- 如何に自然と調和し投資に対応した林政は – 2017/12/9

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- 如何に自然と調和し投資に対応した林政は – 2017/12/9 国民森林会議 速水林業 代表 森林再生システム 代表取締役 FSC ジャパン 副代表 速水亨

国内の林業のプラス面マイナス面 プラス面 マイナス面 森林蓄積の増加 自給率の回復 スギ需要の拡大 バイオマス発電の増加 国産材利用の合板増加 若干若手人材が増大 クリーン木材法が成立 森林認証の増大 公共建築の木造化法 新しい木材の使い方 間伐が市民に知られた 住宅着工数の下落 木材価格長期下落 林業従事者の減少 間伐技術の単純化 森林所有者の所得が無い 再造林の放棄 スギが最も安い木材 育林の合理化が進まない 環境の配慮が行われない 森林管理技術の低下 市民との関係が表面的

360 プラザ合意 226.74 ブラックマンデー 107.77 110.22 94.06 87.78 % 自給率 千㎥/   /年

間伐補助と木材価格 木材価格は長い間下落してきた 自給率は円ドル為替の変化にパラレルに変化 1998年の京都議定書で森林の吸収量割合が3.8%認められてから森林の多面的な機能重視 間伐で吸収量確保を狙って需要を無視して間伐補助を出した 需要拡大対策はレスポンスが遅いため対策効果が出る前に市場に木材があふれた 2000~2003年位から自給率が上がったが材価は下落を続けた 新しい木材需要は安い国産材価格を前提に出来上がっている 労働に対して補助金が払われるために生産性が上がらない 森林管理事業は利益が出ても林家収入は激減

間伐の推移 面積1,000ha 利用量10,000㎥ H25年林業白書 参考付票より 温暖化ガス削減交渉 京都議定書締結 日本の削減量は6% 内森林は3.9% H25年林業白書 参考付票より

森林組合の数と事業量の変化 629組合数S50年2187⇒H27年629 28%

スギ1㎥の立木価格で雇用できる人数 12人 9人 6人 3人 円

木材価格の推移 丸太価格平成27年の価格 スギ昭和55年の32% ヒノキ25% 丸太価格平成27年の価格 スギ昭和55年の32%    ヒノキ25% 立木価格平成27年の価格 スギ昭和55年の12%    ヒノキは14%       マツとスギの価格は逆転 丸太に占める立木価格 S46年60% H 8年47% S55年56% H18年41% S56年58% H27年38% S61年55%

林業の生産費と立木価格の比較

木材価格と立木価格の割合の推移

注 注1:山元立木価格は、利用材積1㎥当たり平均価格(各年3月末現在)。 2:丸太価格は、各工場における工場着購入価格。 3:製材品価格は、小売業者への店頭渡し販売価格。 4:製材品価格のうちベイツガ正角については、平成19(2007)年に、統計の調査品目から削除された。 資料:一般財団法人日本不動産研究所「山林素地及び山元立木価格調」、農林水産省「木材需給累年報告書(平成7(2005)年9 月)」(昭和30(1955)~平成2(1990)年)「木材需給報告書」(平成7(1995)~26(2014)年)、「木材価格」(平成27(2015) 年)

林業の実態 2018/11/8 H26年度林業白書

所有面積別林業経営実態(抜粋) 2013年度 区分 林業粗収益 林業経営費 林業所得 全国 2,484 2,371 113 20~50ha 所有面積別林業経営実態(抜粋) 2013年度 単位千円 区分 林業粗収益 林業経営費 林業所得  全国 2,484 2,371 113 20~50ha 2,773 2,013 760 50~100ha 1,742 1,652 90 100~500ha 3,198 3,309 △ 111 500ha以上 9,346 13,851 △ 4,505 総務省統計局 林業経営統計調査 平成25年度林業経営統計調査報告 2013年度 2018/11/8

国有林も国内の大手森林所有も赤字 1947年から2008年度まで国有林野特別会計 1958年製紙産業の要求で増伐→持続的計画が崩れる 1974年まで黒字、50~60年代に一般会計に920億円 1998年累積債務3兆8000億円 2012年2兆8000億円を一般会計、1兆円を2048年度 完済→返済が進まない 民間の大手4社は林業だけを見ると長い間赤字 各県の県有林・林業公社もすべて赤字 国有林含めて5つの組織と県の林業は非収益体質 参考:田中淳夫ブログ2014年01月06日 「林業補助金は、いつからおかしくなったか」

