平成29年5月23日 内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室 資料2 これからのオープンデータの進め方 平成29年5月23日 内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室
目 次 1.今後のスケジュール(案)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 2.各府省庁の保有データの棚卸し(案)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3 3.官民ラウンドテーブルの開催(案)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4 4.オープンデータ・バイ・デザインの指針(案)・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 5.地方公共団体の取り組み促進(案)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7 6.データカタログサイトのデータセット登録数の推移・・・・・・・・・・・・・・9 7.オープンデータに取り組む地方公共団体数の推移・・・・・・・・・・・・10
1.今後のスケジュール(案) ○「オープンデータ基本指針(平成29年○月、IT戦略本部・官民データ活用推進戦略会議決定)」に基づき、各府省庁において棚卸しを実施し、保有データのリストを作成し、10月を目途に公表する。 ○10月以降、重点分野における官民のラウンドテーブルを開催し、保有データのリストに基づき、民間企業のニーズを関係府省庁が直接聞き、対話する場を設ける。
2.各府省庁の保有データの棚卸し(案) 1.目的 ・オープンデータの推進に向けたニーズ把握のための基礎データを得る。 2.対象範囲 本年度、以下に該当するものを、集中的に棚卸しを実施。 (1)統計データ(調査統計、加工統計、業務統計を含む。特に業務統計は、例示等 しながら、更なる掘り起しを実施。) (2)国の行政機関等が扱う申請、届出、報告その他の手続等を通じて収集・整理した データ(法令上オンライン等により実施することが認められていない手続き等も含 む。) (3)調査業務で得られたデータ(外部の業者等への委託・請負業務、自ら行ったアン ケートを含む) (4)その他業務上データベースで管理しているデータ(インフラ管理、土地等の台帳を 含む) 3.棚卸しの内容 ・棚卸しに当たっては、官民のラウンドテーブルで活用できるよう、各対象について、公開(公開している場合、ファイル形式)又は非公開(その理由)を整理し、リスト化する。
3.官民ラウンドテーブルの開催(案) 1.目的 ・民間企業等データ活用を希望する者と直接対話する場を設けることにより、民間ニーズに 機密性○ 1.目的 ・民間企業等データ活用を希望する者と直接対話する場を設けることにより、民間ニーズに 即したオープンデータの取組を推進するとともに、地方公共団体や民間のデータ(協調領 域等)の公開の在り方について検討する。 2.対象 ・官民データ活用推進基本計画に基づく重点分野(防災、観光等)を対象に実施。棚 卸しのリスト公表後に、民間企業等のデータ活用ニーズが高い(希望が多く寄せられた) 分野についても開催。 3.参集者 ・有識者 ・重点分野に関連する民間企業(ベンチャー企業を含む)及び府省庁 ・複数の地方公共団体等 4.進め方(案) (1)各府省庁の保有データのリストを公表。 (2)重点分野に関連する民間企業(ベンチャー企業を含む)を公募で参加募集。 その際、(1)のリストを踏まえ、具体的なニーズを提出。 (3)(2)で提出されたニーズについて、重点分野に関連する府省庁において対応 方針を検討。 (4)官民ラウンドテーブルの開催。国、地公体、民間事業者が保有するデータの公開、 活用について、具体的ニーズに基づき、議論。 ※原則公開。但し、活発な議論促進の観点から支障がある場合は非公開とする。
4.オープンデータ・バイ・デザインの推進①(案) 機密性○ 1.オープンデータ・バイ・デザインの定義 「行政が保有するデータについては、オープンデータを前提として情報システムや業務プロセス全体の企画、整備及び運用を行う」 2.オープンデータ・バイ・デザインの具体的な内容 行政が保有するデータを原則としてオープンデータ化するとともに、利用者が活用しやすい形で公開するため、行政手続及び情報システムの企画・設計段階から必要な措置を講じる。 (1)一括ダウンロードやAPIを通じたデータ提供 特にニーズが高いと想定されるデータは一括ダウンロードを可能とする仕組みの導入や、APIを通じた提供を推進する (2)メタデータの公開 公開データについて適切なメタ情報を付与し、政府のデータカタログサイトへ漏れなく登録がされるようにする (3)機械判読に適したファイル形式およびデータ構造 公開可能なデータを抽出/出力/公開するための仕組みをシステム要件に含める 公開データがJSON・CSV等、機械判読に適したファイル形式で公開されるようにする 各府省庁が行う委託・請負契約に当たっては、報告書等の成果物を機械判読に適したファイル形式で納品されるようにする
