リスクコミュニケーションにおける 獣医学の役割

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ESH DATABANK 1 環境関連法令. ESH DATABANK 2 法の体系 憲 法 行政法 民事法 刑法 公害犯罪処罰法 民法 民事特別法 国の法令 自治体法令 国際法 法律 政令 省令 条例 規則 告示 条約・議定書 国際宣言・憲章.
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(社)日本画像医療システム工業会 会長 桂田 昌生
国及び地方公共団体が分担すべき役割の明確化 機関委任事務制度の廃止及びそれに伴う事務区分の再構成
⑤ 食品衛生法施行条例 の一部改正について.
シンポジウム 子どもの豊かな育ちを 支援する地域力
鹿児島大学教授(獣医公衆衛生学) 岡本 嘉六
リスク解析(Risk Analysis) リスク解析(Risk Analysis)とは、組織、体制あるいは集団が危害(hazard)に曝された時にその状況を制御する手順。リスク解析は、リスク査定(risk assessment)、リスク管理(Risk management)およびリスクの情報交換(risk.
資料8-1 第11次大阪府鳥獣保護管理事業計画の概要
風評被害による自殺者をこれ以上ださないために 農場から食卓までの全ての関係者の努力と協力のために
オムニチャネル、グローバルリスク対応 R&Dコンサルティングのご提案 オムニチャネル、グローバルリスク対応
参考資料5 世界保健機関憲章前文 (日本WHO協会仮訳)
食品安全基本法案(仮称)の骨子案 目的 食品の安全性の確保に関し、基本理念及び施策の策定に係る基本方針等を定め、関係者の責務及び役割を明らかにすることにより食品の安全性の確保を総合的に推進 基本理念 ①国民の健康の保護が重要であるという基本的認識の下に食品の安全性を確保 ②食品の安全性の確保のために必要な措置が食品供給行程の各段階において適切に講じられること.
研修の目的(教材の狙い) 現場の負担軽減を図る 放射線の専門家になる必要はない 気持ちの負担に配慮
【資料5】 条例の基本的な方向性について 平成28年8月30日 福岡市障がい者在宅支援課.
雪印の食中毒 2005.5.5.
医薬品と健康.
4 第3次障害者基本計画の特徴 障害者基本計画 経緯等 概要(特徴) 障害者基本法に基づき政府が策定する障害者施策に関する基本計画
1 フッ化物は自然界に多く含まれる フッ化物は以下のものにも含まれる 土壌 植物 動物 全ての上水道.
● 安全性についての正しい知識と理解を広げることが、何よりも大切である。
適正農業規範(GAP)の推進: レイヤー・ブロイラー部会研修会 生産システムにおける安全管理体制の構築
国立医薬品食品衛生研究所 岩田直樹 會澤優成 池本慎一郎.
疫学概論 診療ガイドライン Lesson 22. 健康政策への応用 §B. 診療ガイドライン S.Harano, MD,PhD,MPH.
マーケティング計画.
開発指標 ー国全体の行政評価の可能性と限界ー
食品の安全性確保に関するシステム構築 改革なくして成長なし 「安全性」を巡る情況の変化 慶 第38回定期総会 祝 鹿児島県獣医師会
(From farm to table)」の意味すること
資料3 地独法人 大阪健康安全基盤研究所 (平成26年4月設立予定) ➣公衆衛生領域における公的な科学的・技術的中核機関(地衛研)
顧客 「ISO9001」と「ISO22000」の違い ISO22000 ISO9001 リスクをなくす 顧客満足 食の安全性 品質の差別化
消費者は食品の安全性についてどのように感じているのか?
「リステリア」による食中毒を 防ぐために衛生管理を徹底しましょう
黄熱(yellow fever)の要点 WHO Fact sheet December 2009
「食料・農業・農村基本法」、「環境基本法」
「食品安全基本法」、「食品安全委員会」の問題点 食品衛生法に「ハイリスク集団の規定」を設ける必要性 第三者認証による安全性保証システムの構築
フランスの年金調整会議 年金調整会議は、2000年に創設された。常設の団体であり、メンバーは国会議員、経営者・労働組合の代表、専門家、国の代表である。その主たる目的は、フランスの年金制度を監視すること、年金に関連する公的政策への勧告をすることであり、専門的知識と全ての参加者による協議に基づいている。
● 食生活における不安をなくし、安全性についての自信を取り戻すためには、農場から食卓までの関係者すべての努力が必要とされている。
資料2 介護保険制度改革の方向.
マーケティング概念.
–––– From Farm to Tableは鹿児島から始まる ––––
農家等への「家畜衛生情報」の発信、広報誌「通信衛星」の発行
3. 食肉センターにおける衛生管理の進め方 法的検査 自主衛生管理
東京医科歯科大学 歯科器材・薬品開発センター シンポジウム
付属書Ⅰ.5 ハザード分析と 重要管理点 (HACCP).
基本的考え方 平成17年度 獣医師生涯研修事業 HACCP手法研修用教材検討委員会 2005年10月31日
「鹿児島の食の安全を考える」 リスク・アナリシスと安全性向上の社会システム: 「食品の安全」は生命(いのち)をいただくマナーを基礎とする
2017年度版  フード連合 産業政策.
アメリカ教育 20世紀末から21世紀へ.
国際獣疫局(OIE) 目的(Objectives) 透明性: 動物の疾病および人畜共通感染症に関する世界的状況について透明性を確保する。
品質リスクマネジメント ICH Q9 付属書Ⅰ:リスクマネジメントの方法と手法
● 食生活における不安をなくし、安全性についての自信を取り戻すためには、農場から食卓までの関係者すべての努力が必要とされている。
1996年のPR/HACCP最終規則以降の消費者の知識、行動ならびに信頼に係る変化
HACCP 2005/4/4.
12 REPORT ON IMPLEMENTATION OF THE AGENCY’S FOODBORNE DISEASE STRATEGY. MHPF PAPER 02/02/ 患者数(万人) ,148 51,166 1, ,
米国農務省のHACCP規則(1996年)が赤身肉施設と食鳥肉施設に及ぼした経済的影響の多段階評価
資料 2-6 世界保健機関憲章前文 (日本WHO協会仮訳)
~ 獣医師の皆さん、抗菌剤の慎重使用等対策を進め、
基調講演 「農場から食卓までの食の安全システムとは」
私は、「10万人当り罹患率」を物指しとして比べ、日本の衛生水準が米国より低いとは思わない。 「養豚の友」 第2回原稿
PR/HACCP Evaluation Studies
トピック6 臨床におけるリスクの理解と マネジメント 1 1.
追加資料 補足説明資料 大阪府薬事審議会  医薬品等基準評価検討部会 平成30年1月16日.
危害の発生: 調理、摂食、ならびに汚染拡大の要因 Robert V Tauxe, M.D., M.P.H. 病原体低減のための意見交換
全国介護保険担当部(局)長会議資料 ~介護保険制度改正の検討状況等について~
~ 生産者の皆さん、抗菌剤の慎重使用等対策を進め、
持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)について
農場からフォークまでの食品の安全性: 放射線照射の役割
「リステリア」による食中毒を 防ぐために衛生管理を徹底しましょう
目 次 第1章 大阪府保健医療計画について 1.医療計画とは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
~国際比較にみる達成目標と評価のガイドライン~
内部統制とは何か.
○ 大阪府におけるHACCP普及について S 大阪版 評価制度を設ける 大阪府の現状 大阪府の今後の方向性 《従来型基準》
Presentation transcript:

リスクコミュニケーションにおける 獣医学の役割 平成16年度 公衆衛生学分科会シンポジウム リスクコミュニケーションにおける 獣医学の役割 「リスクコミュニケーションの基本」 岡本嘉六 (鹿児島大)   食のリスクコミュニケーションの現状と課題 西郷正道 (内閣府・食品安全委員会)   リスク管理とリスクコミュニケーションの費用便益 中嶋康博 (東大院・食料資源経済学) 「食品における化学物質の安全性」 津田修治 (岩手大)   食のリスク分析とリスクコミュニケーション 寺田允男 (内閣府・食品安全委員会)   東京都における化学物質に関するリスクコミュニケーションのあり方について:報告書作成に至る経緯と問題点 仲井広重 (東京都・環境局有害物質対策課)

「農場から食卓まで」の危害要因と制御法 環境 生産資材 生産過程 生産過程 処理・加工過程 流通過程 消費過程 閾値がない 閾値がある 汚染物質(環境ホルモン、PCB、水銀、放射性物質・・・) 自然毒(動物性、植物性、カビ毒・・・) 病原微生物(ボツリヌス菌、セレウス菌、腸炎ビブリオ・・・) 食品に伴う危害には、  生産・流通過程での制御が全てであるものと、  消費過程で危害を排除できるものがある。 環境 種子・素畜(病原体汚染、遺伝子組換え・・・) 育成資材(肥料、飼料、水・・・) 病原微生物(病気、保菌・・・) 病害虫予防用の化学物質(農薬、動物薬、消毒薬・・・) 収穫後の保蔵(ポストハーベスト農薬・・・) 生産資材 生産過程 生産過程 処理・加工過程 流通過程 消費過程 アフラトキシン(ナッツ類のカビ毒) 耐熱性毒なので、加熱処理によって不活化できない 閾値がない サルモネラ(畜産物) 汚染があっても、調理時の加熱によって制御できるが、室温放置で増える。 閾値がある 「農場から食卓まで」の危害要因と制御法

鶏肉の安全性に関わる社会システム(1) リスク・レベルのモデル リスクが減るのは2箇所だけ 農場 食鳥センター 流通過程 消費過程 雛 食鳥検査員による 法律に基づいた検査 リスク・レベルのモデル 輸送距離が延びるにつれ、細菌増殖に必要な時間も長くなる。 温度管理等の法的基準もない。 調理時の加熱は細菌を殺滅する。 しかし、食材や料理を室温での放置すれば、菌は増殖する。 病気 動物薬残留 食中毒菌 薬剤耐性菌 リスクが減るのは2箇所だけ 農場 食鳥センター 流通過程 消費過程 雛 飼料・飲水 鶏舎環境 動物薬 食鳥検査 食鳥検査 解体・出荷 輸送 市場 問屋 小売店 調理 調理 喫食 鶏肉の安全性に関わる社会システム(1)