林政はまずは国有林があって民有林 明治の御料林、国有林、占領した植民地林の管理。 戦後は国有林、民有林を林野庁が管理。 しかし民有林の持続性が追及された形跡は無い。 1961年「林業の基本問題と基本対策」をもって民有 林に顔を向けた。森林組合の強化、協業化。 構造改善事業が花形、名前が変わり40年間続く。 林野の組織→県の組織→森林組合のヒエラルキー。 常に国有林が財務省から予算を引き出しやすいことがまず行われる

必須の課題 森林所有者の所得の確保がなければ、森林管理の維持は、すべて補助金で賄っていくしかない。 様々な機能を持つ森林を高々1,600億円程度の林業が維持している 林野庁予算は3,900億円 間伐補助金が木材市場を混乱させている 新しい基本政策の人工林700万ha以下にする計画は木材市場に再生不可能な価格を作りだす 無垢材の利用拡大、高い品質の木材の再評価 徹底した育林コストの低減へのインセンティブ

森林・林業基本計画について 平成28年5月24日に新たな森林・林業基本計画が 閣議決定されました。 今回の基本計画では、本格的な利用期を迎えた森 林資源を活かし、需要面においてはCLTや非住宅 分野等における新たな木材需要の創出と、供給面 においては、主伐と再造林対策の強化等による国 産材の安定供給体制の構築を車の両輪として進 め、林業・木材産業の成長産業化を図ることとして います。

新たな基本計画のポイント 資源の循環利用による林業の成長産業化 本格的な利用期を迎えた人工林(育成単層林)において先行的に路網を整備 するとともに、主伐後の再造林対策の強化などにより森林資源の循環利用を進 め、林業の成長産業化の早期実現を図ります。 原木の安定供給体制の構築 大型化する製材・合板工場や木質バイオマスのエネルギー利用の拡大などに 対応するため、面的なまとまりをもった森林経営の促進等により原木供給力を 増大させ、安定供給体制の構築を図ります。 木材産業の競争力強化と新たな木材需要の創出 品質・性能の確かな製品供給や、国産材を使用した横架材等の開発・普及等 により木材産業の競争力を強化します。さらに、CLT等の新たな木質部材の開 発・普及や、従来木材が利用されてこなかった非住宅建築物等の分野での木 材利用を促進し、新たな需要を創出します。  また、これらの取組等を通じて、地方創生への寄与を図るほか、地球温暖化防止 や生物多様性保全の取組を推進します。

問題点 合理化への誘導が画一的 育成複層林の誘導は無理があり、森林整備センターの契 約期間が来ても造林費も出ない現状を育成複層林で再造 林をしないままに済ます計画では 多様性への具体化が無いままで皆伐を進めている。 列状間伐を進めることで将来の林分の姿が見えなくなって いる。 作業路を使った伐採での生産性は単なる障害木の伐採の 生産性に過ぎない 育成複層林で再造林コストを考えない木材価格ができる。

人工林の齢級配置率と全国と速水林業との比較 0~25年生 76~100年生 % 齢級 注1:数値は各年度末のものである。  2:昭和60(1985)年は15齢級を、平成元(1989)年、6(1994)年は17齢級を、平成13(2001)年、18(2006)年は19齢級を最大齢級としており、それ以上の齢級は最大齢級にまとめている。  3:森林法第5条及び第7条の2に基づく森林計画対象森林の「立木地」の面積。 資料:林野庁業務資料  4:速水林業は暦年で、「伐後」は人工林を前提として1年分の伐採跡地である。

間伐は育林、将来の森林の姿を決める重要な作業である。 現状の間伐  列状間伐が広がった時と新規若年労働力の参入が同時期で彼らの経験の単純化。 将来の森林の姿と実行する間伐作業の関連を考えない作業が場合が見られる。 手入れ不足の森林より過剰な間伐を行った森林の方が再生が困難である。 計画書上、森林簿上などの数値データーと実際の現状との誤差が大きくなっている。 普通間伐ができない地域ができている。 間伐は育林、将来の森林の姿を決める重要な作業である。

間伐によっての林分持続性の確保 鬱閉した林分 間伐 下層植生・広葉樹が繁茂 優秀な遺伝子が残る 土壌が豊かになる 成長が増大 流れ出る水が綺麗 長伐期でも成長する 次の世代でも豊かな土壌を享受できる