4.オープンデータ・バイ・デザインの推進②(案) 機密性○ (4)データ構造やデータ形式の標準化 可能な限り標準化された形式やコード体系等でデータを格納・出力する 法人情報を含むシステムの開発・更新に当たっては、法人番号の併記を原則とする (5)公開済みデータの更新 データ公開後も適切にデータの更新がされるように仕組みや運用体制を構築する また、データベース構築にあたっては、オープンデータを前提とする(非公開とすることに合理的な理由がないものについては、予算計上を認めないこととする)。 今後オープンデータ・バイ・デザインの取組は、「デジタル・ガバメント推進方針」の動き※と連携しながら進めていく。企画・設計時の具体的な実施事項については「政府情報システムの整備および管理に関する標準ガイドライン」及び同実務手引書に盛り込み、政府情報システム全体への浸透を図ることとする。 ※「デジタル・ガバメント推進方針」に関わる今後の動き 2017年5月 2017年内 2018年以降 デジタル・ガバメント推進方針 デジタル・ガバメント実行計画 政府全体レベルでの具体的なアクション等の明確化 実行計画に基づく各種取組の推進 各府省における中長期的な計画の策定、推進 等
地方公共団体が最低限公開すべきデータセットの提示 5.地方公共団体の取り組み促進(案) 機密性○ 地方公共団体が最低限公開すべきデータセットの提示 地方公共団体がオープンデータに取り組むに当たって、最低限公開することが望ましいデータセット(ミニマムデータセット)およびフォーマット標準例を提示することで、地方公共団体の取り組みを促進するとともに、オープンデータの利活用を促進する。 進め方 自治体普及作業部会の開催 地方公共団体職員および地方公共団体の業務やオープンデータに造詣の深い有識者で構成される自治 体普及作業部会をオープンデータワーキンググループの下で開催。 (検討事項) ・民間ニーズに即して定める重点分野やオープンデータ2.0、地方公共団体へのアンケート調査結果等を 踏まえ、先進的な地方公共団体を参考にしつつ、ミニマムデータセットの候補を検討。 ・また、平成27年度にIT室で作成した地方公共団体向けフォーマット標準例をベースとしたフォーマット 標準例を提示。 <スケジュール(案)> 平成29年5月 6月 7月 8月 9月 ▲ 作業部会(第1回) ▲ 作業部会(第2回) 官民データ計画 雛形提示
地方公共団体におけるオープンデータへの取組を加速する改良版パッケージの提供。 5.地方公共団体の取り組み促進(案) 地方公共団体におけるオープンデータへの取組を加速する改良版パッケージの提供。 オープンデータに取組む意思や必要性は感じているが、具体的な取組方法が分からない地方公共団体を支援するため、関係諸団体 と連携し、オープンデータのデータカタログとダッシュボードアプリケーションをパッケージ化して提供することで、地方公共団体によるオープン データの導入・活用を促進する。 平成28年度の改良ポイント ・ダッシュボードにてマッシュアップするデータを任意に選択可能とした。(これまでは、データの組合せが限定されていた。) ・既にカタログサイトを開設済の自治体向けに、ダッシュボードのみの導入を可能とした。 パッケージの内容 データカタログサイト 職員 データ選定 データ登録 住民等 参照 各種情報把握 ダッシュボード 避難所等の防災に役立つデータや、保育施設や老齢者向け施設情報など、少子高齢化に関するデータ 等 これらをパッケージ化して 展開 政策実行や課題解決に活用 ■期待される効果 ・防災関連や少子高齢化など地域課題に関係するデータの公開による、 地域課題解決の一助 ・公開と活用両方の自治体展開パッケージの提供による、地方公共団体の取組を容易化 ・標準化の推進(登録データのフォーマット標準例の提供等) パッケージはオープンソースとしてGitHubで公開することにより、他の地方公共団体に展開可能とする (※) 。 ※パッケージ一式導入用: https://github.com/nes-opendata/odpkg-docker ※ダッシュボードのみ導入用: https://github.com/nes-opendata/odpkg-dashboard ・福岡市、久留米市へダッシュボードを導入。(平成29年4月公開) ・長崎県(平成29年6月公開予定)、京都府(平成29年6月公開予定)へパッケージを導入。
6.データカタログサイトのデータセット登録数の推移 ※ ※ 機械判読性の高いデータセット率及びPDF率は各府省がデータカタログサイトに登録しているそれぞれの形式のファイル数を各府省の総 登録ファイル数で割って算出。(1つのデータセットを複数のファイル形式で登録している事例が多数ある。総データセット数19,422に 対し、総ファイル数は25,105。)
7.オープンデータに取り組む地方公共団体数の推移 (内閣官房IT総合戦略室調べ) 確認時期 取組済み団体数 (市区町村)※1 (都道府県)※1 (計) 取組済み基礎自治体 の合計人口 ※2 備考 平成27年2月 87 16 103 28,630,967 「地方公共団体オープンデータガイドライン」公表 平成27年6月 132 22 154 37,607,306 「新たなオープンデータの展開に向けて」公表 平成28年3月 176 29 205 50,859,261 平成28年9月 199 34 233 56,069,787 平成28年12月 208 242 58,871,769 平成29年2月 267 61,605,983 自治体アンケート実施 平成29年5月 243 36 279 63,494,373 ※1 自らのホームページにおいて「オープンデータとしての利用規約を適用し、データを公開」又は「オープンデータの説明を掲載し、データの 公開先を提示」を行っている都道府県及び市区町村。 ※2 上記の取組済み基礎自治体の合計人口に都道府県は含まない 取組済み団体数の推移と各時期における取組開始地方公共団体の例 福井県鯖江市 福島県会津若松市 千葉県流山市 石川県金沢市 (都道府県)奈良県、島根県 (市区町村)栃木県高根沢町、東京都府中市・文京区、静岡県伊東市、愛知県岩倉市・ 半田市・東郷町、三重県伊勢市、 岡山県岡山市、長崎県佐世保市