求められる 「共に育ち、学び、暮らす」とは? ー 歴史的経過に重きを置いて ー 日本発達障害学会 第44回研究大会 自主シンポジウム

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1 このプレゼン資料について ● 校内(園内)研修での使用を目的に作成しました。 ● 「個別の教育支援計画」を理解し、作成する上で大切 な事柄を整理し、図やテキストで示しました。 ● 各スライドでは、ポイントとなる事柄を吹き出しや枠 囲みで示し、強調しています。 ● 各スライドのノートには、スライドの内容とポイント.
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指導要録は、児童、生徒の学習及び健康の状況 を記録した書類の原本であり、学校内部での指導 及び外部に対する証明等に、役立たせるための原 簿として利用される。 学校外には持ち出し禁止で、耐火書庫で厳重に 保管するべきである。
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求められる 「共に育ち、学び、暮らす」とは? ー 歴史的経過に重きを置いて ー 日本発達障害学会 第44回研究大会 自主シンポジウム 求められる 「共に育ち、学び、暮らす」とは? ー 歴史的経過に重きを置いて ー 日本発達障害学会 第44回研究大会  自主シンポジウム 企画   沼尾 孝平        所沢・教育と福祉を問い直す会 2009年8月2日  岩手大学

企画意図は ? 憲法、 46教育基本法、 国際障害者年「完全参加と平等」、子どもの権利条約、  障害者の標準規則、 サラマンカ宣言、 障害者基本法、 障害者権利条約                  という  一連の流れ の中に 障がいもつ人の、あるべき生活は、自然に描かれるでしょう ですが、今、目の前にある現実 との間には大きな溝があります そうした事実を押さえつつ、      私たちは、問題をどのように整理し、         着実な一歩をどこからどのように              進める事ができるのでしょう シンポジストの報告を聞きながら、深め広げ、          そして、着実な一歩進めるための一助と。

シンポジスト 紹介 & 御礼 宮崎 裕美子さん 曽根 直樹さん 石井 哲夫さん 北村 小夜さん 話題提供者 シンポジスト 紹介 & 御礼 話題提供者    宮崎 裕美子さん    曽根 直樹さん    石井 哲夫さん    北村 小夜さん 四人のシンポジストの皆々さまには、お忙しい中、     ご出席頂きましたこと、心より御礼申し上げます また、今日この会場にご来場の皆様と御一緒に     考える時間を共有できます事に感謝いたします。 どうぞ、よろしくお願いします。

障害の有無による差別のない社会をとの願い 国、政府は、 当事者(JDF,育成会) と 国 とのギャップ 当事者が問題とするのは     学校教育法施行令 5条 当事者が基本とするのは   障害の有無による差別のない社会をとの願い                                                                      障害者権利条約など国際標準    国、政府は、    国際条約軽視、施行令5条はそのままに    学校教育法75条1項 大転換       活かしうる法なのに、我々が、生かしていない

A JDF (日本障害フォーラム) 第4回政府意見交換会 08、8,26 A  JDF (日本障害フォーラム)  第4回政府意見交換会  08、8,26 JDFの主張     学校教育法施行令5条は    「障害を理由とした異別取り扱い」にあたり、 障害者権利条約の      インクルーシブ教育に反する       とし、文部科学省の見解を問う

JDF (日本障害フォーラム) 第7回政府意見交換会 08、11,27 JDF (日本障害フォーラム) 第7回政府意見交換会  08、11,27   第四回のQに文部科学省は: 現行の就学基準があり、特別支援学校の対象は障害の基準で判断する との答弁 それに対し、 JDFは: 就学の入り口で障害のある子どもとない子どもは分けられ、障害を理由に別異の取り扱いを受けている。・・・・    権利条約2条では、「障害に基づくあらゆる区別」を差別と規定、・(従って、これは)・・差別である・・

JDF (日本障害フォーラム) 日本身体障害者団体連合会 日本盲人会連合会 全日本ろうあ連盟 日本障害者協議会 DPI日本会議 JDF (日本障害フォーラム)     日本身体障害者団体連合会    日本盲人会連合会    全日本ろうあ連盟    日本障害者協議会    DPI日本会議    全日本手をつなぐ育成会   全国脊髄損傷者連合会   全国社会福祉協議会   日本障害者リハビリテーション協会   全国「精神病」者集団   全国盲ろう者協会   全日本難聴者・中途失聴者団体連合会

