横浜市防災研修 まちの防災組織災害対応演習(導入・説明編)

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BCP (事業継続計画) 行政は業務継続計画 議員研修 大規模な災害・事故・システム障害が発生した場合に、 企業や行政組織が基幹事業を継続したり、早期に事業を 再開するために策定する行動計画 事前に業務の優先度を確定し、バックアップシステムの 整備や要員確保などの対応策を立てておくこと.
○○ 市△△町 □□ 地区 津波避難計画作成 全体説明会・タウンウォッチング 日時:平成 ● 年 ● 月 ● 日( ● ) 午前9時~ 12 時 30 分 場所: □□□□□□ (様式4 第2回全体会議資料)
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ディスカッションの進め方 【1】 テーマの提示 (約5分) 【2】 ディスカッション(約30分)
○○市△△町□□地区 津波避難訓練及びワークショップ 日時: 平成●年●月●日( ● ) 午前9時~12時 場所:□□□□□□
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-笛吹市 防災危機理課- 平成30年11月16日(金)午後7時30分から 笛吹市スコレーセンター 1階 集会室
■ はじめに サッカークラブの運営においては、常に怪我/事故の可能性はある。
(防災マップ、避難行動要支援者の避難支援マップ)
地区防災計画 指導の手順 防災フレームワーク 案
1月府・市町村合同地震・津波災害対策訓練の考え方
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横浜市防災研修 まちの防災組織災害対応演習(導入・説明編) 資料1 横浜市防災研修 まちの防災組織災害対応演習(導入・説明編) 横浜市立大学 石川永子 本資料は、平成28年度横浜市防災・減災推進研修(ステップアップ研修)「まちの防災組織対応演習」の内容を、受講者の方がお住まいの地域で実施す る時の演習資料としてのみ使用する目的で公開しています。目的外での使用は、必ず横浜市危機管理室経由で、作成者に許可を得てください。 本資料内の写真は、記載がないものは、作成者(横浜市立大学石川永子)が撮影しています。

はじめに この訓練は、地域で何がおきるか想定し、町の防 災組織で何ができるか、そのために事前に何が できるかを考えるものです。  この訓練は、地域で何がおきるか想定し、町の防 災組織で何ができるか、そのために事前に何が できるかを考えるものです。  是非、地域で実施してみましょう。

訓練の概要 ・この訓練は、災害直後から72時間後までの 「まちの防災組織本部を運営する」模擬演習です。 ・訓練参加者は、まちの防災組織の中心になる方 を想定しています。 ・演習を実施して気づいたことを活かして、 防災組織のマニュアルを作成・改訂し、 次の訓練に活かしていきましょう。 災害時に備えて、想定外のことがおきても対応できるよう、イメージトレーニングをしておきましょう!

訓練の目的 演習の目的: 「まちの防災組織」の役員等が、 ・被害や災害後数日間の状況がイメージできる  ・被害や災害後数日間の状況がイメージできる  ・本部で優先してやるべきことを、時間の経過にあわせて判断し、役割分担・情報共有の仕方を学ぶ 演習のポイント:  「わかりやすく」「参加者全員が考え、意見を言う」 ことが大切!

演習は、震災から72時間! 12月9日(金) 12月10日(土) 12月12日(月) 地震発生 3時間後 8時間後 まちの防災組織でやること 11/7/2018 12月9日(金) 12月10日(土) 12月12日(月) 地震発生 3時間後 8時間後 24時間後 72時間後 (4日目) グループワーク1 グループワーク2 (グループワーク3) 例えば・・ 安否確認 本部立ち上げ 例えば・・ 地域拠点(避難所)との連絡・連携 例えば・・ 在宅避難の高齢者等の声掛け/サポート まちの防災組織でやること

「まちの防災対策本部」で大切なこと2つ! 限られた情報から、先を見越して策を練り、対応する   1)共通の目標をつくり、定期的に情報共有して、細かいことは    現場の判断に委ね、リーダーが全て決めようとしない   限られた情報から、先を見越して策を練り、対応する   限られた情報から、現時点の状況と課題を想像する。   現時点での状況と課題と共有して、少し先の時点(3時間、8時 間・・・)までの「共通の目標」をつくる   防災委員らと役割分担をして、それぞれの分担で、その「共通の 目標」に向かって、役割分担を実行する   役割分担の報告と、目標・対応は、定期的に見直す・追加する 6

そのために、「被害・被災者の状況」「本部が対応したこと」 「現時点・少し先までの課題」「要支援者の情報」を   2)限られた情報を整理し、防災委員や住民、関係者(行政・支    援者など)が一目でわかるようにしておく。 そのために、「被害・被災者の状況」「本部が対応したこと」 「現時点・少し先までの課題」「要支援者の情報」を  情報の見える化・調整の場(ミーティング)をすることが大切。 7

