実施・分析・報告段階
実施・分析・報告段階 調査の実施 収集データの整理 集計計画 データの統計的分析 分析とコメントの作成 報告書の作成 口頭プレゼンテーション
1.調査の実施
1-1 合同会議 合同会議で確認すべき事項 調査目的、調査項目、日程、費用など 調査手法、地域、対象者条件、サンプル数 発注企業体 リサーチ会社 合同会議で確認すべき事項 調査目的、調査項目、日程、費用など 調査手法、地域、対象者条件、サンプル数 製品テストの場合、テスト製品の総数、テスト製品の入手方法 調査票、呈示カード類 インタビュアの稼動予定人数と調査経験年数 初票点検、最終回収の日程と開催場所 挨拶状の文面、謝礼品の種類、事後検査法
1-2 調査員説明会 調査会社の実査責任者または調査企画担当者が調査員に対して、これから行う調査内容について指示・説明する会議。 目的: 1.内容の理解度を統一し、面接現場でのインタビュア間のバイアスを 軽減すること。 2.インタビュアの士気を高めること。 基本的な内容説明 1.調査目的 2.調査方法 3.調査票 4.提示物 5.上記に対する質疑応答
1-2 調査員説明会 調査員の面接上の注意事項 指定された対象者だけに面接すること 対象者の回答の秘密厳守 適切な服装や言葉使い 指定された対象者だけに面接すること 対象者の回答の秘密厳守 自由回答の正しいプロービングと誘導質問の禁止 チーティングなどの不正行為の禁止
1-2 調査員説明会 模擬面接…インタビュアに調査内容をさらに理解してもらうために、面接 現場を体験してもらう。 インタビュアに配布する物件 模擬面接…インタビュアに調査内容をさらに理解してもらうために、面接 現場を体験してもらう。 インタビュアに配布する物件 調査票、呈示カード類 テスト物件 調査員手引書 対象者名簿 地点割当表、地図 挨拶状 謝礼品 身分証明書 その他実査管理シート
1-3 初票点検 初票点検…調査説明会で説明した内容が正しく理解されてい るか、2~3票回収した時点で、中身を点検する作業 である。 初票点検…調査説明会で説明した内容が正しく理解されてい るか、2~3票回収した時点で、中身を点検する作業 である。 徹底すべき事項が生じたら、電話またはファックスで、全調 査員に通知する。
1-4 調査票の回収と事後検査 事後調査の目的 インタビュアが実際に訪問したかどうかを確認する。 インタビュアの不正行為を発見し、不良調査票を廃棄する。
2.収集データの整理
2-1 エディティング エディティング…回収した個票を点検し、不備があれば訂正する 作業。 点検箇所 論理的整合性があるか 論理的整合性があるか 回答に不明確なところがないか 回答に無記入や欠陥部分はないか 記入した文字は正しく読めるか インタビュアの不正回答がないか
2-2 コーディング コーディング…コンピューターに入力可能なように、データを数 字またはアルファベット記号に符号化すること。
2-3 データクリーニング データクリーニング…人手によるエディティングやコーディング でも修正しえなかった不備をコンピュータ 内でチェックし、すべてのデータを浄化する。
3.集計計画
3-1集計計画とは 集計計画…計算によってアウトプットする統計数値表の内容を決めることである。
3-2 相関表 (A) (B) X 番組を 計 見ている 見ていない 男 132 67 199 女 93 108 201 225 175 400 (A) X 番組を 計 見ている 見ていない 35歳未満 131 67 198 35歳以上 94 108 202 225 175 400 (B)
3-2 相関表 (C) X 番組を 計 見ている 見ていない 男 35歳未満 41 58 99 35歳以上 91 9 100 女 90 3 102 225 175 400
4.データの統計的分析
4-1 一変量解析 比例尺度/間隔尺度 順序尺度 名義尺度 ■代表値 平均値 中央値 最頻値 ■散布度 標準偏差 レンジ 度数分布