速水林業の光を常に入れる間伐 鬱閉と疎開を繰り返す従来の間伐では林内の植生は貧弱である 鬱閉を避けて常に樹冠を開くと林内の植生は豊になる

丸くて中心に芯があり等間隔な年輪

長伐期 メリット リスク 初期育林費用が分散される 育林資金の回収が長期間 間伐収入が可能になる 自然災害のリスクが高い 社会的な変化に弱い 太いだけでは単価は高くない 林道がなければ搬出は困難 長伐期の管理技術が未熟 将来の管理継続の保証無 社会の変化が読み切れない 相続税の問題 初期育林費用が分散される 間伐収入が可能になる 用材の採材の自由度が高い 超長伐期は貴重材 材質の安定 生物多様性が高くなる 景観的な美しさの形成 搬出の生産性が高くなる 市場へ急激な供給が分散

挿し木苗の生産 バイオポットの開発利用 苗圃の状態16万本の生産が可能

ビニールポット苗 【挿し穂の大きさ】 長さ 40~45cm 軸の太さ 5mm前後 全長 50~60cm 28

挿し木苗の生産 バイオポットの状態 以前はセラミックポットを生産

挿し木苗木の植林 植林後1年で60cm 植林ツール

植付1本当たりに要する時間(秒) 植栽本数の変化 苗1本植える為に必要な時間 過去 6h×60min×60sec=21,600sec     植付1本当たりに要する時間(秒) 植栽本数の変化 苗1本植える為に必要な時間 過去 6h×60min×60sec=21,600sec 200本 108sec (≑1min48sec) 現在 300本 72sec (≑1min15sec) 目標 500本 43sec (≑45sec) 注:1日6時間の実働時間 搬出も同じだが、同じ事の繰り返しは秒単位でとらえて、一連の動作を分析し無駄を一つ一つ省く様にすると生産性は上がる。最終的には20秒で1本を植える。 2015/2/27

スギ人工林の造成に要する費用 10齢級50年生までに231万円/ha必要 6齢級30年生までに88%の208万円/ha必要

諸外国の30年生までの育林コスト 米国北西部の育林コスト ニュージーランドの育林コス ト 1haで1,200~2,100$ 日本の1/8~1/15 7,400 N$(約66万円)/h   (土地購入費用が4割程度 入っている。) 純育林費は概ね40万円/ha 日本の1/5 1N$= 89円 注:2003 年時点、30年伐期、1haは概ね500万円程度の売り上げ 持続可能な森林経営研究会 第7回セミナー 2009年1月寺岡行雄(鹿児島大学農学部) 1$=118円で換算 注:1995年のデーター 筑波大学 餅田治之「北米と日本における木材生産コストの比較」から

1980年代前半までの施業 林齢 作業区分 人数 適用 間伐率 立木本数 1  地拵え 30 再造林、全面地拵え 植え付け 40 8,000本、200本/人/日 8,000 下刈り 12 全面下刈り 2 補植 6 枯損率10% 800本 下刈り2回 20 3 4 下刈り1回 5 7 8 除伐、枝打ち 枝打ち本数5,000本、250本/人/日、枝高1.0m 21% 6,300 10 下刈り、除伐 15 以後の下刈りは作業準備下刈り 13% 5,500 枝打ち 枝打ち本数4,000本、200本/人/日、枝高2.0m 24 枝打ち本数3,000本、125本/人/日、枝高3.1m 4,800 18 4,200 25 枝打ち本数2,500本、100本/人/日、枝高4.2m 14% 3,600 枝打ち本数2,000本、80本/人/日、枝高5.3m 21 34 枝打ち本数2,000本、60本/人/日、枝高6.3m 23 除伐 19% 2,900  28 調査 1 2,300 合計 413

2008年の30年生までの保育経費/ha 林例 作業区分 人数 単価 経費 割合 1 地拵え 10 18,000 180,000 1,670,000 52.2% 苗木代 (5,000本) 80 400,000 植付け 25 450,000 2 下刈 1回 8 20,000 160.000 3 4 5 除伐・枝打 16 288,000 1,530,000 47.8% 13 32 579,000 18 28 除伐 90,000 計 152 3,200,000 100% 1) 植栽本数 5,000/ha  2) 福利厚生費等の間接経費を含む 3)苗木は実生苗2年生

