開かれた学校づくりと図書館 地域で子どもを育てるとは

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開かれた学校づくりと図書館 地域で子どもを育てるとは 2017年6月10日(於:東京学芸大学附属小金井小学校)          柴田 彩千子

本日の内容 1.地域の子どもと関わる前に・・・・ 「地域」「地域社会」「コミュニティ」とは? 2.学校と地域社会をつなぐ連携の考え方 3.コミュニティ・スクールとは? 4.学校支援ボランティアについて 5.グループ活動—子どもと楽しく関わるために

地域・地域社会・コミュニティとはなにか 議論の文脈によって多様な意味をあらわす コミュニティ: ・地域性と共同性が相互に関連した生活圏   ・地域性と共同性が相互に関連した生活圏   (地域性をもたないコミュニティ)   ・目的概念として

学校と地域社会をつなぐ学社連携 ①学校から地域社会への支援 ②地域社会から学校への支援 ③学校と地域社会との      双方向的な支援関係

①学校から地域社会への支援 「学校教育上支障のない限り」において実施 学校開放 ・学校教育法137条 ・社会教育法44条 ・社会教育法48条  ・学校教育法137条  ・社会教育法44条  ・社会教育法48条  ・スポーツ基本法13条 「学校教育上支障のない限り」において実施

②地域社会から学校への支援 教育活動への支援 学校経営への支援 →「開かれた学校づくり」 ・社会教育施設から学校への支援 ・企業から学校への支援 ・NPO等の地域組織から学校への支援 学校経営への支援  →「開かれた学校づくり」

地域・保護者による 学校経営への支援 学校支援地域本部 → 協働本部へバーションアップ 学校評価 学校評議員制度 学校運営協議会制度 地域・保護者による       学校経営への支援 学校支援地域本部    → 協働本部へバーションアップ 学校評価 学校評議員制度 学校運営協議会制度  地域運営学校(コミュニティ・スクール)

学校運営協議会制度の概要 コミュニティ・スクール(地域運営学校)  保護者や地域住民が一定の権限と責任を教育委員 会や学校と分かち合い、学校運営に参画することに よって、家庭や地域のニーズを反映させた教育経営 の実現に取り組む学校  2004(平成16年)、「地方教育行政の組織及び運 営に関する法律」の一部改正によって、「地域の住 民や保護者のニーズを学校運営により一層的に反映 させる仕組み」として、学校運営協議会の設置が可 能となった。

コミュニティ・スクールの指定状況 3,600校(平成29年4月1日現在) 校種 指定校数 増加数(前年度比) 幼稚園 115 6園増 小学校 2300 481校増 中学校 1074 239校増 義務教育学校 24 17校増 中等教育学校 1 1校増 高等学校 65 40校増 特別支援学校 21 10校増 合計 3600 794校増

地域運営協議会制度の今後 本制度をあえて導入しないケースは? スクール・コミュニティの観点から 学校を核としたコミュニティ形成  学校を核としたコミュニティ形成    → 「地域創生」    小学校必置化へ(努力義務)   本制度をあえて導入しないケースは?

①事例紹介(写真) ②CSとしての取組としての 「読書活動の充実を図る活動」 コミュニティ・スクールのイメージ  「読書活動の充実を図る活動」 *学運協・PTA・教員・学校司書・図書ボラン ティアの協力体制の構築が必要

③学校と地域社会との      双方向的な支援関係 学校支援ボランティアとしての学校運営協議会委員 *ボランティアの「地域貢献」の視点 *ボランティアの「自己実現」「充実感」の視点 *ボランティアの継続的な学校経営参画による 「学社連携」の強化

子ども支援ボランティア (図書ボランティア)とは? 子ども支援ボランティア       (図書ボランティア)とは? ・子どもにとってナナメの関係にいる「おとな」 子どもを評価しない、利害関係のない「おとな」 ・身近な職業人・社会人 子どもにとっての職業観・勤労観を養う機会 ・子どもの「自己肯定感」を高める存在 地域の「おとな」たちに気にかけてもらえる・ 大切にされているという認識

活動のヒント:図書資料による職業観・勤労観を養う機会の提供 学校司書・司書ボランティアの視点   【子どもの状況】 ①希望する職業がある  小中学校時代:約90% 高校2年生:約80% 大学入学後:約65% ②将来についてはっきりとした目標をもっている 就業時期に近づくにつれて目標を見失う。夢を見失う傾向。 データ出典:「平成17年度経済産業省委託調査 進路選択に関する振返り調査-大学生を対象として」[2005年] 活動のヒント:図書資料による職業観・勤労観を養う機会の提供

グループ活動 ー子どもと楽しく関わるために― グループ活動  ー子どもと楽しく関わるために―  家庭・地域でいきいきと生活するおとなを 見て成長する子どもに。 おとな自身が毎日をワクワク・ドキドキ過ごす。  「働くことの楽しさ」「遣り甲斐・苦労」等、 多様なおとなの生き様、価値観、職業の情報を、 日常(地域での子どもとの関わりの中で、学校支 援ボランティアの中で等)を通じて子どもたちに 伝達する。

グループ活動 ー子どもと楽しく関わるために― グループ活動  ー子どもと楽しく関わるために― 【グループ・ワーク】 ①アイス・ブレイク  自己紹介 + 「???」 ②自分自身の仕事や活動を振り返る   *他者にその魅力を伝えるためには? ③これからの目標・夢を語る

グループ活動を行うに際して ー子どもと楽しく関わるために― グループ活動を行うに際して  ー子どもと楽しく関わるために― よりよいグループ活動(話しあいの学習)を行うために 【聴く態度】 *よく聴く  → 否定しないで受容する(同調するという意味ではない)  → 不明なことは曖昧にせず、確認しながら聴く 【話す態度】 *主語をつける  →「〇〇さんのような考え方もたしかにあるとは思いますが、    私は・・・・と思います。」