などを説明します。もし用意が出来れば、色々な外用薬の実物を見せたり触ってもらいながら説明します。) 薬には色々な形がありますが、用いる人(飲む人)にとって一番用い易く、なおかつ、安全に効果を発揮させるためなのです。 また、医師の処方による薬は患者一人一人の病態や生活に合った薬が処方されることを理解させて下さい。 【強調ポイント】 【辞書】 【豆知識】 例:小児のお子さんへの発熱時には、効果が早く、用い易い解熱用の坐薬があります。 【参考資料(書籍、URLなど) 】 めぐすり 目薬 やく ざ薬 ぐすり はり薬 くすりの適正使用協議会 5
なぜ じょうざいやカプセルざいにしてあるのだろう? ♪ナレーション さっきから色々な薬の種類を勉強しました。 さて、皆さんは最近どんな薬を使用しましたか? どんな薬を知っていますか? (手を上げさせる) 答えに錠剤やカプセル剤が出てくるのを待ちます。でてきたら、そうですね、皆さん良く知っていますね。 それでは、なぜ、錠剤やカプセル剤にしてあるのか知っていますか? ************************************************************************************************* ★解説 【指導ポイント】 代表的な飲み薬の錠剤や、カプセル剤は何故このような形にしている(工夫している)のか、理由を皆で考えましょう!! 【強調ポイント】 【辞書】 【豆知識】 【参考資料(書籍、URLなど) 】 くすりの適正使用協議会 6
・くすりの苦い味などをかくし、飲み易くさせるため にが あじ の やす ・くすりの苦い味などをかくし、飲み易くさせるため ・持ち運ぶのに便利だから ・ 効き方に工夫(ゆっくり溶けるように するなど) ができるから も はこ べん り き かた く ふう と ♪ナレーション 薬が錠剤やカプセル剤などの形になっているのには、理由あって、工夫がされているのです。 例えばカプセル剤の場合、外側のカプセル部分は味がしません。 また、一般的にカプセル部分は胃で溶けながら腸へと進み、中身の薬は主に腸から吸収されます。 このことから考えられることは、 ・苦い味などをかくします⇒飲みやすくなります。 ・色々な効果を発揮する薬をまとめて一つのカプセルにしています (早く効く工夫・ゆっくり効く工夫、痛みを取る薬、熱を冷ます薬等)⇒効き方に工夫が出来ます。 ・そして、保管や携帯に便利です。 では、実験で理由を確かめてみましょう ************************************************************************************************* ★解説 【指導ポイント】 【強調ポイント】 【辞書】 【豆知識】 【参考資料(書籍、URLなど) 】 くすりの適正使用協議会 7
カプセル味見実験 実験! 中身の味は・・・?! 1 2 3 あじ み じっ けん じっけん なか み あじ くすりの適正使用協議会 8 あじ み じっ けん じっけん カプセル味見実験 1 2 なか み あじ 中身の味は・・・?! 3 ♪ナレーション それでは、薬がどんなふうに工夫されているか、いくつか実験して確かめてみましょう。 まず、カプセルをあけて中身の味を確かめる実験です。 これは実験なのでカプセルを空けてみますが、皆さんは飲むときにも絶対にカプセルを空けてはいけません。 ************************************************************************************************* ★解説 【指導ポイント】 薬の工夫についてその理由を実験で確かめます。 これからの実験はあくまでも確かめるための実験ですので、先生だけが行って下さい。児童・生徒の皆さんは絶対に行わないで下さい。 <実験目的> 薬は飲みやすくするために製剤上、いろいろな工夫がされています。 空のカプセルにビタミンCの粉末を入れたものを用意しておき、生徒の前でカプセルから取り出し、味見をすることでカプセルの役割を教えます。 <用意するもの> 粉末状のビタミンC、空カプセル、薬包紙、スプーン(小)、時計皿です。 時計皿の替わりに理科の実験で使用するシャーレでも構いません。 なお、粉末状のビタミンCや空カプセル、薬包紙は薬局で購入することができます。 <実験手順> ①粉末状のビタミンCを薬包紙に取り出し、あらかじめカプセルに充填しておきます。 この時、薬包紙に折り目を付けておくとビタミンCをカプセルに入れやすくなります。 ②生徒の前でカプセルの中身をあけ、味見をします。 ※本来はカプセルの中身だけ出して飲んではいけないので、 担任の先生や養護の先生などに代表で味見をしてもらいましょう。 ③酸味や苦味(この場合は酸味)をかくすためにカプセルに入れられていることが分かります。 (実験参考動画が協議会HPにあります。) 【強調ポイント】 この実験で確かめられたこと⇒カプセルに入っていると酸味を感じることなく飲める=飲みやすい。 【辞書】 【豆知識】 【参考資料(書籍、URLなど) 】 ※通常は、絶対にしてはいけません。 この実験は、ビタミンCを使って行っています。 くすりの適正使用協議会 8
