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キックオフセッション これまでの成長 -キャリア・人生の歩みは十人十色-
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録画・録音・撮影:すべて自由 途中のツッコミ・質問も大歓迎

昨日の話を聴いて 改めてタフな仕事だと思った 診療契約の継続性とその維持 EBMとは「わからないことがわかること」 社会的存在としての人間との対話 診療契約の継続性とその維持 「来てもらうこと」が診療の出発点 EBMとは「わからないことがわかること」 ガイドラインとの距離はグレースケール

不器用な人のための不器用な私によるnarrative 職を転々とする:私にとっての意味 不器用な人のための不器用な私によるnarrative 法務技官・矯正医官 池田正行 高松少年鑑別所(高松刑務所併任)

今日のお話 不器用な自分に気づかない苦しさ・気づく苦しさ 職を転々とした どうやって精神科に助けてもらったのか? なぜ転々と「したのか」? なぜ転々と「できたのか」? 精神科に助けられてきた? どうやって精神科に助けてもらったのか? 私にとっての精神科という「ツール」の使い方 「教授」を「やってみたかった」(なりたかった)私 矯正医官ってどうよ?

幼いころから,私は重症の引きこもり愛好症でした(と一応過去形にしておきます)。母親は,果たしてこの子はまともな社会生活が営めるのだろうかと,ひどく心配したものでした。将来は内閣府の奥まった一室に引きこもって世論操作の仕事がしたいと思っていたぐらいなので,自分が医者に向いていないことはわ かっていました。ご多分に漏れず趣味はゲームで,一番得意だったのが,苦手科目克服ゲームで偏差値を上げることでした。ですから,医学部に合格したときは 大喜びでした。医者になる過程で引きこもり愛好症が克服できる。キャリアをおもちゃにした弱点克服ゲーム上級編へ進めると思ったからです。  何しろ,筋金入りの引きこもり愛好症です。現場へ出るようになってからも,毎日毎日, 「精進しろ」「勉強が足りない」と,私の中にすむ審査官が,私を責め続けました。そして,いつも最後に出てくる,あの決まり文句。「医者が自分の天職だと 思えないのだったら,医者なんか辞めちまえ!」。彼のそんな暴言が,当初はひどくこたえました。何度辞めようと思ったことか。

精神科という「ツール」に助けてもらった 週刊医学界新聞(第2911号 2011年01月10日) こういうところで精神科というツールに

不器用な人御用達のお店もやってます

私の学生時代(40年前入学) ー「医者にはなるな」という警告が氾濫ー 偏差値が高いという理由だけで医学部へ 卒後への不安感で一杯 「人助けをしたい」と公言して憚らない医学生を馬鹿にしていた&羨ましかった 自分は命と金のやりとりなんてやくざな商売には向いていないと思っていた 患者さんの転帰は期待通りに行かない場合の方が多いことをもちろん知っていた 生きている人間と事故と裁判とを恐れていた 卒後の進路は病理か法医学と決めていた

そもそも医者が嫌だった 生きている人間と関わりたくない 御遺体を相手に仕事をしたかったが・・・ 競争が嫌→循環器,消化器,外科・・どれも嫌 手先も不器用→婦人科,眼耳鼻・・どれも嫌 わからないことをわかった風に言う奴も嫌 「病気を治す」なんて嘘をつく奴も嫌 でも「医者面をする」ことは諦めたくない 御遺体を相手に仕事をしたかったが・・・ 次善の策としての「わからない・治らない・諦めない」の三ない科

今日のお話 不器用な自分に気づかない苦しさ・気づく苦しさ 職を転々とした どうやって精神科に助けてもらったのか? なぜ転々と「したのか」? なぜ転々と「できたのか」? 精神科に助けられてきた? どうやって精神科に助けてもらったのか? 私にとっての精神科という「ツール」の使い方 「教授」を「やってみたかった」(なりたかった)私 矯正医官ってどうよ?

