環境触媒:最近の開発動向とリサイクル技術

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環境触媒:最近の開発動向とリサイクル技術 石炭化学コロキウム資料 平成30年12月28日 環境触媒:最近の開発動向とリサイクル技術 東北大学多元物質科学研究所

エネルギー問題

石炭と天然ガスの比較

天然ガス

メタンハイドレート

同じエネルギーを得るために必要な CO2排出量

燃料別CO2排出量 (g/km) 1990年環境庁推算

石油代替エネルギーの寄与率

石油代替エネルギーの寄与率 (除・石油)

エネルギー消費量

エネルギー寄与率

石炭輸入先 (1999)

石炭化学コロキウム資料 平成30年12月28日 石炭輸入量 東北大学多元物質科学研究所

天然ガス(LNG)輸入先 (1999)

天然ガス(LNG)輸入量

石油の産出国 BP 2002

石炭の産出国 BP 2002

天然ガスの産出国 BP 2002

石油のR(可採埋蔵量)/P(生産量) BP 2002

天然ガスのR(可採埋蔵量)/P(生産量) BP 2002 石炭は216年

メタンハイドレートの資源量 1988年Kvenvolden 原始資源量=17,600兆m3 国際深海掘削計画等の調査データ 1998年Kvenvolden 原始資源量=21,000兆m3 在来型天然ガス総可採資源量=350兆m3 過去140年間の在来型天然ガス消費量=74兆m3 原油=約1,350億kl(熱量等価天然ガス量144兆m3)

メタンハイドレートの特徴

メタンハイドレートの特徴

日本のメタンハイドレート分布

メタンハイドレート開発計画

メタンハイドレート開発計画

合成燃料

天然ガス改質反応 水蒸気改質では水素リッチな合成ガスとなる CO2改質では、H2/CO=1の合成ガスとなる

合成燃料(化学反応式) オレフィン アルコール

合成燃料製造に必要な合成ガス H2/CO比は副生CO2ガス生成量に依存 低H2/COは炭化度が高い化石燃料からの方が製造しやすい Mo-Co系など水性ガスシフト活性を持つ触媒

合成燃料の実用化例 オクタン価向上剤

オクタン価向上剤 MTBEの代替品 混合アルコールが適当 メタノールでは相分離が起こるのでダメ MTBE(Methyl-Tertiary-Butyl-Ether;CH3OC(CH3)3)は、メタノールとイソブチレンから製造している。環境汚染問題が深刻。 混合アルコールが適当 メタノールでは相分離が起こるのでダメ

混合アルコール合成 メタノールとは違う視点での利用法 C2以上のアルコールが必要 触媒設計 オクタン価向上剤=ガソリンに混ぜて使用 相分離、ベーパーロック現象を避ける 触媒設計 C-C結合、CO挿入、水素化 相反する触媒機能が要求される

混合アルコール合成触媒 主流はMoS2系触媒 高い安定性、高いC2+アルコール選択性 (1990年まとめ)

アルコール混合ガソリン 出光ゼアスなど メタノール+MTBEを混合 混合アルコールは実用化されていない なぜか?

アルコール類の自動車用燃料としての一般的特徴 1.含酸素(分子に酸素を含む) 一酸化炭素(CO)、すす(黒煙)の排出が少ない 排出ガスの光化学反応性が低い アルデヒドを生成しやすい 2.高オクタン価、低セタン価 火花点火エンジンに適しているが、圧縮着火エンジンには適さない 3.硫黄分が少ない 排出ガス浄化触媒の性能維持、硫黄酸化物(SOx)排出が少ない

アルコール類の自動車用燃料としての一般的特徴 4.発熱量が小さい 燃費(燃料の容量あたりの走行距離)が悪い 5.蒸気圧が低い 冷間時の始動性が悪く、未燃燃料の排出が多くなる 6.材料への影響 アルコール種と材料の組み合わせによっては、金属の腐食、ゴムの膨潤、 樹脂の劣化の傾向がある 7.石油代替燃料 天然ガス、石炭、農作物などから製造可能。(石油からも合成可能)

既存のガソリン車に高濃度アルコール含有燃料を使用した場合の影響 1.排出ガスへの影響 • 空燃比の希薄化(ガソリン用に設計された車両にアルコール燃料を使用すると、触媒が良好に作動する理論混合比を外れる) → 一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)の減少 → 窒素酸化物(NOx)の増加(アルコールは含酸素燃料であるため、排気ガス中に酸素が残り、NOxの浄化率が低下する。) • アルデヒド排出量の増加 *既存のガソリン車に使用した場合には,NOxやアルデヒド排出量が増加し,環境改善効果があるとはいえない.

既存のガソリン車に高濃度アルコール含有燃料を使用した場合の影響 2.燃料供給系材料への影響 • アルコール種と材料の組み合わせによっては、金属の腐食、ゴムの膨潤、樹脂の劣化の傾向がある。  → 燃料漏れ、インジェクターの詰まりによる始動性・運転性の悪化のおそれ 3.運転性への影響 • 冷間時の始動性の悪化、運転性(加速性、アイドル安定性など)の悪化

合成燃料の実用化例 ジメチルエーテル(DME)

ジメチルエーテル メタン改質による合成ガス生成 ジメチルエーテル合成

釧路のDME合成パイロットプラント

脱石油自動車の開発研究

「高効率クリーンエネルギー自動車の研究開発」 中間報告(平成12年)から

「高効率クリーンエネルギー自動車の研究開発」 中間報告から ACEV 1 メタノール燃料電池搭載ハイブリッド乗用車(日産自動車)

「高効率クリーンエネルギー自動車の研究開発」 中間報告から ACEV 5 LNGエンジン搭載ハイブリッドバス(日産ディーゼル)

「高効率クリーンエネルギー自動車の研究開発」 中間報告から ACEV 6 DMEエンジン搭載ハイブリッドバス(日野自動車)