カオス水車のシミュレーションと その現象解析 カオス水車のシミュレーションと その現象解析 数理情報科学コース 中山研究室 北 いづみ
はじめに カオスとは、簡単な規則にしたがって起こるのに、不規則に揺れ動いて先の予測ができない動きのことである。 複雑な動きをするもの 水車モデル
水車モデルの解析を詳しく行い、カオス性を検証する。 参考文献 科学シミュレーション研究会:「パソコンで見る 複雑系・カオス・量子」 より導出 問題点 導出されている式に疑問がある カオス性の証明がない 研究目的 水車モデルの解析を詳しく行い、カオス性を検証する。
Java による現実水車のシミュレーション 回転速度、回転の減衰率、かごの穴の直径、注水量を初期値 として与える。 回転速度のグラフを表示 左回りを正、右回りを負の回転とし、時間推移による 速度の動きを表す。 回転の減衰率・・・水車の回転が遅くなる割合。 かごの穴の直径・・・かごの底には穴が開いていて 水はそこから抜け落ちている。
現実水車数学モデル 各かごの慣性モーメント 力のモーメント
現実水車モデルの問題点 かごに注水が行われるかどうかによって 水の変化量の微分方程式が切り替わって しまい、解析が難しい。 水の変化量の微分方程式が切り替わって しまい、解析が難しい。 かごの中の水の総和を一定にできない。 理想的現実水車モデルを立てる
理想的現実水車モデルのしくみ かごの数はn個 注水は高さに比例してすべてのかご に行われる。
Java による理想的現実水車のシミュレーション 回転速度、回転の減衰率、かごの穴の直径、注水量を初期値として与える。 回転速度のグラフを表示 左回りを正、右回りを負の回転とし、時間推移による 速度の動きを表す。 シミュレーションにおいてはかごの数は8個とする。 回転の減衰率・・・水車の回転が遅くなる割合。 かごの穴の直径・・・かごの底には穴が開いていて 水はそこから抜け落ちている。
理想的現実水車数学モデル 水量の総和
理想的現実水車の問題点 変数の数が多くなってしまうことから 解析が難しい。 かごが無限個あるとする理想水車を考える
理想水車数学モデル(W.Malkusモデル) 新しい関数を定義する
Java による理想水車のシミュレーション 初期値として、回転速度、注水量の高さに関する 定数を入力する。 回転速度のグラフを表示 左回りを正、右回りを負とし、時間推移による速さの動きを 表す。
ローレンツ方程式の導出 より導出
ローレンツ方程式の導出 線形変換 ローレンツ方程式
ローレンツアトラクタ
まとめ 現実水車モデルから導出した微分方程式系 よりローレンツ方程式が導かれ、そのローレンツ アトラクタがバタフライのように描かれた。 まとめ 現実水車モデルから導出した微分方程式系 よりローレンツ方程式が導かれ、そのローレンツ アトラクタがバタフライのように描かれた。 水車はカオス的な振る舞いをすると考えられる。
終わり
角速度の変化量(角加速度)
理想水車数学モデル 水の変化量 水車全体の水の変化量 特異解より、水車全体の質量は一定とする。
角速度の変化量 水車全体の角運動量 角運動量を時間tで微分したものは 力のモーメントに等しい