コンパクト星連星の多様性と進化 MAXI MAXI 3周年シンポジウム 理研 2013年3月13日 30+10分

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ガンマ線バースト (GRBs) 硬 X 線からガンマ線領域で明るい ( keV) スパイク状の光度曲線 継続時間の長い / 短い GRB Seconds since trigger Counts / s GRB GRB GRB 発見 1967年7月2日.
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新星は新たな宇宙線の起源 か? 武井大、北本俊二 ( 立教大学 ) 、辻本匡弘 (JAXA) 、 Jan-Uwe Ness (ES A) Jeremy J. Drake (SAO) 、高橋弘充 ( 広島大学 ) 、向井浩二 (NASA) アメリカ天文学会研究報告誌より論文として発表 ( Takei et.
2013 年度課題研究 P6 Suzaku によるガンマ線連星 LS I の観測データの解析 2014 年 02 月 24 日 種村剛.
ところで一般相対性理論によれば、太陽を半径3 kmにまで 圧縮したらブラックホールになるらしい。どんな世界なのか?
X線で宇宙を見る ようこそ 講演会に 京大の研究
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MAXI で見た全天のX線天体の活動 三原建弘、杉崎睦、芹野素子、松岡勝(理研)、 上野史郎、冨田洋、中平聡志(JAXA)、
共生型新星 PU Vul の 複合的な光度曲線モデル
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Hyper Luminous X-ray Source in ESO
MAXI と かなた望遠鏡 三原建弘(理研) MAXIチーム MAXI かなた望遠鏡との連携
JAXA宇宙科学研究所 海老沢 研、辻本 匡宏 西はりま天文台 森鼻 久美子
ガンマ線連星LS 5039におけるTeVガンマ線放射とCTA
「Constraining the neutron star equation of state using XMM-Newton」
GSCのここ1,2年の進展 GSC16台の較正実験終了 実験データに根ざしたレスポンス関数の作成 コリメータ試験
ガンマ線バースト (GRBs) ガンマ線で明るい ( keV) スパイク状の強度変動 継続時間の長いもの短いもの click
SSCの性能、calibrationの現状、天体のスペクトル
High-amplitude, long-term X-ray variability in the solar-type star HD 81809: The beginning of an X-ray activity cycle? F. Favata, G. Micela, S.L. Baliunas,
磯部直樹 (ISAS/JAXA) & MAXIミッションチーム
S3: 恒星とブラックホール (上田、野上、加藤)
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すざく衛星による、2005年9月の太陽活動に起因する太陽風と地球大気の荷電交換反応の観測
XTE/ASM, PCA, HEXTEの感度と観測成果
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SAX J1748.2−2808 からの 3 つの鉄輝線と593 秒周期の発見
高感度全天X線監視による 巨大バイナリーブラックホールの探査
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山形大学理学部物理4年 特殊講義F 「宇宙X線」
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「すざく」衛星と日本のX線天文学 July 10, 2005
星間物理学 講義1: 銀河系の星間空間の世界 太陽系近傍から銀河系全体への概観 星間空間の構成要素
論文紹介 Type IIn supernovae at redshift Z ≒ 2 from archival data (Cooke et al. 2009) 九州大学  坂根 悠介.
東邦大学理学部物理学科 宇宙・素粒子教室 上村 洸太
全天X線監視装置(MAXI)搭載用CCDカメラのエンジニアリングモデルの性能
パルサーって何? 2019/4/10.
鉄輝線で解明したSgr A* の活動性: 京都大学 小山勝二 ブラックホールSgrA*の時空構造を鉄輝線で解明する
暗黒加速器とパルサー風星雲 --HESSJ とPSR
平成26(2014)年5月27日(火) 10:00-17:30 理研、大河内ホール
科学概論 2005年1月20日
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京大他、東大やアデレード大学など日豪の16機関が共同で、オーストラリアの砂漠地帯に望遠鏡4台を建設しTeVγ線を観測している。
宇宙線研究室 X線グループ 今こそ、宇宙線研究室へ! NeXT
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平成 31 年度 P6 高エネルギー宇宙実験 担当: 物理学第二教室 宇宙線研究室の教員 谷森達 教授、鶴剛 教授、 窪秀利 准教授、
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超新星爆発.
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星間物理学 講義1の図など資料: 空間スケールを把握する。 太陽系近傍から 銀河系全体への概観、 観測事実に基づいて太陽系の周りの様子、銀河系全体の様子を概観する。それぞれの観測事実についての理解はこれ以降の講義で深める。 2010/10/05.
「すざく」でみた天の川銀河系の中心 多数の輝線を過去最高のエネルギー精度 、統計、S/Nで検出、発見した。 Energy 6 7 8
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第12回 銀河とその活動現象 東京大学教養学部前期課程 2017年度Aセメスター 宇宙科学II 松原英雄(JAXA宇宙研)
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スターバースト銀河NGC253の 電波スーパーバブルとX線放射の関係
ようこそ Hot Universe へ Fes. 馬場 彩 Contents X線天文学とは?
2011年8月金沢大学集中講義 「X線天文学」 第2回 相対性理論とブラックホール
全天X線監視装置MAXI/GSCの封入ガス、 Xe-L殻吸収端の不連続性の定量的見積もり
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CHANDRA衛星の観測結果による、 球状星団M4(NGC6121)のスペクトル解析
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すざく衛星によるSgr B2 分子雲からのX線放射の 時間変動の観測
中性子星/ブラックホール連星の光度曲線の類似性
どんな天体がX線を出すか? MAXIのデータを1年半に わたり集積した全天X線画像
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コンパクト星連星の多様性と進化 MAXI MAXI 3周年シンポジウム 理研 2013年3月13日 30+10分 表紙+まとめ+30枚、質疑時間余り用3枚