Step1 地域に合う教材づくり 皆さんが地域で行う時は、 次の3バージョンから選択して使用してください。 11/7/2018 皆さんが地域で行う時は、 次の3バージョンから選択して使用してください。 ①木造密集市街地編 ②住宅地編 (築30年程度の戸建が主な地区) ➂ニュータウン編 もちろん、自分の地域の地図を入れ込んで教材をつくってもかまいません。

例 8時間後(木造密集市街地版) ○○自治会 A町1丁目 店舗 公園 A町3丁目 A町2丁目 A町小学校 大型スーパー 自治会館 例 8時間後(木造密集市街地版) A町1丁目 A町2丁目 A町3丁目 公園 A町小学校 大型スーパー 自治会館    家の下敷きになっているらしい高齢者。    特に古い住宅が密集していて、建物が倒壊している ○○自治会 店舗   停電。在宅酸素等を使用する住民からの救助申請。人工透析患者も。 小学校は、若干被害があるもの使用可能 A町 小学校 周囲に延焼したが鎮火。くすぶっている家屋を消火中。    通度・階段が崩れ通行不可 車両通行可能 火災からの避難者や駅の滞留者を中心に40名程度避難。 在宅避難者からトイレパックの備蓄がないと相談あり。 中型スーパー ブロック塀が落ちてきて足が骨折して動けない人がいる 公園には避難者が集まってきている   水道管が破裂。 一部室内が浸水 公園

Step2 教材をもとに 「地域で困ること」を考えていきます 11/7/2018 発災時の対応を考えよう ①住民がどんなことに困るか ②まちの防災組織でやること

住民のみなさんがどんなことに困るか、 時間に沿って考えてましょう (概ね3日間) 住民のみなさんがどんなことに困るか、 時間に沿って考えてましょう (概ね3日間)

演習資料のシナリオを頭に入れながら、「住民がどんなことに困るかポストイットに書いて整理してみる

地震 発生 3時間後 8時間後 24時間後 72時間後 必要なもの ・模造紙 ・マジック ・附箋(ポストイット) 高齢者の体調

参考:イメージをふくらませるために 阪神・淡路大震災から1週間 映像・写真をみましょう 参考:イメージをふくらませるために 阪神・淡路大震災から1週間 映像・写真をみましょう 準備に使える:写真などは、こちらからダウンロード 神戸市ホームページ 阪神・淡路大震災の記録 http://www.city.kobe.lg.jp/safety/hanshinawaji/

Step3 少し先を想像し、「まちの防災組織の目標とやること」を考えます 11/7/2018 発災時の対応を考えよう ①住民がどんなことに困るか ②まちの防災組織でやること

Step1 地域に合う教材づくり 11/7/2018 STEP1で選択した又は作成した想定を使用し、演習を行ってみましょう。

演習(グループワーク)の方法 ◇ 震度6強の地震が発生から発災時、 ・3時間後、24時間後まで、72時間後まで、の対応を考 えます。 ◇ スライドを進めながら状況の変化に対応します。STEP2 で考えた「住民が困るであろうこと」も考慮します。 ◇ 設問に対して各グループで議論し、まとめてください。 ◇ 設問の解答は地域の実情により若干異なりますので、 答えは1つとは限りません。

想定を見ながら、時間の経過と共に、「実施する事項」を定め、「時点ごとに目標、具体的な活動」を整理してみる 実施事項 目標・活動 3時間後 24時間後 72時間後

記載例 実施事項 3時間後 24時間後 72時間後 目標・活動 住民の安否確認 目標:本部整え報告情報をリスト等で整理できる (活動:本部にいる人で役割分担体制構築・リスト用意・報告受付・報告無地区把握) 目標:要援護者/被害大地区の安否不明者整理 (活動:安否報告無地区に行き確認、要援護者で安否不明者訪問等) 目標:行政・外部医療支援等と連携(活動:個別支援&二次避難所・診察・特別ニーズ情報を提供)

STEP4 発表・振り返り 重要な点を共有・ルールづくり・改訂へ

参考:地図の作成について  横浜市のホームページにあるわいわい防災マップを活用すると、簡単に地図を作ることができます。わいわい防災マップでは、白地図だけでなく、災害が発生した際の危険性や避難場所なども表示することも可能です。是非ご活用ください。 横浜市 わいわい防災マップ 検索 「わいわい防災マップ」から出力した地図に書き込んだ例 横浜市撮影

ありがとうございました。 本資料は、平成28年度横浜市防災・減災推進研修(ステップアップ研修)「まちの防災組織対応演習」の内容を、受講者の方がお住まいの地域で実施す る時の演習資料としてのみ使用する目的で公開しています。目的外での使用は、必ず横浜市危機管理室経由で、作成者に許可を得てください。 本資料内の写真は、記載がないものは、作成者(横浜市立大学石川永子)が撮影しています。