第5回アドバンス講座 2016年1期
協会理念 美味しく食べて美と健康を
おいしさの三要因 1.食物の特性 2.人の特性 3.環境要因
1.食物の特性 食物自身が持つもの ・科学的特性=味、におい ・物理的特性=テクスチャー、外観、温度、 音
2.食べる人が持つ特性要因 ・心理的特性・・喜怒哀楽の感情、不安、緊張 など ・個人的体験・・・体験、嗜好 ・生理的特性・・年齢、健康状態、空腹感、薬 の使用 ・心理的特性・・喜怒哀楽の感情、不安、緊張 など ・個人的体験・・・体験、嗜好
3.環境要因 自然環境・・・気候、地理的環境 社会環境・・・経済状況、治安状態、宗教、 文化、習慣、食情報など 食事環境・・・部屋の明るさ、温湿度、音、 におい、外観、テーブルセッティング
おいしさの知覚 五感 視覚 聴覚 嗅覚 味覚 皮膚感覚:触覚
甘味 苦味 塩味 酸味 うま味 基本五味 味蕾から味覚神経を伝って 脳で認識できる、 味覚の根本となる 5つの要素・味を指す。 従来の『味の四面体』に 池田菊苗が発見した 「うま味」を加えたもの。 塩味 酸味 うま味
うま味 コンブ・・・グルタミン酸 うま味と命名(1908年) かつお節・・・イノシン酸 (1913年) しいたけ・・・グアニル酸 (1960年)
甘味 ・人間に本能的に好まれる味 ・好まれる濃度が低~高まで広 範囲にわたる ・他の味にはない特徴を持つ
酸味 水中で解離して水素イオンを生じる有機酸、無機 酸などが呈する味 食物に爽やかさを与え、味を引き締める
塩味 古今東西の様々な料理において調味の基本 おいしさに大きく影響を与える味
苦味 基本的には好まれる味ではない ビール、コーヒーなど食経験を重ねるに従いその 食品独特の好ましい味となってくる
もともと基本四味 日本の科学者がうま味を発見 【うま味の相乗効果】 ・アミノ酸系のうま味 (コンブ、ノリ、茶、チーズ、みそ、しょうゆ) ・核酸系のうま味 (かつお節、煮干し、シラス干し) (乾燥シイタケ、マツタ ケ) うま味
その他の味 辛味 渋み えぐ味 不快な味:タケノコ、ワラビ 痛覚と温覚。低濃度では食物の風味向上、食欲増進。 カプサイシン、唐辛子、山椒、生姜、ネギ、ニンニク、辛子、わさび 渋み 収れん性のある味。タンニンはたんぱく質を凝固させる性質を持つ。 唾液や口腔粘膜のたんぱく質も凝固させる。 茶、葉(カテキン類)、赤ワイン、カキ(タンニン) えぐ味 不快な味:タケノコ、ワラビ その他 アルカリ味、金属味
食べ物の機能 一次機能・・・人体へ栄養を供給する たんぱく質、脂質、炭水化物など 二次機能・・・味、色、香り。 たんぱく質、脂質、炭水化物など 二次機能・・・味、色、香り。 おいしさを求める感覚的欲求にこたえる機能 三次機能・・・食べ物が人体に及ぼす生体調節機能 免疫増強、疾病予防、老化防止、 体調調節、生活習慣病予防
献立作成 栄養的 衛生的 美味しい 経済的 喫食対象者の把握(年齢、性別、身体活動レベル) 嗜好、食習慣の配慮
献立作成のポイント 1.昨日(1つ前)の食事の内容 2.季節(気温や天気)を配慮 3.食べる人(男女、年齢など)を考慮 4.一汁三菜を基本に 5.衛生的、安全、健康的
献立 料理に使う材料の選び方 新鮮で無駄のない材料選び 旬の食材、地産地消 献立にあわせた調味料を選ぶ 酢:料理に合ったものを選ぶ 中華には中華料理用のお酢 和食には和食にあったお酢 砂糖、酒、塩、酢、醤油、味噌、 みりん、ナンプラー、豆板醤 献立 料理に使う材料の選び方
