統計学講義 第11回 相関係数、回帰直線 決定係数
決定係数 Coefficient of Determination: 被説明変数yが説明変数xからどの程度決定されるかを判断する数値基準。 Xが yを決定する強弱の度合いを測る係数。
復習:最小2乗残差
決定係数の意味
Yの平均偏差の分解 上の式を2乗して和をとると、交差項 となるので、 の平均値からの偏差2乗和は
Yの全変動に対する比 (Yの全変動)=(残差平方和)+(回帰変動) 式の両方にYの全変動で割ると、Yの全変動に対する比として、
決定係数は回帰式で説明される比重 残差分散が小さければ、決定係数は大きくなり、回帰直線のあてはまりはよいことになる。
決定係数の取りうる数値の範囲 決定係数は1に近いほど、推計値 は実際値 との 当てはまりがよいことになり、回帰モデルの説明力は高い。 0 決定係数 1 決定係数は1に近いほど、推計値 は実際値 との 当てはまりがよいことになり、回帰モデルの説明力は高い。
決定係数の計算式 : 最小2乗残差の分散 : yの分散 : 最小2乗残差 2変数に限り、決定係数は相関係数の2乗となる 証明:
証明: 練習問題→ 最小2乗残差 を代入 第2項の分子と分母に を乗じると 更に 両辺に 割ると
相関係数、共分散と回帰係数 bの関係 正の相関 正の傾き 無相関 負の相関 負の傾き
相関係数、回帰係数 bと決定係数の関係 2変数の場合に限り、相関係数の2乗は決定係数である。
次回の予習:pp.64~75