-20世紀のフランス新聞界 -フランスのコミュニケーション概念

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-20世紀のフランス新聞界 -フランスのコミュニケーション概念 外国ジャーナリズムⅡa  -20世紀のフランス新聞界  -フランスのコミュニケーション概念 外国ジャーナリズムⅡa

14.1980年代:放送界の変革 「少数チャンネル・独占公共放送・商業テレビを認めない」国から→「多チャンネル・民間優位の二元体制」の国へ 1986年法/89年法:「コミュニケーションの自由」概念の創出  幅広い「視聴覚コミュニケーション」cf.大谷堅志郎「フランス放送界の変貌とその制度的枠組み」 1972年法/74年法:放送法 1982年法:視聴覚コミュニケーション 受け手の権利、市民の権利 外国ジャーナリズムⅡa

15.1980-90年代:電気通信行政の再編成 視聴覚コミュニケーション最高機関(1982年法) 視聴覚高等(最高)評議会:1989年法 独立行政委員会制度 視聴覚コミュニケーション最高機関(1982年法) コミュニケーションと自由のための国民委員会(1986年法) 視聴覚高等(最高)評議会:1989年法 (CSA, Consel superieur de l'audiovisuel ) http://www.csa.fr/Le-CSA/Presentation-du-Conseil 大谷堅志郎「フランス放送界の変貌とその制度的枠組み」『放送研究と調査』89/9 新田哲郎「視聴覚高等評議会」『放送研究と調査』2010/10 外国ジャーナリズムⅡa

CSA:評議員一覧 Michel Boyon 大統領 委員長ラジオフランス会長 Michel Reiser 大統領 視聴覚制作ドキュメンタリー制作 Françoise Laborde 大統領 子どもの保護F2,F3 番組編集長 Marie-Laure Denis 上院議長 政治的多元性・選挙保健省局長 Alain Mear 上院議長デ ジタルTV 国務院評定官 Christine Kelly 上院議長 広告・視聴者保護TV キャスター Sylvie Genevoix 下院議長 公共TV TV プロデューサー Rachid Arhab 下院議長 視聴覚コンテンツの倫理TV キャスター Emmanuel Gabla 下院議長 新しい視聴覚サービス経済産業省情報技術局長 ※ CSA のHP(2010) 外国ジャーナリズムⅡa

CSA:任務と役割 ①電波監理,周波数割り当て,放送免許の更新,没収 ② 放送会社等に対する平等な関与と,自由な競争の助長 ③ 番組の質と多元性確保のための監視 ④ フランス語・フランス文化の擁護 ⑤ 有害コンテンツからの子ども・未成年保護 ⑥ 放送会社による義務違反に対する注意喚起,釈明要求,制裁 ⑦ 公共放送に対する意見表明 外国ジャーナリズムⅡa

CSA 監視+苦情メールから(4,000件/年) 事前検閲はない 規制⇒注意改善:警告、催告、制裁手続きの開始 制裁:制裁金の支払い,訂正放送の読み上げ,当該番組の一時停止,放送免許の期間短縮,免許取り消しなど 「報道倫理」「子ども・未成年保護」「仏語・仏文化擁護」 外国ジャーナリズムⅡa

CSA 独立性:政府機関の干渉なし;国務院のみ 透明性の確保:年次報告書 行政の介入 「管理下の自由」または「監視される自由」(憲法院判決の論理を是としない)「送り手の自由」論 外国ジャーナリズムⅡa

Ovni/Free Press in France