おおさかQネット 「女性就労促進」に関するアンケート 調査結果概要 おおさかQネット 「女性就労促進」に関するアンケート 調査結果概要
2 本調査では、回答者を「働く」という観点から以下のA層~F層の6つの層(グループ)に分類し、大阪における「潜在的就業希望者」の就業意識と行動を検証する。 *通常文字は「国勢調査」、「労働力調査」、斜字は「就業構造基本調査」 図のA~F層の幅はイメージ
§1 働いていない女性の意識と行動 現在働いていない女性が前職を辞めた理由を見ると、結婚、子育て、介護などを理由に77%が離職している。その内訳を見ると、 結婚や子育て・介護を機に、自分から「望んで辞めた」は36.5%である。 一方、「やむなく辞めた」女性のうち、結婚や子育て・介護と仕事の両立困難を理由とするものが、40.5%である。
§1 働いていない女性の意識と行動 仕事を辞めた理由を、前職の勤務形態から見ると、 結婚に関しては、正規社員は非正規社員より、「望んで辞める」割合が多い。 一方、派遣などの常勤非正規社員では、「やむなく辞める」割合が多い。 子育て・介護に関しては、非正規社員か正規社員かで「望んで辞める」割合に違いはあまり見られないが、「やむなく辞める」割合については、常勤非正規社員で高くなっている。
§1 働いていない女性の意識と行動 B層~F層の分布を、仕事を辞める前の勤務形態から見ると、 前職が正規社員の場合は、最も多いのはE層だが、前職がそれ以外のケースに比べるとF層の割合が高くなっている。 前職が派遣など(常勤非正規)の場合は、B層の割合が高くなっている。
§1 働いていない女性の意識と行動 求職活動をしている層(B・C層)は、400万円未満の世帯層で多くなっている。 就職を希望していないが条件が整えば希望する層(E層)は、400万円以上800万円未満の世帯層で多くなっている。 仕事から引退した層(F層)は、800万円以上の世帯層で多くなっている。
ハローワークに登録せずに仕事を探している女性(C層)は、登録しない理由として、4割が「登録しなくても良い仕事が見つかる」と答えている。 §1 働いていない女性の意識と行動 ハローワークに登録せずに仕事を探している女性(C層)は、登録しない理由として、4割が「登録しなくても良い仕事が見つかる」と答えている。 ハローワークに登録せずに仕事探しをしている女性(C層)が利用する求職手段は、「求人雑誌」、「事業所の直接求人」が多くなっている。 有効だと思う割合 利用している割合 「その他」 ・ハローワークが遠いから ・自分の条件にあう仕事がみつからないから ・妊娠中・出産後等自分の側の条件が整わないから 等
§1 働いていない女性の意識と行動 就職を希望しているが求職活動は行っていない層(D層)が仕事探しをしない理由は、生活面では「子育てや家事への支障」、仕事面では「勤務時間や職種等で望む条件の仕事がない」をあげる女性が多くみられる 一方、能力面や情報面で不安や困難を感じている女性はあまり多くない
§1 働いていない女性の意識と行動 いまは就職を希望していないが条件が整えば就職を希望する女性(E層)が、仕事に復帰する条件としては、「子育てが一段落すること」が最も多くなっている。 「自分が持っている資格や技能を活かせる機会があること」という、自己実現的な条件が、その次に多くなっている。 また、「家族の理解・協力」、「保育所等の施設」といった外部の支援環境が整うことも、同様に多く見られる。
§1 働いていない女性の意識と行動 いまは就職を希望していないが条件が整えば就職を希望する女性(E層)の4分の3(74.0%)は、条件が整えば働きたい勤務形態として、パートやアルバイトなどの非常勤非正規社員と答えており、フルタイムでの就業希望は少ない。
§1 働いていない女性の意識と行動 働いていない女性が、就業のために一番必要だと考えるものは、「保育所や学童保育などの施設整備」が最も高く、 次いで「短時間勤務や在宅ワークなど多様な勤務形態の普及」 の割合が高い。
§2 働く女性の意識と行動 継続就業可能性について、正規社員で働く女性は70%が「定年まで勤められると思う」と答えている。 継続就業希望について、正規社員で働く女性は「定年まで勤めたい」が44.5%で、条件付きで「定年まで勤めたい」との答えもあわせると55.5%である。
§2 働く女性の意識と行動 正規社員で働く女性の継続就業可能性(「定年まで勤められる」)と継続就業希望(「定年まで勤めたい」)の組み合せを見ると、「定年まで勤めたいし、定年まで勤められると思う」という正規社員の女性は42%である。