最新の保育経費(枝打ちあり) 林例 作業区分 人数 単価 経費 割合 1 地拵え 18,000 1,141,000 44.6% 苗木代 18,000 1,141,000 44.6% 苗木代 2,500本 100 250,000 植え付け 5 90,000 鹿防護柵設置 12 216,000 柵資材一式 585,000 下刈1回 8 20,000 160.000 300,000 11.7% 2 3 除伐・枝打 14 252,000 1,116,000 43.7% 13 枝打 20 360,000 除伐 4 72,000 18 28 計 97 2,557,000 100% 挿し木苗 ・単価は福利厚生費等を含む。枝打ちの本数を1,000本して木の年輪がそろった高品質な木が生産を目標

予想される最低保育経費の試算(枝打ち無し) 林例 作業区分 人数 単価 経費 割合 1 地拵え 1,005,000 71.0% 苗木代 1,500本 100 150,000 植え付け 3 18,000 54,000 鹿防護柵設置 12 216,000 柵資材一式 585,000 2 下刈1回 8 20,000 160.000 320,000 22.6% 21 除伐 5 90,000 6.4% 計 36 1,451,000 1,415,000 苗木は精英樹の挿し木苗。 単価は福利厚生費等の間接経費を含む。 偶然だがドイツで推奨されている、植栽本数になる。 ⇒ 補助金を入れて考えると自己負担40万~50万円で可能になる。

速水林業の労働投資の変遷(人/日) 林齢 作業区分 1980年代 2012年度 現状 1 地拵え 30 5 植栽本数 8,000 4,000 植栽本数 8,000 4,000 2,500 植え付け 46 13 獣害防護柵設営 12 1~7 下刈り 100(9回) 24(3回) 15(2回) 5~28 切捨間伐・枝打 237 62 計 413 116 94 2015/2/27

予想される最低保育経費の試算(枝打ち無し) 林例 作業区分 人数 単価 経費 割合 1 地拵え 240,000 36.9% 苗木代 1,500本 100 150,000 植え付け 5 18,000 90,000 2 下刈1回 8 20,000 160.000 320,000 49.2% 3 21 除伐 13.8% 計 26 650,000 四捨五入で合計100%にならず シカの食害が無い場合 苗木は精英樹の挿し木苗。 単価は福利厚生費等の間接経費を含む。 1,500本は偶然だがドイツで推奨されている植栽本数 補助金を入れて考えると自己負担18万~26万円程度

新しい林業の動きについていけるか 森林をアセット(資産)と捉え作業はアセットを増加 作業の結果、将来の森林の姿を予想し価値を評価 投資に耐えうる説明責任を備えた管理を目指す 具体的な持続性の確保 各々の作業の詳細な環境管理計画 外部に対しても社会性の説明が必要 ステークホルダーへの説明責任と意見の聴収

米国の森林への投資は有利な投資 NCREIF Timberland Returns Year Quarter 1 Quarter 2 Quarter 3 Quarter 4 1987 -.06% 4.91% 11.88% 7.85% 1988 3.98% 6.33% 4.43% 12.7% 1989 4.17% 14.46% 3.54% 11.26% 1990 2.66% 3.06% 1.42% 3.5% 1991 1.65% 5.7% 2.47% 9.24% 1992 1.69% 8.34% 1.88% 22.34% 1993 1.92% 17.38% 1.06% 1.21% 1994 2.99% 1.48% 7.8% 1995 2.78% 4.24% .87% 5.34% 1996 2.14% .12% 1.99% 6.17% 1997 2.89% 3.12% 2.35% 9.5% 1998 2.24% .94% .7% 1999 1.44% .06% 2.46% 6.66% 2000 1.64% -.45% 2001 .49% .05% .84% -6.54% Year Quarter 1 Quarter 2 Quarter 3 Quarter 4 2002 .54% .13% .5% .7% 2003 .61% 1.67% 1.45% 3.75% 2004 2.04% .86% 1.97% 5.96% 2005 1.81% 3.7% .95% 11.98% 2006 2.31% 3.49% .85% 6.46% 2007 1.86% 3.9% 9.38% 2008 4.5% 1.01% .99% 2.74% 2009 .73% -1.2% .26% -4.55% 2010 -.25% -.1% -.79% 2011 .75% .66% -.35% .51% 2012 .36% 5.92% 2013 1.53% .93% 1.05% 2014 1.6% 1.08% 1.47% 6.02% 2015 1.75% .77% 2016 -0.26% 0.98% 0.67% http://www.ncreif.org/timberland-returns.aspx

