2003年 神戸市 市政アドバイザー調査 結果概要報告(03.12.20) 2003年 神戸市 市政アドバイザー調査 結果概要報告(03.12.20) 同志社大学文学部社会学科教授 (人と防災未来センター上級研究員) 立木 茂雄
1.調査概要 1.調査目的:2003 年復興検証ワークショップより得られた各意見が、より広い市民層で妥当するかどうかを、質問紙調査による社会調査により確認することを目的とした。 2.調査概要: 1)調査対象者:神戸市民から無作為に抽出された「神戸市市政アドバイザ―」を対象 2)調査手法:郵送・自記入方式 3)調査期間:11月5日発送 11月18日回収締切 4)回収状況: 郵送総数1108個人 回収総数:624個人 有効回収:624 回収率:56.3% (有効回答率 56.3%)
2.回答者特性(性別・年代) 1)回答者の性別 2)回答者の年代
回答者特性(居住地域ー区別度数)
WS参加者の属性(性別) →男性が約7割
3.ノミナル分析 1)WS調査①ー「あなたにとって震災復興とは」 ノミナル得点 防災意識の得点は低い
1)WS調査②ー「あなたにとって震災復興とは」 意見カード数 *5年目の復興検証と異なるのは、「すまい」カテゴリがなかったことである。
2)WS調査①ー「これからの神戸」 ノミナル得点
2)WS調査②ー「これからの神戸」 意見カード数
3)質問紙調査①ー「あなたにとって震災復興とは」 ノミナル得点 3)質問紙調査①ー「あなたにとって震災復興とは」 ノミナル得点 分析:房前沙織
3)質問紙調査②ー「これからの神戸」 ノミナル得点 3)質問紙調査②ー「これからの神戸」 ノミナル得点 質問紙調査-「これからの神戸」 分析:山口亮治
あなたにとって震災復興とは 質問紙の得点(n=1768) WS調査データカードの枚数(n=763) WSノミナル得点(n=180) ①まちなみが整備されること。 167 48 17 ②市民が主役になって、まちづくりをすること。 98 69 28 ③震災体験や教訓を世界に発信すること。 70 33 5 ④地域住民や家族とのつながりを大切にすること。 192 228 38 ⑤高齢者や障害者が震災以前の生活を取り戻すこと。 142 12 ⑥市民と行政との間に信頼を築くこと。 202 9 ⑦心とからだが回復すること。 135 27 8 ⑧経済や暮らし向きが元に戻ること。 354 80 35 ⑨新しい神戸の魅力を作り出すこと。 186 23 10 ⑩人生観や価値観に変化が生じたこと。 44 16 ⑪高い防災意識を持ち続けること。 178 120 2 1768 763 180
これからの神戸 質問紙の得点(n=1828) WS調査データカードの枚数(n=998) WSノミナル得点(n=180) ①市民文化の豊かなまち。 92 24 14 ②これまでの被災体験を活かした安全で安心なまち。 131 121 5 ③経済が強く、働く場所の多いまち。 251 97 36 ④都市基盤の整備がすすんだまち。 71 1 ⑤特有の文化(お祭りなど)を活かし、地域らしさを大切にしたまち。 74 18 15 ⑥人と人、地域とのつながりがより深まるまち。 105 111 30 ⑦地域ぐるみでの子育ち・子育てができるまち。 96 68 4 ⑧市民が公共に参画し、行政と協働したまち。 85 42 ⑨訪れた人がもう一度来たくなる国際観光都市。 157 91 6 ⑩高齢者や障害者だけでなく、誰でも安心して暮らせる福祉の充実したまち。 297 66 9 ⑪自然が豊かで花と緑にあふれる美しいまち。 176 77 11 ⑫神戸らしさに誇りを持てるまち。 219 205 27 ⑬市民が主役のまちづくりが盛んなまち。 38 53 12 ⑭震災体験を語り継ぎ、経験を伝えていくまち。 1828 998 180
5.ノミナル分析の比較(散布図を回帰直線であてはめる) ①あなたにとって震災復興とは 5.ノミナル分析の比較(散布図を回帰直線であてはめる) ①あなたにとって震災復興とは
①あなたにとって震災復興とは 経済や暮し向き まちづくり 震災体験の継承・発信 人生観価値観の変化
5.ノミナル分析の比較(散布図を回帰直線であてはめる) ②これからの神戸 5.ノミナル分析の比較(散布図を回帰直線であてはめる) ②これからの神戸
②これからの神戸 高齢者や誰もが安心してくらせるまち 体験の継承と発信 市民が主役のまちづくり
6.調査フレームにもとづいた分析 (4つの従属変数をもちいて) 従属変数: ①人生変化・人生使命 (人生が変化した感覚が強く、人生使命を感じる度合いが高い) ②自立(回復) 震災前と同じように毎日が「ふつう」に感じるという指標 ③人生変化の方向 震災を区切りとした、自分の人生の変化があり、かつ方向性をはかる(よい、わるい)指標 ④再興途上 復興はまだまだという態度をはかる指標
従属変数の因子分析結果 成分 1.人生変化・転機 2.自立(回復) 2 3。人生変化方向 4.再興途上 q11_02)あなたは、震災前後 で、「自分は変わった」とお .844 -.209 .276 .076 感じになりますか。 q11_04)あなたは、震災前後 で、「自分の人生は変わっ .839 -.265 .146 .121 た」とお感じになりますか。 q11_01)「震災前は・・震災後 は・・」のように、震災を時間 的な区切りとした言いかた を耳にします。あなた自身 .753 -.023 .003 -.210 は、こうした言いかたをされ ますか。 q10_06)「自分に与えられた 人生の使命とは何か」を考 .477 -.066 .327 .407 えるようになった。 q10_03)現在が、「ふつう」の 暮らしに感じられる。 -.217 .847 .181 .019 q10_02)毎日の生活は、震災 前と同じように、決まったこ -.248 .782 -.151 -.021 とのくり返しに感じられる。 q10_01)今の住まいで、どの ように暮らしていけば良い のか、そのめどが立ってい .019 .723 .301 -.057 る。 q11_05)④の変化は、よい方 向への変化ですか、それと .055 .146 .854 -.068 も悪い方向への変化です か。 q11_03)②の変化は、よい方 向への変化ですか、それと .259 .107 .847 -.114 も悪い方向への変化です か。 q10_04)震災での体験は、私 の記憶から消し去ってしま .184 -.045 -.144 .729 いたい経験だった。 q10_05)今ではもう震災を話 題にすることもなくなった。 -.342 .040 -.097 .663 因子抽出法: 主成分分析 回転法: Kaiser の正規化を伴うプロマックス法
R自乗=.381 (自由度調整済みR自乗=.370)
R自乗=.137 (自由度調整済みR自乗=.120)
R自乗=.186 (自由度調整済みR自乗=.170)
R自乗=.041 (自由度調整済みR自乗=.023)