全日本手をつなぐ育成会 二つの意見書 地域で共に 全日本手をつなぐ育成会 二つの意見書   地域で共に * 特別支援教育の推進に関する意見書      (2008,12,24)                         理事長   副島宏克    (学校教育法施行令)同5条、認定就学制度の見直しが必要であり、               同条文の改正あるいは廃止を検討する必要がある  *障害者基本法の改正に関する意見書             (2009、1,21)           障害の重さにかかわらず、障害児が義務教育年齢までは、地域で学び、        地域で育つことが原則であることを条文に明記する必要があります     ***********   *********    先に示したJDF、育成会が共に、施行令5条の見直しを要望           2008年、2009年   {1979年養護学校義務化から30年を経ての歴史的転換点}                

女性差別撤廃条約 国連・女性差別撤廃委員会 法的拘束力がある条約を単なる宣言と見なしていないか  日本政府の認識や取組の遅れをただす声続出  8月下旬 最終報告をまとめ 日本政府へ勧告する           東京新聞 09、7、25 子どもの権利条約 でも、同じ状況  1998、2004 二回の国連子どもの権利委員会     日本政府の国内実施状況を審査 その結果、二回共に、インクルージョンの促進を!と。しかも、04年には、98年の差別の禁止などへの最終所見が十分にフォローされていないことを確認しつつ、再度強調するとまで言われている。

学校教育法施行令 5条 ***** ******* ****** この条文を、教育の欠格条項と規定したのが 学校教育法施行令 5条 市町村の教育委員会は、就学予定者 (法第17条第1項又は第2項の規定により、翌学年の初めから小学校、中学校、中等教育学校又は特別支援学校に就学させるべき者をいう。以下同じ。) で次に掲げる者について、その保護者に対し、翌学年の初めから2月前までに、小学校又は中学校の入学期日を通知しなければならない。 1.就学予定者のうち、視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者又は病弱者(身体虚弱者を含む。)で、その障害が、第22条の3の表に規定する程度のもの(以下「視覚障害者等」という。)以外の者 ***** ******* ******    この条文を、教育の欠格条項と規定したのが      教育の欠格条項をなくす会(代表 木村俊彦)です。        歴史的な取組みをした団体と言えましょう

障害者権利条約 2006,12,国連採択 07、9 日本政府署名 08、5 発効 09、7月日本政府 未批准 障害者権利条約  2006,12,国連採択     07、9 日本政府署名  08、5 発効   09、7月日本政府 未批准 2条 定義     障害を理由とする差別とは、障害を理由とするあらゆる              区別、排除、又は制限であって・・・ 4条 一般的義務     (b) 障害者に対する差別となる既存の          法律、規則、慣習及び慣行を          修正し、又は廃止するための                         すべての措置をとること プレスリリース 「障害者の権利に関する条約」(仮称)への署名について  平成19年9月28日 我が国政府は、「条約」に署名することを閣議において決定した。 この条約は、2006年12月、第61回国際連合総会において採択されたものであり、      障害者の人権及び基本的自由の完全な実現を確保し、促進する上で      重要な意義を有している。

B 国・文部科学省の意向は? 厚生労働省は 学校教育法 75条1項 ー大転換ー(06,6) B  国・文部科学省の意向は? 厚生労働省は 学校教育法 75条1項 ー大転換ー(06,6) 通知から 18文科初第446号 19文科初第125号 担当者の発言 瀧本特別支援課長(08,8,24) 文部科学省  (平成21年(2009年)2月12日)      特別支援教育の推進に関する調査研究協力者会議(中間まとめ) 厚生労働省 (平成20年(2008年)7月22日)    障害児支援の見直しに関する検討会報告書

学校教育法 75条1項 2006年(平成18)改正 小学校、中学校、高等学校、中等教育学校及び幼稚園において 学校教育法 75条1項 2006年(平成18)改正 小学校、中学校、高等学校、中等教育学校及び幼稚園において  次項各号のいずれかに該当する児童、生徒及び幼児その他教育上特別の支援を必要とする児童、生徒及び幼児に対し、文部科学大臣の定めるところにより、 障害による学習上又は生活上の困難を克服するための教育を行うものとする。

