東京理科大学 理学部二部数学科4年 小川 勝 ( ) ( ) 吉岡秀雄 ( )

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Time Reversal E-Text: pp.80-83(PDF: pp.49-50) FM08002 太神 諭
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東京理科大学 理学部二部数学科4年 小川 勝 (2198044) (2198351) 吉岡秀雄 (2198415) 3.確率過程 3.1 1次元ランダム・ウォーク 東京理科大学 理学部二部数学科4年 小川 勝 (2198044)   (2198351) 吉岡秀雄 (2198415)

Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka コイントスの実験 表 実験の設定と問題意識 最初の所持金はゼロ。 コイントスを行う。 表が出たら1円加算。 裏が出たら1円減算。 コインにインチキはない。 ⇒表・裏が出る確率は0.5。 ⇒出現順序にも法則はない。 例えば、表裏が交互に出るコインはおかしい! この試行を 回繰り返す。この時の所持金は、どのような動き(増減)を示すか? +1円 裏 -1円 0回:      0円 1回:   -1円 +1円 2回:  -2円  0円 +2円 3回: -3円 +1円 -1円 -3円 裏 表 Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 2018/11/9

Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 所持金の動き           +5         +4       +3   +3     +2   +2   +1   +1   +1 0    0    0   -1   -1   -1     -2   -2       -3   -3         -4           -5 ゼロが登場するのは、 偶数回目のみ。 偶数回目には偶数円、 奇数回目には奇数円。  回目の所持金は、 最大  円、最小  円。 このような確率的な動きを 注意:確率は0.5づつでなくてもよい。 表 裏 ランダム・ウォーク 酔歩・乱歩 Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 2018/11/9

Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka ルート数とパスカルの三角形 16 8 32            1          1        1    5      1    4    1    3   10 1   2    6 4 パスカルの三角形となる。 ⇒所持金がゼロであるライン上が一番ルート数が多く上下で対称になる。 2 1 Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 2018/11/9

Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 各地点へ至る確率分布            1/32          1/16       1/8    5/32     1/4   4/16   1/2   3/8   10/32 1   2/4   6/16 コイントスの実験結果は、ツリー図を利用すれば、確率論的に理解が可能。 ⇒では、なぜ、わざわざ数値実験をするのか? 実は、実験条件を複雑にすると、理論的に解けない場合がある。 ⇒吸収壁を設定する。  生存(倒産)確率モデル ⇒確率が毎回異なるとき。 Dead Line Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 2018/11/9

Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka Mathematicaの予備知識(1) 乱数の与え方 [0,1]一様乱数 確率1/2づつの0or1乱数 ⇒Tableは、計算結果を{ }で囲み、リストを作成する。 Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 2018/11/9

Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka Mathematicaの予備知識(2) NestList 初期値 適用回数 この例では、256を初期値として、4回の平方根(Sqrt)計算を行っている。 Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 2018/11/9

Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka Random Walkの数値実験(数値) Text Program p.160 純関数 難しい Revised Program 0or1の乱数 条件式 True False 条件分岐のIF 関数の定義 リスト の格納 関数f(x)をx=0に100回適用した結果のリスト {x0=0, x1=f(x0), x2=f(x1)=f{f(x0)}, ・・・} Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 2018/11/9

Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka Random Walkの数値実験(作図) リストを指定 線で結ぶ Y軸の範囲 グリッドは自動 枠も描画 Excelの折れ線グラフに対応 Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 2018/11/9

Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka Random Walkの定義  回目のコイントス結果⇒確率変数  回目終了後の所持金⇒これも確率変数 表 裏 結果 確率過程 回目 所持金 1時刻前の所持金 当該時刻のコイントス結果 Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 2018/11/9

Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka Random Walkと条件付確率 表 裏 マルコフ性 1時刻前の所持金さえわかっていれば、現在の所持金は確率1/2で1円増えるか、減るかしかないのだ! Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 2018/11/9

Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 長期間のシミュレーション(数値) 先ほどと一緒 Text Program p.162 Revised Program 関数の定義 リストの格納 関数f(x)をx=0に10000回適用した結果のリスト 10000回目 上記リストを10個作って、“リストのリスト”として格納 1回目 0回目 {{0, -1, ……,1, 2},{0, -1, ……,130, 131},………………,{0,1,……,-10,-11}} 1個目 2個目 10個目 Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 2018/11/9

Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 長期間のシミュレーション(加工1) Text Program p.162 ① ② 2行目のStatement ① k個目、x回目のdata   xは0~10000まで動く {x,y}という2次元データに変換 {x,y}の組み合わせをリスト化 { {0, data[[k, 1]]} , {1,data[[k, 2]]} , ……, {10000,data[[k,10001]]} } Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 2018/11/9

Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 長期間のシミュレーション(加工2) Text Program p.162 ① ② 2行目のStatement { {0, data[[k, 1]]} , {1,data[[k, 2]]} , ……, {10000,data[[k,10001]]} } ② ① 線で{x,y}というデータをつなげ! kは1から10まで動く { Line{ {0, data[[ 1, 1]]} , {1,data[[ 1, 2]]} , ……, {10000,data[[ 1,10001]]} }, Line{ {0, data[[ 2, 1]]} , {1,data[[ 2, 2]]} , ……, {10000,data[[ 2,10001]]} }, ・・・・・・・・・・ Line{ {0, data[[10, 1]]}, {1,data[[10, 2]]}, ……, {10000,data[[10,10001]]} } } Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 2018/11/9

Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 長期間のシミュレーション(作図) 描画せよ! 図形要素の指定 Y軸の範囲 グリッドは自動 枠も描画 ② Excelの散布図グラフに対応 Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 2018/11/9

Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka Random Walkの平均と分散(1) コイントス1回(確率変数 )の平均と分散 表 裏 表 裏 Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 2018/11/9

Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka Random Walkの平均と分散(2) ランダム・ウォーク(確率変数 )の平均と分散  は互いに独立! Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 2018/11/9

Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka Random Walkの挙動範囲(作図1) 標準偏差の1、2、3倍の範囲 関数の先評価 {-3Sqrt[x],・・・,3Sqrt[x]} Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 2018/11/9

Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka Random Walkの挙動範囲(作図2) 重ね描き再描画 nが大きいとこでは、二項分布の正規近似が成立。3σの外は、0.3%もない。 %2,%3は前作成図の出力番号 Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 2018/11/9

Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka Random Walkの再帰性 再帰的⇔推移的 iから出発して、いつかにはiに戻る確率Lii =1:iについて再帰的(recurrent) ≠1:iについて推移的(transient) 1次元のランダム・ウォークは再帰的! 原点から出発した1次元ランダム・ウォークについて、P(いつかは原点に戻ってくる)=1。 i Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 2018/11/9

Random Walkの原点に戻る回数(理論) P(2m回までにk回戻る) P(2m回までにk=0回戻る) m→∞とすると、0に近づく。よって必ず戻る! 階乗に関するスターリングの公式を使えばOK。 本節における命題の証明は、省略するが、参考文献を参照していただきたい。Textにも表記がある。 数値と作図 Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 2018/11/9

Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka P(2m回までにk=1回戻る) k:m+1回=m+2回・・・=m回=ゼロ 自明。原点に戻るには2ステップ以上かけないと無理。 k:0回=1回>2回>・・・>m回 下線部の証明も自明。帰納法でも使えば証明できる。 m→∞(無限時間)では必ず戻る。しかし、m<∞(有限時間)では1回戻るか戻らないかという確率が高い! =P(2m回までにk=0回戻る) Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 2018/11/9

Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 理論確率分布 Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 2018/11/9

Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 原点に戻る回数の数値実験(数値) Text Program p.165 核心部分 Revised Program 関数の定義 リストの格納 n=30回目まで実行 原点をカウント 30回目 k=1000個作成 合計されるもの インデックスの範囲 1回目 0回目 a={0, -1, 0,……,1, 2}  0,1, ……,0, 0    合計計算 x=1 x=2 x=31 Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 2018/11/9

Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 原点に戻る回数の数値実験(作図1) 実験確率分布 data1の要素=yであるものの数 yの動く範囲 Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 2018/11/9

Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 原点に戻る回数の数値実験(作図2) 重ね描き再描画  ところで、「試行回数を増やせば、分布が合ってくるのか?」という質問があると思うが、それは、χ2や対数尤度の適合度検定でもやってみればよい。検定はMathematicaでやると面倒なので省略。SASなら簡単にできる! %5,%6は前作成図の出力番号 Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 2018/11/9

Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka まとめ ランダム・ウォークとは、1時刻前の状態 x から、確率pで+1、確率1-pで-1進む確率過程である。 理論的には、二項分布の振るまいを示す。 ランダム・ウォークにはマルコフ性がある。即ち、1時刻前の状態 x と、現在時刻での進む方向がわかれば現在の状態が確定する。それ以前の情報は不要。 ランダム・ウォークは再帰的である。即ち、原点から出発すれば、必ずいつかは原点に戻る(原点に戻らないという確率はゼロ)。 実験時間nと戻る回数kに関する定理も紹介した。証明は、参考文献に譲る。 Mathematicaにおける各種命令に関しても理解し、紹介できた。 Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 2018/11/9

Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 参考文献 W.フェラー 著、河田龍夫・国沢清典 監訳 「確率論とその応用Ⅰ(上巻)」(1960) 紀伊国屋書店 原点に戻る回数に関する証明が記述されている。 p118-p120あたり。 Copyright 2002 M.Ogawa, K.Kimura, and H.Yoshioka 2018/11/9