レイトレーシング法による 太陽光シミュレーション 宇宙物理研究室 Q07-101 御庄洋行
目的 ・月の満ち欠けと明るさの関係 ・ 緯度毎による日照量の違いの検証 以上の目的を検証することのできる自作ア プリケーションを開発した。
レイトレーシングとは レイトレーシング(ray tracing)は、視点や対象物、光源を操 作するだけでただちに高精細な静画を描画することができる 手法である。主に映画や工業デザイン分野でのリアルな映 像制作に使われている。
太陽光が月に当たるかどうかの判定 月 法線ベクトルN 半径 中心点 光ベクトルV (太陽光) 太陽光と月の交点は月の中心点と半径、光ベクトルが分かれば2次方程式の解を使い求めることができる。 光源(太陽)
モデル1 光を正面から当てた場合(満月)
モデル2 光を横から当てた場合(半月)
モデル3 光を横から当てた場合(三日月)
2.緯度毎の日照量の比較 緯度毎の照射量を月別で比較していく。 <計測方法> 北緯90度から南緯90度までを5度ずつ計測する。 一月の日照量はその月での一日の日照量とする。 ある緯度上で経度を5度ずつ360度回転させてその合計値を一日の日射量とする。
日照量の計算 太陽光が一点を照らす照射量は照射面積によって算出する。照射面積は測定箇所の法線と太陽光とのなす角の大きさで異なる。 線に対し平行に光を当てた場合の照射面積を1㎡とすると右のように45度の角度から当てた場合(1+X)㎡となり照射面が大きくなる。 照射量の計算 Lsinθ 2 sinθ sinθ 2
まとめ 各月の明るさの分布をレイトレーシングにより 視覚 的に表現できた。月の明るさは半月の時 点で25% 近くまで下がっていることがわかっ た。 照射量は当初、地軸が23.4度傾いているためこの付近の緯度が最も多くなると思われたが一日辺りでは緯度30~40度が最も多く年間の平均では赤道が最も多いという結果に なった。
Lambertの余弦則 |V| = 1 |N| = 1として L = (V, N)
太陽光が月に当たるかどうかの判定