GSCで用いた比例計数管をロビーに展示してあります。 MAXIの観測装置 6カメラの視野 Gas Slit Cameras (GSC) Xe比例計数管 2—30 keV; 12台で5350 cm2 SSC-HZ X線 CCD 16 chips x2 カメラ     GSC-Z 80cm 107cm H GSCで用いた比例計数管をロビーに展示してあります。 ISS motion 185cm 6カメラの視野 1.5deg (FWHM) slit 160 deg GSCで用いた比例計数管をロビーに展示してあります。

MAXIは、 「きぼう」船外実験棟に取り付けられた「全天X線監視観測装置」 3年半にわたり順調に観測を継続中. 2012年2月からはMAXI がX線バンドでは世界唯一の監視装置として世界の天文学者に広く利用. 約300個のX線天体の変動を監視観測. ブラックホール, 中性子星, 活動銀河等の長期変動の観測. MAXIは3.5年で10個のX線新天体を発見. 銀河系内の超新星等の広がった高温度領域の観測. 活動的な星のスーパフレアを月約1個余りのレートで検出. ・ X線, 光, 赤外, ガンマ線と詳細追観測がなされ多くの論文創出. ・ MAXI サイエンスニュースとして一般に広報. 現在45報.   ウェブ: http://iss.jaxa.jp/kiboexp/ef/maxi/news.html

国際天体発見電報(Atel)への貢献 増加 400件中 100件はMAXI MAXI の打ち上げ後,天体発見電報は50%ほど増加. 80 Swift 打上げ 60 増加 月当たりの天文電報数 40 20 発表された年

読売新聞 2013.2.23. 太陽のように光り輝く恒星は、そのエネルギーを失うにつれて、自らの重さに耐えられなくなり、超新星爆発と呼ばれる現象を起こすことがある。しかし、今回見つけたものは、通常の超新星爆発の100倍の規模で、銀河の中で10万~100万年に1回程度しか起きない珍しい現象だという。 (2013年2月23日14時41分  読売新聞)

はくちょう座に“極”超新星 の痕跡を発見 2013.2.22.記者レク “Is the Cygnus Superbubble a Hypernova Remnant?” 「はくちょう座巨大バブルは極超新星残骸か?」 Kimura et al. PASJ 2013年2月25日号 Mg Ne Fe X線強度(毎秒のカウント数) 1.0 2.0 X線エネルギー(キロ電子ボルト) 熱的プラズマ 300万度 X-1 X-3 どの部分も同じX線の吸収NH。→同じ距離。1体の巨大バブル。 約5500光年と 推定。 巨大バブルは見かけの大きさが満月の40倍(直径22度)もあり、その大きさは半径 1000光年。普通の超新星残骸よりもかなり大きい。 この巨大な構造は、超新星爆発約100個分ものエネルギーが必要である。これは 極超新星爆発によるエネルギーに対応する。 この巨大バブルの構造を調べた結果、百個もの超新星爆発が連続して起こった ものではないことが判った。 白鳥座巨大バブルは1個の極超新星爆発が作ったものと判った。 我々の銀河系内で初めて確認できた、極超新星の残骸である。 我々の銀河で極超新星爆発が起こるのは10-100万年に一回程度と言われおり、 極めて珍しい現象である。 X-2 網状星雲 白線で囲んだ馬蹄形部分が白鳥座の高温度領域である。白鳥座のX線源Cyg X-1 (a), Cyg X-2 (b), Cyg X-3 (c)、そして白鳥座の網状星雲 (d)。白鳥座の北十字星の位置を黄色で示してある。 X線で見える馬蹄形の高温ガスの構造は半径11度の広がり、つまり、半径約1000光年のバブル状の構造で、可視光では見えない。地球からの距離は5500光年程度、ガスの温度は300万度。 2-3百万年前にこの中心で太陽の数十倍の巨大な星が極超新星爆発(ハイパノーバ)を起こしたと解釈できます。

GSC全天マップ 3yrs 7σ以上で500天体を検出!(0.6mCrab) Category Number of sources unidentified 5 galaxies 8 galaxy clusters 114 Seyfert galaxies 100 blazars 15 CVs/Stars 30 X-ray binaries 20 confused 4 unmatched 204 2nd catalog Hiroi in prep 7σ以上で500天体を検出!(0.6mCrab) GSC 6cm2で各点500ks(6日)、Ginga LAC 4000cm2で750s

MAXI J0158-744 白色矮星 と Be星の 連星で 新星爆発? Swift による追観測 MAXI-GSC Swift-XRT のイメージ T = 0.54 日後 X線 (0.3 – 5 keV) 発見時 MAXI-SSC MAXI-SSC 白色矮星 と Be星の 連星で 新星爆発? T = 200 秒後 T = 1300 秒後

A0535+262のX線光度曲線 Be X線連星パルサー(パルス周期103s) 111日周期、115日周期 の 2種類のアウトバースト。 (軌道周期=111.1日) 2008年09月  2009年08月  2010年08月    2011年11月 111日周期、115日周期 の 2種類のアウトバースト。 ジャイアントアウトバーストはプリカーサー付き、位相もずれる。 一体、どんなガス配置?

Hard-high Soft Hard-low Soft Hard-high LMXBトランジェント4U 1608-52 3-states Hard-high Soft Hard-low       Soft Hard-high 2-10 keV BAT/GSC Swift-BAT MAXI-GSC 15-200 keV 09.8.14 どうやってこんな光度曲線を作る? 12.3.1

ポスター発表 ロビーに掲示 海老沢 研 MAXIアーカイブ 廣井 和雄 MAXI 3年カタログ MAXI GSCの全天画像、SSCの全天画像