17枚の在職証明書:キャリアのADHD? 1976:医学部入学(臨床をやる自信はなかったが) 1982:東京医科歯科大学卒後内科一般研修 1984:NTT東日本関東病院(神経内科)* 1986:国立精神神経センター研究所(神経科学)← 1988:旭中央病院(神経内科)* 1990:グラスゴー大学(神経科学)← 1992:東京医科歯科大学助手(神経内科)* 1993:埼玉県立嵐山郷(知的障害・自閉症) 1999:国立犀潟病院(自閉症・精神疾患・神経病理) 2003:厚生労働省(新薬承認審査・薬事行政) 2007:国立秩父学園(自閉症・発達障害) 2008:長崎大学(新薬開発・レギュラトリーサイエンス) 2013:法務省(思春期・高齢者・臨床研究)

それぞれのキャリアでの要点 役所:行政の途中入社では 製薬企業 大学 病院:経営に参画・他部署との連携 開業:経営と労務管理 役所間の共通点と相違点(厚労省と法務省) その役所特有の掟と役人のメンタリティ 製薬企業 会社員としての心得・社会常識 大学 教授の気持ちを思いやる Conflict Management 病院:経営に参画・他部署との連携 開業:経営と労務管理

「自分がやりたいこと」の由来 たとえその環境に置かれる前に「やりたいこと」が決まっていても 諸般の事情でできなくなる・見合わせざるを得なくなる なんてことは日常茶飯事 やりたいことって,ある環境に置かれて初めて見えてくるのではないか? それ以前に目の前に患者が来て,初めて「やらねばならないこと」が見えてきて 無数の「やらねばならないこと」が出てきて,その中からようやく「やりたいこと」が見えてくる? でもそれって本当??

人が行きたがらないところで 人がやりたがらないことをやる 競争がないので日々心安らかに働ける こつこつ働くだけで大切にしてもらえる 葛藤 (conflict) のストレスが少ない職場 Conflict Management不要 無駄な時間がなく、効率的に働ける 競争がない→独創性が担保される じっくり腰を据えて質の高い仕事ができる 嘘じゃないだろうけど,後付けの結果論だよね?

結局は諸々の行きがかり 1976:医学部入学(臨床をやる自信はなかったが) 1982:東京医科歯科大学卒後内科一般研修 1984:NTT東日本関東病院(神経内科)* 1986:国立精神神経センター研究所(神経科学)← 1988:旭中央病院(神経内科)* 1990:グラスゴー大学(神経科学)← 1992:東京医科歯科大学助手(神経内科)* 1993:埼玉県立嵐山郷(知的障害・自閉症) 1999:国立犀潟病院(自閉症・精神疾患・神経病理) 2003:厚生労働省(新薬承認審査・薬事行政) 2007:国立秩父学園(自閉症・発達障害) 2008:長崎大学(新薬開発・レギュラトリーサイエンス) 2013:法務省(思春期・高齢者・臨床研究)

今日のお話 不器用な自分に気づかない苦しさ・気づく苦しさ 職を転々とした どうやって精神科に助けてもらったのか? なぜ転々と「したのか」? なぜ転々と「できたのか」? 精神科に助けられてきた? どうやって精神科に助けてもらったのか? 私にとっての精神科という「ツール」の使い方 「教授」を「やってみたかった」(なりたかった)私 矯正医官ってどうよ?

精神科医を「特別な存在」にしている圧力 ー本当は使い回しが利く普遍的な存在ー 精神科医自身←コントロール可能 身体科より上位にあるという自尊心? 身体診療ができないという劣等感? 脳帝国主義←コントロール不可能 身体科医師達←コントロール不可能 一般市民←コントロール不可能 精神疾患に対するstigma 「心の問題は特別」という意識

刑務所における精神科医師 身体科のサポートなしには精神科本来の機能が発揮できない たとえば高松刑務所は3人の医師が全て外科 産業衛生、悪性腫瘍、生活習慣病、感染症 (HCV、結核、性行為感染症)の診療は必須 医務部長(肝胆膵外科医)は産業医の資格も持っているし、レビ-小体型認知症を疑って私へのコンサルテーションもできる 矯正医療での精神科診療は外来が基本