§2 働く女性の意識と行動 求職で重視する項目を見ると、「転職者」では、「勤務場所」、「勤務時間」、「職種や勤務形態」を重視する割合が高い。 「再就職者」では、「勤務時間」を重視する割合が高い。 「新卒者」は、「職種や勤務形態」を重視する割合が高い。
§2 働く女性の意識と行動 転職者が重視した項目を見ると、「勤務場所」、「勤務時間」、「職種や勤務形態」などが多い。 転職前後の勤務形態別に見ると、 「正規から非正規・自営」への転職者が、「勤務時間」 や「資格や能力を活かせること」を重視していること、「非正規・自営から正規」への転職者が「給与」を重視していることなどが特徴的である。
※ただし、「職場での立場・責任が重くなる」は、重くなることを肯定的評価として集 §2 働く女性の意識と行動 現在の仕事に就く前の状況別に、就職前の仕事や予想に比べて現職をどう評価しているかをみると、「給料」と「職場での立場・責任が重くなる」以外は、肯定的な評価が否定的な評価を上回っている。 ※ただし、「職場での立場・責任が重くなる」は、重くなることを肯定的評価として集 計しているが、重くなることを否定的評価として逆に解釈することも可能 最も肯定的評価を受けた項目は再就職者での「勤務場所」(以前より近くなった) 最も否定的評価を受けた項目は新卒者での「給与」(想定していたより多くない) 回答者類型ごとの以下の比較評価で、 (好ましい変化数-好ましくない変化数)÷回答数 で指標化 新卒者は入職前の想定と現職を比較 再就職者・転職者は、前職と現職を比較 好ましい変化とは、次のような変化をいう。 給料が多くなる 勤務時間が短くなる 勤務場所が近くなる 職種・勤務形態が希望通りになる 能力が活用できるようになる 職場での立場・責任が重くなる 「新卒」:入職前の状態が学生である者 「再就職」:入職前の状態が 非就業である者 「転職者」:入職前の状態が就業者である者
§2 働く女性の意識と行動 中学入学前の子供をもつ働く女性は、他の働く女性に比べると「勤務時間」をより重視しているが、「職種や勤務形態」はあまり重視されていない。
§2 働く女性の意識と行動 働き続けるために一番必要だと考える項目を見ると、「保育所や学童保育などの施設整備」が最も多い。 女性正規社員が非正規社員や男性と比べて高いのは、「男女を問わず全ての人にワークライフバランスの意識の浸透」 や「経営者の意識改革」で、女性非正規社員が他と比べて高いのは「短時間勤務や在宅ワークなど多様な勤務形態の普及」である。
§3 男性や親世代の意識と行動 常勤(正規社員・常勤非常勤・自営)の女性では、男性配偶者の家事協力は、無職や非常勤非正規の女性より高く、約3分の1(34.4%)の男性配偶者が、主として自分で、または半分ずつ家事に協力している。 非常勤非正規の女性では、無職の女性より男性配偶者の家事協力が得られているが、その違いは常勤就業女性に比べて大きくない。
§3 男性や親世代の意識と行動 中学校に上がる前の子どもがいる家庭の男性の家事協力を見ると、常勤就業女性の配偶者の半数以上(55.0%)が家事に協力している。
男性の家事への協力を女性の就業別・男性の年齢別に見ると、常勤で就業する女性の30代、40代の男性配偶者による家事協力が最も高くなっている。 §3 男性や親世代の意識と行動 男性の家事への協力を女性の就業別・男性の年齢別に見ると、常勤で就業する女性の30代、40代の男性配偶者による家事協力が最も高くなっている。 この層が最も協力的
§3 男性や親世代の意識と行動 将来の配偶者が働くことへの独身男性の意識は、男性が育った家庭に影響されており、母親が常勤・自営で働いていた家庭の男性は、他の家庭に比べて配偶者の定年までの就業に対して最も肯定的である。
家事に関して、働く子世代の女性を日常的に助けている親世代(同居・近居に限る)の割合は、子世代が正規社員のときは約4分の1である。 §3 男性や親世代の意識と行動 育児に関して、働く子世代女性(女性の子(娘)、男性の子の配偶者(嫁))を日常的に助けている親世代(同居・近居に限る)の割合は、子世代が正規社員のときは3分の1を超える。 家事に関して、働く子世代の女性を日常的に助けている親世代(同居・近居に限る)の割合は、子世代が正規社員のときは約4分の1である。 親世代の育児協力 親世代の家事協力