S&P500とTimberland Returnsとの比較 同時多発テロの影響 リーマンショック このグラフは、100ドルの仮想的な初期投資への配合リターンをプロットするために1998年1月〜2013年1月の間で四半期ごとの収益を表しています。 http://imperialmanagementreview.com/article/the-savvy-wood-chucking-investment-manager/

Timberland Fundの特徴 メリット デメリット 投資期間が長い 投資対象が生長する 換金に時間が掛かる 材価の低落時でも生長量で相殺 増加したものは全て立木になる 在庫として傷むことがない 他の資産と相関関係が低い 世界的には人口増加 政府が保護する 環境要素 投資期間が長い 換金に時間が掛かる 安定だが動きは穏やか 評価が鑑定評価に頼る 持続的な森林管理を提案すれば可能 現在の林地価格なら実現する 毎年の利益を森林から出せるか フォレスト アセット マネージメント 43

2018/11/8 Brazilのユーカリ林 http://www.quora.com/Why-is-biomass-so-inexpensive-in-Brazil http://www.bahiamap.com/blog/2012/03/21/eucalyptus-plantations/

短伐期のユーカリ,松林 の収穫風景 http://data.fao.org/photo?entryId=89d16667-b442-4b4a-8de2- cc921e0f36ee     Industrial roundwood production from planted forests, Brazil http://www.fao.org/news/story/en/item/10324/icode/ http://plantationlogging.com/bluegum_harvesting.htm

カナダのShort Rotation Forest 2018/11/8 http://www.esf.edu/outreach/pd/2010/srwc/  Edmonton in CANADA

英国のヤナギのSRC※ ※short rotation coppice 超短伐期の雑木林 費用は1ha当たり約£2500(35万円) UKでは50%の補助 1~3年伐期(一般的に2年) http://www.crops4energy.co.uk/short- rotation-coppice-src/ Gurteen農学校は30haのSRCで、 2×300kwのバイオマスボイラーの燃 料に使用 http://www.crops4energy.co.uk/src-self-supply- gurteen-college-co-tipperary/ ヤナギは15,000 本/ha 、ポプラは12,000本/ha植栽する https://youtu.be/g0VHauhNHKY ※short rotation coppice 超短伐期の雑木林 

林業を担う者とは ②事業体 ④森林所有者 ①作業者 ③森林組合 ②事業体 ①②③④が「担う者」と言われる。 ①②③は教育システムもあり収益もそれなりにある。④は現状はほとんど収益が無い。⑤は日本では存在しない。この人たちを育てる必要がある。 ①作業者 ⑤アセットマネージャー

専業化が次第に進んできた 森林組合の作業員の労働日数の推移と賃金 210日労働で@14,000円とすると年収は294万円となる。 2016年の全産業平均年収は442万円。 専業化が次第に進んできた 伐出 造林

考えられる課題 労働に対しての補助金の手法は正しいか(直接補助) 皆伐を進めて林家のメリットはあるか 需給バランスの問題はこのままでよいか 補助金が入った大型製材工場の利益の再配分は疑問 森林組合の体制は林家のためになっているか 森林組合の作業班は組合組織から独立させる 公庫の造林資金の元本返済は林業経営では困難 概算経費での納税は変える必要はないか 環境管理・生物多様性の費用負担は林家が負うべきか

速水林業で従業員に求める議論 個々が想像力を持った行動する組織 現場での会話で自らの意見と異なる意見も尊重し、 自らを否定されたと感じないように。 技術や知識が分からない時は恐れず「分からない」 と言うこと、学ぶことに慣れること。 自らの技術や知識を人に教えることができるように し、分からない相手の責任にしないようにする。 すぐに役立つ知識だけに重きを置くのではなく、す ぐには役立たない知識も大事に理解する。 話し合いの中で相手を補い高める努力をし、相手の 足元をすくうようなことをしない。 個々が想像力を持った行動する組織

森林という命の塊に抱かれて想像という羽を背中に広げて大きく羽ばたけ! 未来の森林を頭で育てる。 バックキャストして今の最善な管理を行う!

「最も美しい森林は、また最も収穫多き森林である」 諸君!机上の地図に印を付けて伐る木を 決めるなかれ!斧を持って森に入りたまえ、 樹と語りながら印をつけなさい。 アルフレート・メーラー(1860年~1922年) 「恒続林思想」