18文科初第446号 平成18年(2006)7月18日 文部科学事務次官 結城章夫 18文科初第446号  平成18年(2006)7月18日 文部科学事務次官  結城章夫 第6  留意事項 (5) 今回の制度改正により、小中学校等における特別支援教育が明確に位置付けられたことを踏まえ、すべての教員の特別支援教育に関する理解を促進するため、 各大学においては、 教職課程における特別支援教育に関する内容の充実                    及び適切な単位認定、 各学校の設置者及び任命権者においては、 特別支援教育についての現職研修の充実及び教員採用における内容の適切な取扱いに より一層努められたいこと。

19文科初第125号 平成19(2007)年4 月1 日 文部科学省初等中等教育局長 銭谷眞美 19文科初第125号  平成19(2007)年4 月1 日 文部科学省初等中等教育局長  銭谷眞美         特別支援教育の推進について(通知) 1.特別支援教育の理念 特別支援教育は、障害のある幼児児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取組を支援するという視点に立ち、幼児児童生徒一人一人の教育的ニーズを把握し、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善又は克服するため、適切な指導及び必要な支援を行うものである。 また、特別支援教育は、これまでの特殊教育の対象の障害だけでなく、知的な遅れのない発達障害も含めて、特別な支援を必要とする幼児児童生徒が在籍する全ての学校において実施されるものである。 さらに、特別支援教育は、障害のある幼児児童生徒への教育にとどまらず、障害の有無やその他の個々の違いを認識しつつ様々な人々が生き生きと活躍できる共生社会の形成の基礎となるものであり、我が国の現在及び将来の社会にとって重要な意味を持っている。

瀧本特別支援教育課長 回答 2006年8月24日 教育の欠格条項をなくす会 との話し合い     その1  国会議員 三人 議員秘書 五人同席(自民、民主など党派を超えて)   質問:75条の1は、通常学級で学ぶ身体、知的障害のある児童、生徒に対しても適用すると解釈してよいか。 回答:通常学級を含めて特別な支援が必要な方に対する対応をするんですよ、ということを決めさせていただいたということであります。従いまして、75条の1が認定就学者でない通常学級で学ぶ障害のある子どもについても適用すると解釈してよいかというご質問については、そのとおりということであります。

瀧本特別支援教育課長 回答 2006年8月24日 教育の欠格条項をなくす会 その2 瀧本特別支援教育課長 回答 2006年8月24日 教育の欠格条項をなくす会 その2 回答:75条の1項が、発達障害者だけであって、それ以外の者が含まれないと言えば、言うこと自体おかしいと我々思ったので、全ての障害のある方が通常学級にいるよ、認定のあるなしにかかわらず当然75条でいうところの支援の対象だと言っただけ(です) 質問:第164国会 大臣答弁「流れはインクルーシブ・・」は、文部科学省の方針となるのか 回答:大臣が国会でそういった方向についての答弁をしているわけですから、文科省として国際的なインクルーシブという流れを十分ふまえながら、わが国においても対応をしていくということ

瀧本特別支援教育課長 回答 2006年8月24日 教育の欠格条項をなくす会 その3 瀧本特別支援教育課長 回答 2006年8月24日 教育の欠格条項をなくす会 その3 質問:学習障害、高機能、発達障害のある児童生徒に対してのみでなく、財政的な措置を講ずることになると理解してよいか。 回答:障害によるその学習上または生活上の困難を克服するための教育を行うものとするという、この条文から直ちに財政措置が強制されるというものはありません。違う言い方をしますと、例えば私ども国が、いろんなその予算事業を財務省に要求します。要求するときの後ろ盾の材料にはなります。 それから法律ですので、国だけではなくて、市町村等に関しても当然係ってくるわけですけれども、市町村が財政部局と新たな財政措置を要求するときの後ろ盾にはなる。そういう意味では、重要な法改正であったと理解していただけたら、ありがたいと思います。

厚生労働省 障害児支援の見直しに関する検討会 平成20年7月22日 基本認識 厚生労働省 障害児支援の見直しに関する検討会 平成20年7月22日 基本認識 見直しの基本的な視点  基本認識    障害児については、子どもとしての育ちを保障していくとともに、      障害があることについて専門的な支援を図っていくことが    必要である。      しかし、他の子どもと異なる特別な存在ではなく、        他の子どもと同じ子どもであるという視点を        欠いてはならない。           障害のある子どももない子どもも、様々な子どもが、           互いのふれあいの中で育っていくこと        は、障害のある子どもにとってもない子どもにとっても        有益なことと考えられる。