4-2 二変量解析 比例尺度/間隔尺度 順序尺度 相関係数 順位相関係数 単回帰係数
5.分析とコメントの作成
5-1 分析とは 定量調査の分析…集計された情報について、事実の発見と仮 説の検証をし、論理性や整合性を追及し、データの状態を科 説の検証をし、論理性や整合性を追及し、データの状態を科 学的に析出する。 例:大小関係・優劣関係・順位、相関関係、因果関係、規則性・傾向 分析を的確に行うための諸条件 分析者の常識 豊富な関連情報 論理性・整合性の追及姿勢 マーケティング知識 マーケティングリサーチの知識・体験
5-2 分析手順 調査目的と分析視点の再確認 統計数表の数値とアウトプットのチェック 質問方法の確認 統計検定 調査結果に対するコメント書き 数表と図表の作成 要約コメント
5-3 論理の組立の事例 第1子が中学生またはそれ以下のこどもが; 合計 いる世帯 いない世帯 (300) (126) (174) 製品P (1)大小・優劣関係 製品P,Qの満足度比較 第1子が中学生またはそれ以下のこどもが; 合計 いる世帯 いない世帯 (300) (126) (174) 製品P 41% 76% 16% 製品Q 59 24 84
5-3 論理の組立の事例 3月時点 9月時点 助成銘柄知名者 (223) (337) 製品を正しく答えた人 72% 65% 3月時点 (2)増減傾向 製品特徴理解 <その1> 3月時点 9月時点 助成銘柄知名者 (223) (337) 製品を正しく答えた人 72% 65% 製品特徴理解 <その2> 3月時点 9月時点 全対象者 (450) 製品を正しく答えた人 36% 49%
5-3 論理の組立の事例 (3)新しい関係の発見 合計 1~4回 5~9回 10回以上 (350) (72) (168) (110) 視聴回数と再視聴興味度 <その1> 合計 1~4回 5~9回 10回以上 (350) (72) (168) (110) 再視聴興味あり 24% 14% 25% 29% 視聴回数と再視聴興味度 <その2> 合計 1~4回 5~9回 10~14回 15回以上 (350) (72) (168) (110) (50) 再視聴興味あり 24% 14% 25% 29% 20%
5-4 コメント作成のPASS 分析結果をいかに正確に表現するか (Preciseness) 読者をいかに惹きつけるか (Attractiveness) 分析結果をいかに単純明快に表現するか (Simplicity) いかに意味のある内容を書くか (Significance)
5-5 文章化のポイント 全体から述べる。 事実の記述と分析者の解釈を混同しない。 文章の密度を濃くし、書く枚数を少なくする。 念頭に置いた一人の読者に向かって語りかけるように説得性をもって書く。
6.報告書の作成
6-1 報告書の構成 基本概要 結果の要約 主要結果 主要統計表 付録: (1)使用した調査票、呈示したカード・写真類 調査目的 調査方法 調査項目 調査日程 実施調査会社名 結果の要約 主要結果 主要統計表 付録: (1)使用した調査票、呈示したカード・写真類 (2)呈示した製品の写真や広告のストーリーボード (3)技術解説書、その他
7.口頭プレゼンテーション
9-1プレンゼンテーションの準備 プレンゼンテーションの目的と自分の役割を明確にしておく。 聞く相手を分析しておく。 必要なデータを揃えておく。 提示するマテリアルを準備する。 結果をビジュアル化する。 話す内容を決め、一つのストーリーを構成する。 リハーサルをする。
9-2 聞く相手の分析 聴く相手は、だれとだれか。 聴く相手に共通することは何か。 聴く相手の人数。 聴く相手は、なぜ自分の説明を聞こうとしているのか。 相手の予備知識はどれほど深いか。 聴く相手のなかで、だれが意思決定者か。
9-3 話しぶり ジェスチャー 顔の表情 声の調子 話す速さ 誤りの訂正