第6章 組織の規模、 ライフサイクル、コントロール 桑田、GO、帝国
組織の規模 : 大きいことはよいことか 成長への圧力 経営者の夢 財務的健全さを保つために成長 質の高い従業員の獲得 なぜ組織は大規模化を求めるのか? 経営者の夢 「フォーチュン誌」の売り上げ上位500社 財務的健全さを保つために成長 市場でのパワー獲得 質の高い従業員の獲得 成長への圧力
「大」VS「小」 *サービス分野の発達などから、平均組織規模は縮小 大 小 グローバル経済で 成功する為に 規模の経済 即応性、柔軟性 到達範囲 グローバルな到達範囲 地域的な到達範囲 組織構造 複雑 単純 市場 安定した市場 ニッチの発見 社員 「組織人間」 企業家 *サービス分野の発達などから、平均組織規模は縮小
組織のライフサイクル ― 起業者段階 起業者段階 大 規模 起業者段階 製品開発と市場での生き残りに重点が置かれる 創造性 が重視される 小 起業者段階での危機 従業員の増加 → リーダーシップの必要性 起業者段階
組織のライフサイクル ― 共同体段階 大 共同体段階 明確な目標と方向性の策定 事業部門の形成 規模 共同体段階の危機 小 共同体段階の危機 下位マネジャーたちの不満 → 権限委譲の必要性 共同体段階
組織のライフサイクル ― 公式化段階 大 公式化段階 規模 ルール、手順、コントロールシステムの導入 組織の継続的成長へ 小 公式化段階の危機 組織が官僚化 → ミドルマネジャーの不満 イノベーションが制約される 公式化段階
組織のライフサイクル 大 整理統合化 小企業的思考 規模 成熟状態の継続 衰退 小 精巧化段階 システムの単純化 部門を横断してチームを形成 組織の分割 精巧化段階の危機 一時的な後退期に → 刷新とイノベーションが必要になる 精巧化段階
ライフサイクルの 各段階における組織の特徴 起業者 段階 共同体 公式化 精巧化 組織 構造 非公式、 ワンマン 概ね非公式、 一部手続き化 公式の手順、分業、 専門業務の追加 官僚主義の中での チームワーク 公式化、合理化 非公式 製品 又は サービス 単一 主力と、その バリエーション 一連の商品 サービスライン 複数 又は 少数 複数
ライフサイクルの 各段階における組織の特徴 起業者 段階 共同体 公式化 精巧化 目標 存続 成長 内部の安定、 市場の拡大 評判、 完成された組織 まとめ 各段階には、それに関連する 組織構造、 コントロールシステム、目標、イノベーション の特徴がある! マネジャーはこの概念によって 組織を次の段階に移行させる前向きな対応方法をとる
官僚主義とは何か? 組織化を行う上で 可能な限り最も 効率的なシステム 組織の官僚主義とコントロール このように組織のライフサイクルの各段階を進んでいくと、官僚主義的な特徴を帯びてくる 2019/2/24 フッター
組織の官僚主義とコントロール 官僚主義 正当な権威の基盤 ルールと手続き 合理的かつ合法的 専門化と分業 伝統的 権限の階層構造 カリスマ的 官僚主義 正当な権威の基盤 合理的かつ合法的 伝統的 カリスマ的 ルールと手続き 専門化と分業 権限の階層構造 専門的資格を有する人員 役職と在職者の分離 書面によるコミュニケーションと記録 2019/2/24 フッター
公式化 中央集権化 人員比率 組織の官僚主義とコントロール 中央集権化された組織 最上層 分権化された組織 より低い階層 ・・・大規模な組織ほどなされている 中央集権化 ・・・意思決定権限を持つ階層構造のレベルに関する。 中央集権化された組織 最上層 分権化された組織 より低い階層 人員比率 ・・・各人員の比率が研究対象となっている。 2019/2/24 フッター
経営及び支援業務に割り当てられる人員の比率 専門的スタッフ 75% 従業員 の割合 事務スタッフ 50% 経営トップ 25% 組織の規模 2019/2/24 フッター
グローバルな競争と不確実な環境 従業員のプロフェッショナリズムの高まり 変化する世界における官僚主義 更なる公式化や専門的スタッフの増加 高い行動基準が通常化 されるので、公式化の必要がなくなる ウェーバーの予測は的確だった プロフェッショナル・パートナーシップ 2019/2/24 フッター
①官僚主義的コントロール ②市場コントロール ③仲間的コントロール 組織をコントロールするシステム カリフォルニア大学ウィリアム・オオウチによるコントロール手法 ①官僚主義的コントロール ②市場コントロール ③仲間的コントロール ※ 1つの組織に同時に見られる場合もある
ルール・方針・権威の階層構造・文書・標準化など、 行動を標準化しパフォーマンスを評価するための 官僚主義的メカニズムを用いる ルール・方針・権威の階層構造・文書・標準化など、 行動を標準化しパフォーマンスを評価するための 官僚主義的メカニズムを用いる 3つの権威 合理的かつ合法的な権威 ルールの正当化や、命令する立場に昇進した人々の信頼に基づく (例)政府機関 伝統的な権威 伝統に対する信頼に基づく (例)君主国や教会 カリスマ的権威 1人の模範的人格やヒロイズムなどに基づく (例)革命軍
すべてのシステムを用い不一致を修正し、 本来の軌道に戻す マネジメント・コントロール・システム 経常資源の投入配分 生産量のコントロール 組織行動のパターンを維持または変更するうえで情報を利用する公式化されたルーチン・報告方法・手続きと定義される マネジメント・コントロール・システム 業務予算 財務的・経営資源の消費・毎月 非財務面の定期統計報告 財務面以外のアウトプット・毎週or毎月、コンピュータ化 報酬システム 事業部門の目標とパフォーマンスに基づく年間の評価 標準的業務手続き 伝統的なルールと規制、継続的 経常資源の投入配分 生産量のコントロール 目標達成のためのインセンティブ 適切な行動の指針
価格競争が 組織の生産量と 生産性を評価 するとき 価格と利益を 比較して 自社の効率を 評価できる 価格設定のための生産量の十分な明示と 競争の存在が必要 政府機関・非営利組織も 事業部レベルでも
非常に強力 Cf. 自律的コントロール 従業員間の 価値観の共有や信頼 不確実性が 高いとき重要 :企業文化などの社会的特性を利用して行動をコントロールすること 従業員間の 価値観の共有や信頼 不確実性が 高いとき重要 従業員が組織の目的にコミットしていることが重要 (小さく非公式or強烈な文化を有する組織で有効) Cf. 自律的コントロール 非常に強力 ・個人的な価値観・目標・基準に由来 ・強力なリーダーが必要