厚生労働省 障害児支援の見直しに関する検討会 平成20年7月22日 基本認識に立った上で 、4つの基本的な視点を基に検討した 1 子どもの将来の自立に向けた発達支援 2 子どものライフステージに応じた一貫した支援 3 家族を含めたトータルな支援 4 できるだけ子ども・家族にとって身近な地域における支援    障害児は他の子どもと別に過ごし、別に育っていくというこどでは、障害の有無にかかわらず地域で共に暮らしていく「共生社会」の実現は困難である。子どもの頃からできるだけ共に学び、遊び、育っていくことが、大人になってからも共に暮らし、共に働く社会の実現につながっていく。    また、支援を受ける場合にも、自宅から何時間もかかる施設に通うということではなく、できるだけ生活の場から近いところで支援を受けられることが望ましく、できるだけ子ども、家族にとって身近な地域で支援をしていくという視点が重要である。

文科省 特別支援教育の推進に関する 調査研究協力者会議(中間まとめ) 2009、2,12 文科省 特別支援教育の推進に関する 調査研究協力者会議(中間まとめ) 2009、2,12 法律や通達で、先進的な動きを示しつつも、     この中間まとめでは、現状維持、むしろ、障害者権利条約との関係では、      明らかに、後ろ向きな 結論を出している。  以下に示す。 条約の制定過程等を踏まえれば、特別支援学校の存在は認められているものである。  本条約が求めるインクルーシブ・エデュケーション・システムは、単なる場の統合ではなく、子ども達を最大限度まで発達させる教育の質を求めており、そのような教育が行われることを前提として、可能な限り同じ場で教育を受けられるようにすることを求めている    **************      **************       分離の問題状況、そして、存在の危うさを自認していればこそ、   認められていると、敢えて、存在自体を、ここで強調したもの

C 75条1項 と中間まとめ そこに示されるギャップを何と読むか ? C  75条1項 と中間まとめ そこに示されるギャップを何と読むか ? あるべき方向を、指し示す  学校教育法 75条1項     18文科初第446号 平成18年7月18日 文部科学事務次官  結城章夫   19文科初第125号 平成19年4月1日 文部科学省初中教育局長  銭谷眞美   瀧本課長の発言などからも、 共生、共に学び、育つとする         あるべき方向を示す明確な法律であることが確認できるのではないか   もっと、焦点あてて語られるべき、生かされるべき法律 ところが、 現実の中で、押し戻されたものとして 特別支援教育の推進に関する調査研究協力者会議               中間まとめ (2009、2,12)  学力テストに象徴される競争主義の強力な流れ、そして、特別支援学校や通級教室の近年の猛烈な肥大化などから 不変の施行令5条に囚われ              75条1項 を 埋没させてしまっている、私たち *1961年 文部省 広報資料18       特殊教育の整備・・充実すれば・・普通学級・指導容易に・効果あがるように・・ *2000年  三浦朱門  非才、無才は実直な精神だけ・・       *は、北村小夜著 能力主義と教育基本法「改正」 現代書館より

まとめに換えて 母の語る一つのエピソード 文字を書けない ことばも出ない 息子 今春3月 普通高校卒業 まとめに換えて   母の語る一つのエピソード 文字を書けない ことばも出ない 息子 今春3月 普通高校卒業    母親:  高校受験時の同級生の動きの紹介 受験時、同じ高校受験の友、一緒に行くからと自主的に息子と、5,6人が同行 試験終了後、その友だちが、息子と一緒に出て来た 母親:先生に指示されたの? 友:違うよ 母親:驚く(喜び)、中学校の担任も驚いていた 母親:小学校、中学校と生活を共に過ごした結果の、自然な友人の行動となっていることを知る。感動を覚えた。これが社会人となった後にも影響するのではないでしょうか。 ここに示された状況こそが、JDF,育成会の要望書、意見書で描かれる希望を表わしていると思われる。 共に学び、育ち、暮すイメージ として 

私たちに、今、求められるもの 宮崎 裕美子 さんから 曽根 直樹 さんから 石井 哲夫 さんから 北村 小夜 さんから 宮崎 裕美子 さんから   いま、お子さんを地域の普通学級に通わせていて思うところを 曽根 直樹 さんから   東松山市では市として希望者は全て地域の普通学級へ           システムを整えてのその後の状況を 石井 哲夫 さんから   日本の自閉症の歴史を築いてこられた立場から、 北村 小夜 さんから   長年に渡って、子どもたちを分けてはならないと                     取り組まれてきた立場から    最後に、少しの時間となりますが、相互の意見交換、そして、              フロアの皆様との意見交換を、と思います。