調理方法 煮る、焼く、揚げる、蒸すなど 食材や季節にあわせて、その食材に合った 調理方法で食事を提供する オーブンや窯 生のままの食材 蒸気オーブン、真空調理 その食材に一番あったいい調理方法で調理 する事が大切
五味の調和・・・味覚のバランス 料理の味付け ・苦い、渋いという感覚を加えるための調味料ははとんどない 素材のなかに自然に含まれている場合などは、あくとして取り 除くのが普通 ・塩分濃度 体の生理的塩分濃度に揃えて0.9%前後にするのが一番おいしい 料理になる
【調味料を入れる順番】
さしすせその順で入れる 甘味は浸透しにくい。塩や醤油を先に入れてしまうと食材に甘 味が付きにくくなる。 塩(塩水)は浸透圧が高く食材から水分を呼び出すため、煮汁 の味を決める初期に入れる。砂糖より後 酢は早く入れ過ぎると酸味がとんでしまう。 塩以上に食材に味が染みるのを妨害する。塩より後 醤油、味噌は風味を楽しむものなので、仕上げに入れる。 アルコールによる臭み消しと食材の味付けを促進させる作用か ら、調理酒・本みりんなどの酒類を入れる場合は砂糖の前、最 初に入れる。みりん調味料は味噌より遅く最後に入れる。
盛り付け 彩りと形のバランス 向こう高く、手前低く 中央を高く:立体的に 余白を広く:余白3割
色の三原色 赤 青 黄
食の三原色 赤・青・黄 + 白・黒
盛り付けで痩せる お皿を大きくしない =今の器のままで盛 る量を調整する 一気盛りはせずに、 上品に盛ることを心 がける
少なく盛っても寂しく感じられずオシャレに盛る 食器の色は基本シンプルに。 フチに柄があるモノ 中心に控えめに盛っても、お皿が 寂しく見えず視覚的に少ないと感 じない
盛り方テクニック 1、彩りよく盛ること。色合いが地味な料理には、赤や黄色、緑の色 合いの食材をプラスする。 2、料理が引き立つ色や、素材(鍋には温かみのある素焼き素材な ど)を選んで使う。 3、盛りすぎに注意して、料理は器の7割までにおさめること。 4、立体感を出すために、工夫をする。 5、盛り付けにも順番があるので、セオリーを守る。
小分けにする 食べすぎ防止=料理は大皿でなく、 一人分づつ小分けに盛り付けて サラダは別に盛ると卓上が賑やか になり食事の量が少なく見えない
盛り付けの順番 ハンバーグなどの場合 1付け合せの野菜を向こう側に盛る 2手前にハンバーグ 3最後にソース の順番を守ると美しく。
【煮物】 1底に、少しに崩れた小さめのものを入れる 2大きくてキレイな物を上に載せる 3彩りになるニンジンや絹さやなどは取り分けておく 4上に載せるときれいに盛れる
和食の盛り付けのコツ ・構図は三角形 ・三種三点盛り ・三割の余白 ・深い器には山形 (三角形)
器選び 丸い器にも三角 山形を意識して立体感が有るように ちょこんと上品に盛る 丸いものを盛る時は四角い器を。 このお豆腐のように四角いものを盛る 時は丸い器を
一汁三菜 主食(穀物) 汁物 主菜(魚肉豆卵) 副菜(野菜中心) 副副菜(野菜中心)
野菜中心のおかず 一汁三菜 肉・魚・豆・卵 主菜 副菜 穀物 副副菜 主食 汁物
一汁三菜献立のまとめ 五味 食材 食感 味付け 調理方法 彩り 五色 盛り付け「三」 温度 季節