2011年4月21日 電子制御設計製図Ⅰ 第二回 担当教員: 北川輝彦
1.2 3次元CADの基礎知識 P.5~ 3次元形状モデルの種類 ワイヤーフレームモデル サーフェスモデル ソリッドモデル
3次元形状モデルの種類 ワイヤーフレームモデル 3次元形状を点と線で表現したモデル データ容量:小 処理速度:速い
3次元形状モデルの種類 サーフェスモデル 3次元形状を面で表現したモデル データ容量:中 処理速度:中
3次元形状モデルの種類 サーフェスモデル 3次元形状を面で表現したモデル 中身:空 データ容量:中 処理速度:中
3次元形状モデルの種類 ソリッドモデル 3次元形状を中身の詰まった 立体で表現したモデル データ容量:大 処理速度:遅い
3次元形状モデルの種類 ソリッドモデル 3次元形状を中身の詰まった 立体で表現したモデル 中身:実体 データ容量:大 処理速度:遅い
3次元形状モデルを表す方法 境界表現(B-REP)方式、CGS方式の2種類 B-REP (Boundary Representation)方式 サーフェスモデルに面の向きを加えたモデル CSG (Constructive Solid Geometry)方式 プリミティブ(要素)を組み合わせたモデル
3次元形状モデルを表す方法 境界表現(B-REP)方式 サーフェスモデルに面の向きを加えたモデル 面を構成する各稜線に方向を持たせ、 面を構成する各稜線に方向を持たせ、 矢印が時計回りに見える面方向に実体
3次元形状モデルを表す方法 境界表現(B-REP)方式 面を構成する各稜線に方向を持たせ、 矢印が時計回りに見える面方向に実体 ③ ② ⑥ 面を構成する各稜線に方向を持たせ、 矢印が時計回りに見える面方向に実体 ③ ② ⑥ ⑤ ① ④
3次元形状モデルを表す方法 境界表現(B-REP)方式 面を構成する各稜線に方向を持たせ、 矢印が時計回りに見える面方向に実体 ③ ② ⑥ 面を構成する各稜線に方向を持たせ、 矢印が時計回りに見える面方向に実体 ③ ② ⑥ ⑤ ① ④ ① ⑤ ④
3次元形状モデルを表す方法 CSG方式 プリミティブ(要素)を組み合わせたモデル プリミティブ
3次元形状モデルを表す方法 CGS方式 プリミティブ(要素)を組み合わせたモデル + プリミティブの集合演算(和・差・積)を行う
3次元CADのモデリング手法 基本形状(プリミティブ) 掃引法 立体の集合演算(ブーリエ演算)
3次元CADのCG技法 陰線消去・陰面消去 モデルの前後関係で隠れた線や面を探し出し、 表示上から消去し、よりリアルな表示に描画 陰線消去前 モデルの前後関係で隠れた線や面を探し出し、 表示上から消去し、よりリアルな表示に描画 陰線消去前 陰線消去画像
3次元CADのCG技法 シェーディング 光源の位置や面の傾きなどをもとにして, 3次元モデルに明るさや色を与えるCG技法。 光源の位置や面の傾きなどをもとにして, 3次元モデルに明るさや色を与えるCG技法。 フラットシェーディング (flat shading) グローシェーディング (gouraud shading) ラジオシティ法 (radiosity)
3次元CADのCG技法 テクスチャマッピング モデルに製品の表面の素材を貼り付ける手法 周囲の環境を映りこむ金属表面や凹凸の表現も可能 モデルに製品の表面の素材を貼り付ける手法 周囲の環境を映りこむ金属表面や凹凸の表現も可能 バンプマッピング (bump mapping) 環境マッピング
1.3 業務の中でのCADシステムP.9~ PLM (Product Lifecycle Management) 製品の企画、設計、開発、製造、メンテナンス、製造停止までの一連の製品ライフサイクルを管理するシステム リードタイム*の短縮が目的 *商品やサービス、資材などを発注してから納品されるまでに要する時間のこと。 製造業であれば加工を行っている時間だけではなく、 非加工時間(待ち時間や運搬時間)を加えたものをいう。通常は日数で表す。
業務の中でのCADシステム 2次元CADと3次元CADを用いた仕事の流れの違い 2次元CAD 出力は部品図や組立図。構想設計の結果検討図を作成、試作や解析評価をクリアした後に部品図や組立図を作成し、試作や解析評価を行う。 試作/解析 試作/解析 構想設計 検討図 詳細設計 部品図/ 組立図
業務の中でのCADシステム 2次元CADと3次元CADを用いた仕事の流れの違い 3次元CAD 出力は3次元モデル。試作・解析用のデータを作り直す必要が無く、作業の効率化を図れる。 構想設計 試作/解析 詳細設計 試作/解析
CAD関連システムの種類 効率的に製品の企画と設計を行うことが目的 CAM(Computer Aided Manufacturing) 生産に必要な情報を数値データ化し,この数値データを元に対象物を生産する設計・生産システム CAE(Computer Aided Engineering) CADの過程でシミュレーションや技術解析などの工学的な検討を行うこと PDM(Product Data Management) CADデータを中心にして,製造に必要な部材の仕入れから設計,製造,物流までを統合したシステム
CAD関連システムの種類 効率的に製品の企画と設計を行うことが目的 DMU(Digital Mock UP) 3次元データを用いた、メカニックな動きを含む試作検証 CG(Computer Graphics) 3次元データに実物に近い表現を付加
1.4 データ形式 P.11~ CADシステムは入力した図形を正確に再現したり,拡大,縮小による誤差をなくしたりするため,入力図形の座標値や図形に応じた属性を持つベクトルデータを用いている. 一方,ペイントソフトなどでは,画像として扱うイメージデータ(ラスタデータ)で図形をドットの集まりで持つため,拡大した場合には図形品質などが劣化する.
ラスタデータとベクトルデータ ベクトルデータ ラスタデータ
ラスタデータとベクトルデータ ベクトルデータ ラスタデータ
中間フォーマット,中間ファイル 中間フォーマット: 異なるCADシステム間でデータ交換を行うことを目的とした, 統一規格のデータ形式のフォーマット 中間ファイル: 中間フォーマットで出力したファイル (a)IGES ANSI(米国国家規格協会)規格の中開ファイル。 3次元データを扱えるが情報量が大きく変換に時間がかかる
(b)DXF Autodesk社AutoCADのデ-タ互換を目的とした 2次元のデータ変換用フォーマット。 ローエンド、ミッドレンジCADのデファクトスタンダード。 (c)BMI キャダムシステム社MicroCADAMのデータ互換を目的 としたフォーマット。
(d)STEP ISO(国際標準化機構)で開発中の製品モデルと そのデータ表現及び交換に関する中間ファイル。 IGESに替わる次世代のデータ交換規格。 ソリッドモデルまで対応。 (e)SXF CADデータ交換標準開発コンソーシアム(SCADEC)が 策定。建設分野のCADデータ交換の標準化を目的。