カプセルの中のツブツブに、このような工夫を加えることがあるよ なか カプセルの中のツブツブに、このような工夫を加えることがあるよ く ふう くわ たと 例えば・・・ すぐ効くツブ ゆっくり効くツブ 胃でとけるツブ 腸でとけるツブ いたみをおさえるツブ 熱を下げるツブ き き い ♪ナレーション 次に大きなカプセル剤の仕組みを見てみましょう。 これは、カプセル剤を拡大した模型です。中身の様子がよくわかると思います。 中には色々な色のツブが入っていますね!! これは何故でしょう? きれいに見せるため?それもあるかも知れませんが、他にどんな理由があるか考えてみましょう。 Q:赤いツブと白いツブの違いは何だと思いますか? それはスライドに書いて有りますように、 A:カプセルの中のツブは、色によって働きがちがうのです。 例えば“すぐ効く薬”“ゆっくり効く薬”であったり、“胃で溶ける薬のツブ(胃溶)・腸で溶ける薬のツブ(腸溶)”であったり、“痛みをとる薬・熱を下げる薬”であったりします。 カプセル剤の中には、働きが異なる薬のツブが何種類か混ぜてあるのです。 ************************************************************************************************* ★解説 【指導ポイント】 薬の工夫についてその理由を模型を使って確かめます。 これからの実験はあくまでも確かめるための実験ですので模型を使って行います。 カプセルを飲む時は中身を取り出して飲んではいけません。本物のカプセルの薬では絶対に中身を取り出さないように指導して下さい。 <実験目的> 薬は飲みやすくするために、いろいろな工夫がされています。そのことを模型を使って確かめて見ます。 <用意するもの> 大型カプセル模型 <手順> ①模型の中身に色々な色のツブが入っていることを確認してもらいます。 ②生徒の前でカプセルをあけ、中のツブを取り出します。色で分けてみましょう。 ③何種類ものツブ入っている事がわかります。スライドに書いてあるツブのように分けて見ましょう。 (参考動画が協議会HPに有ります。大型カプセル模型があればそれを見せながら説明します。) 【強調ポイント】 この実験で確かめられたこと⇒カプセルの中には色々なツブが入っていること。つまり、1つのカプセルで色々な効果が得られることが判ります。 カプセルを空けてのむと、本来のカプセルが溶けだしてから薬が身体に入っていく時間が変わってしまいます。 カプセルを空けて中の薬のツブを分けたり、取り出したりして別々に飲んだりすると違う働きのツブの配合割合が変わってしまいます。 これではその薬の元々の効き目が得られなくなります。 ですから、カプセルは中身を出して飲んだのでは折角の工夫が活かせません。カプセル剤は必ずそのまま飲むように指導して下さい。 【辞書】 【豆知識】 【参考資料(書籍、URLなど) 】 ちょう ねつ さ くすりの適正使用協議会 9
「じょうざい」にはこんな 「仕かけ」もあるよ 「じょうざい」にはこんな 「仕かけ」もあるよ し 例えば・・・ コーティングまく い と 胃で溶けるまく い き せい ぶん ♪ナレーション もう少し薬の仕組みについて詳しく調べてみましょう。 今度は錠剤です。これも大型錠剤模型を使って錠剤の中の仕かけを見てみましょう。どんなことに気がつきますか? 1.内部は何層にもなっています。 2.一番外側には砂糖の層をつけ、薬の苦さや酸っぱさを覆って飲み易くしています。 内側には腸で解ける工夫をした部分があります。このように、色々な役目の層があることが判ります。 このスライドには書いてないのですが、だんだんに溶けて効き目を長くする仕掛けを持った薬(徐放錠)もあります。 (大型錠剤模型があればそれを見せながら説明します。) ************************************************************************************************* ★解説 【指導ポイント】 薬の工夫について、それぞれの層でどのような工夫がされているか模型を使って確かめます。 なぜ錠剤を飲む時は噛み砕いて飲んではいけないかを学習します。 <模型を使う目的> 薬は飲みやすく、また色々な効き目を発揮できるように、工夫がされています。 そのことを模型を使って確かめて見ます。 <用意するもの> 大型錠剤模型 <手順> ①模型の中身は色々な層に分かれていることを確認してもらいます。 ②錠剤模型をあけ、錠剤の中が色々な層に分かれていてそれぞれ効果が異なることを理解してもらいます。 ③いくつもの層に分かれている事がわかります。実際にはスライドに書いてあるより複雑なものがあります。 (参考動画が協議会HPにあります。) 【強調ポイント】 この実験で確かめられたこと⇒錠剤の中は色々な層に分かれていること=1つの錠剤で色々な効き目が得られるように工夫されていることが判ります。もし、錠剤を噛み砕いて飲むと折角の工夫が活かせなくなってしまします。ですから、錠剤は必ずそのまま飲むことを指導して下さい。 【辞書】 【豆知識】 【参考資料(書籍、URLなど) 】 胃で効く成分 ちょう と 腸で溶けるまく ちょう き せい ぶん 腸で効く成分 くすりの適正使用協議会