精神疾患の病態解明は自分が生きているうちは無理 学生時代の私にとっての精神科 精神病理の講義→わけのわからないことを自分だけがさもわかったように他人に吹聴する 神経化学(科学)→片手の指で数えられる神経伝達物質で精神活動が説明できる?? 生理学・画像→脳波、眼球運動、脳血流、脳磁図にせよ、あくまでバイオマーカーでしょ 精神疾患の病態解明は自分が生きているうちは無理

結局は諸々の行きがかり 1976:医学部入学(臨床をやる自信はなかったが) 1982:東京医科歯科大学卒後内科一般研修 1984:NTT東日本関東病院(神経内科)* 1986:国立精神神経センター研究所(神経科学)← 1988:旭中央病院(神経内科)* 1990:グラスゴー大学(神経科学)← 1992:東京医科歯科大学助手(神経内科)* 1993:埼玉県立嵐山郷(知的障害・自閉症) 1999:国立犀潟病院(自閉症・精神疾患・神経病理) 2003:厚生労働省(新薬承認審査・薬事行政) 2007:国立秩父学園(自閉症・発達障害) 2008:長崎大学(新薬開発・レギュラトリーサイエンス) 2013:法務省(思春期・高齢者・臨床研究)

今日のお話 不器用な自分に気づかない苦しさ・気づく苦しさ 職を転々とした どうやって精神科に助けてもらったのか? なぜ転々と「したのか」? なぜ転々と「できたのか」? 精神科に助けられてきた? どうやって精神科に助けてもらったのか? 私にとっての精神科という「ツール」の使い方 「教授」を「やってみたかった」(なりたかった)私 矯正医官ってどうよ?

目的化しやすい手段の数々 ーキャリアパスの落とし穴ー 専門医資格・博士号:特定の領域について期限を定めて学習する契約的手段 論文:自分の仕事を公開審査に供し,仕事をより良質なものにする手段 教授の椅子:人材を育てるための手段 学生から,部下から学んで自分も育つ手段 椅子を譲った後は大学ではできなかった教育を大学外で行う

教授になるための「必要条件」 十分条件ではないことに注意 タバコを吸わず・大酒を飲まず セクハラ・パワハラをせず 高級外車を乗り回さず 自分と家族が食べていけるだけのお金があれば十分だと思い 自分のコントロールできる範囲を弁え 人をうらやまず 人事で謀略をせず データを捏造せず 十分条件ではないことに注意

教授の椅子の想定内外:私の場合 想定内:毎日の苦労の数々 想定外 内:マネジメント業:医局という奇怪千万な無法地帯 人事・資金・ conflict 外:右顧左眄の反復:「この野郎」と思いながら 想定外 大学内:Peer(教授会):さすがにここまでとは・・・ 大学内:講義の出席率 大学外:行動制限(教授らしく振る舞う) 大学外:教授の椅子に対するルサンチマンの消失

裏方としての教授業 今後の課題:教授として優秀な人材を確保できるか? 学生のサポート 卒業&国家試験 休学者率の高まり 既卒者の国試受験サポート 飲酒や男女交際での不祥事防止 発達障害者支援 教室員のサポート 教室運営・研究資金調達

今日のお話 不器用な自分に気づかない苦しさ・気づく苦しさ 職を転々とした どうやって精神科に助けてもらったのか? なぜ転々と「したのか」? なぜ転々と「できたのか」? 精神科に助けられてきた? どうやって精神科に助けてもらったのか? 私にとっての精神科という「ツール」の使い方 「教授」を「やってみたかった」(なりたかった)私 矯正医官ってどうよ?

診療・研究・教育 「全てをやるのは不可能」ではない!! →「問いの立て方」を変える↓ 日常診療そのものが研究・教育活動! 研究・教育の要素がない「診療」なんてありえない だから,常に研究・教育を意識して診療すれば「いいだけ」

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59. Kodera S, Ikeda M, Sato K, Kushida S, Kanda J  59. Kodera S, Ikeda M, Sato K, Kushida S, Kanda J. Percutaneous coronary intervention is a useful bridge treatment for acute myocardial infarction due to acute type A aortic dissection. Cardiovasc Interv Ther 2015;30(1):61-7. doi: 10.1007/s12928-014-0250-z   60. Shimazawa R, Ikeda M. International differences in companion diagnostic approvals: How are we able to manage the differences? Expert Rev Mol Diagn 2015;15:157-159 (doi:10.1586/14737159.2015.969243) 61. Shimazawa R, Ikeda M. Development of drug-approval regulations to medical countermeasures against chemical, biological, radiological, or nuclear agents in Japan. Health Security. 2015;13:130-138. doi:10.1089/hs.2014.0068 62. Kawasaki K, Miyaji K, Kodera S, Suzuki Y, Kanda J, Ikeda M. Arrhythmogenic right ventricular cardiomyopathy in a patient with schizophrenia. Clinical Case Reports 2015; 3(5): 308–314 (DOI: 10.1002/ccr3.230) 63. Aoki Y, Kodera S, Shakya S, Ishiwaki H, Kanda J, Ikeda M. Isolated deep T wave inversion on an electrocardiogram with normal wall motion. Clinical Case Reports 2015; 3(7): 594–597 (doi: 10.1002/ccr3.242) 64. Shimazawa R, Ikeda M. Overcoming regulatory challenges in the development of companion diagnostics for monitoring and safety. Per Med 2016;13(2):155-67 (doi:10.2217/pme.15.51) 65. Shimazawa R, Ikeda M. Drug–diagnostic co-development: challenges and issues. Expert Review of Molecular Diagnostics 2016;16(2):187-204 DOI:10.1586/14737159.2016.1132163

今やっている診療・臨床研究 思春期外来 高齢者外来 気管支喘息、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎 性行為感染症 発達障害、知的障害、学習障害、てんかん 高齢者外来 認知症、知的障害、意識消失発作、てんかん Social working HCV肝炎・肝硬変、生活習慣病 熱中症、低体温症

今取り組んでいる問題 C型肝炎の危険因子の検討・治療薬薬価問題 昏睡あるいは吐血の鑑別診断における刺青・覚醒剤の既往歴の意義 熱中症におけるナトリウム代謝 医療裁判の品質改善:検察官・裁判官の医学教育 医師の法的リテラシー育成 ADHDの過剰診断問題 発達障害療育の普及活動 医薬品小児適応拡大政策の国際比較 道路逆走における認知症タイプ CBNR対抗医薬品開発戦略の日米比較 コンパニオン診断薬の臨床開発

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精神疾患とカラオケの腕前 病棟でカラオケ大会って,なんであんなに音痴ばかりなのでしょう.そう思ったこと はありませんか?2004年のIgnoble賞を獲得したカラオケを利用して,あなたもIgnoble賞を狙いましょう. 検証する仮説は,”統合失調症の患者はカラオケが下手である” 知りたいことはたくさんありますよね.カラオケ下手は向精神薬の影響ではないのか,病型によってカラオケの上手下手に差があるのか,治療に よってよくなるのか,病前はカラオケが上手かったか,好きだったか?他人の下手なカラオケを聞いていて不愉快ではないのか?病棟ではマイクの 奪い合いは起きないのか?統合失調症の患者さんが好きな曲目はあるのか? 参考 統合失調症でよく生じるディスバインディン低下は音処理を障害する  Biotoday 2011-10-16 - 統合失調症患者においてしばしば認められるdysbindin(ディスバインディン)蛋白質の低下は脳での音処理障害を引き起こすことを示したマウス実験 結果が発表されました。 また、多数の神経細胞活動の速やかな開始/停止切り替え能の障害やパルブアルブミン陽性介在ニューロンの低下がディスバインディン低下に伴う 音処理障害に寄与しうることが示されています。 Penn team links schizophrenia genetics to disruption in how brain processes sound / Eurekalert Dysbindin-1 mutant mice implicate reduced fast-phasic inhibition as a final common disease mechanism in schizophrenia. PNAS October 3, 2011