? ? 鶏肉の安全性に関わる社会システム(2) リスク・レベルのモデル GAP QAP HACCP リスクは 残る! 農場 食鳥センター 農場における 適正な衛生管理 リスク・レベルのモデル 解体処理工程など 食鳥処理場の 衛生管理 GAP QAP 消費者は ? ? HACCP リスクは 残る! 流通過程が 変わらなければ 農場 食鳥センター 流通過程 消費過程 雛 飼料・飲水 動物薬 鶏舎環境 食鳥検査 解体・出荷 輸送 市場 問屋 小売店 調理 喫食 鶏肉の安全性に関わる社会システム(2)

農場から食卓までの全ての段階で安全性確保対策を実施することによって、初めてリスクが小さくなる。 リスク・レベルのモデル GAP QAP 消費者 教育 流通過程の 衛生基準 ? ? HACCP 農場 食鳥センター 流通過程 消費過程 From Farm to Table とは:  農場から食卓までの全ての段階で安全性確保対策を実施することによって、初めてリスクが小さくなる。 雛 飼料・飲水 動物薬 鶏舎環境 食鳥検査 解体・出荷 輸送 市場 問屋 小売店 調理 喫食 鶏肉の安全性に関わる社会システム(3)

品質保証計画(QAP) 食品輸送衛生法 卵および卵製品の検査法 食品製造のGMP 法 消費者教育 (1990) 卵および卵製品の検査法 (1971) 食品製造のGMP 法 消費者教育 食中毒防止のための生産から消費までの衛生対策 : 鶏卵を例に

Foodborne-disease outbreaks reported to CDC January 1, 1990 through March 15, 2002 1 食中毒事故数 食肉センターへの HACCP導入 農場や食肉センターにHACCPを導入することで汚染は軽減したが、食中毒事故数は減っていない。生産・処理・加工段階での努力の成果が生かせないのは何故か! 消費者教育の重要性を示す。 1: As reported by state health departments through the Foodborne Disease Outbreak Surveillance System. *Preliminary data; not all states have completed reporting.

食文化・食習慣 生焼けハンバーガー(pink hamburgers)を好む: 34% 高所得(>=$60,000)  45% > 低所得(<$60,000)  30% 大卒以上  38% > 高卒以下  25% 他の人種 36%  > 黒人  12% カリフォルニアとコネチカット州  43% > 他の州 27% 半熟卵を好む:  18% オレゴン州  23 %  > 他の州 16% 未殺菌生乳を好む:  1.5 % スペイン系  4.9 % > 他の人種 1.4% FoodNet Presentations High-Risk Food Consumption, handling, and Preparation Practices of Adults in the FoodNet Sites, 1996-1997 取材人数: 7493人 取材方法: 電話 ハンバーガー・チェーン店におけるO157事故から10年しても、生肉を食べる食習慣は変わらない! 実施時期: 96 年7月-97年6月

SCHOOL-BASED EDUCATION 学校を拠点とした教育 Research Report Guides Planning of Food Safety Education for Children 子供のための食品安全教育計画についての研究報告書 The report, titled USDA/FDA Education Initiatives: Evaluating the Placement of Food Safety Education in Schools, found that food safety education was viewed by education experts as an important topic for students to study, though not a high priority issue at present. The research indicated that science would be the most effective subject area and that middle and high school would be the most appropriate grade levels for food safety education. 食品安全教育は、現時点では高度の優先事項ではないが、生徒が学ぶべき重要な課題である、と教育専門家が総括した。食品安全教育のため、科学が最も効果的な学業領域であり、中学・高校が最も適した学業水準にある。  戦後の学校給食制度により栄養士が配置され、栄養学については学校教育の中で教育されてきたが、衛生学に関しては「保健・体育」で若干触れられるものの、食品衛生学となると教育スタッフすらいない。昨今の食材バッシングの中で、食品衛生学について全く教育を受けていないメディアの方々が俄か勉強で補充した断片的知識を振りかざし、同様に食品衛生学を知らない主婦の方々が右往左往する構図は、学校教育の改善・充実によって正さなくてはならない。

第三者認証による安全性保証システムの構築  9歳以下の小児と 60歳以上の高齢者が全体の45%を占める Isolates from human sources 10,581 33.4% ハイリスク集団への重点対策 安全の価格 より安全な高付加価値商品の開発 3,584 11.3% 第三者認証による安全性保証システムの構築

リスクアナリシスの考え方と法・機構 (2003) 誰にとっての安全か? リスクアナリシスの考え方と法・機構 (2003) 誰にとっての安全か? オーストラリア・ニュージーランドの食品規格コード(Standard 3.1.1)では、次のように規定している。 「安全で適切な食品の意味 (1)    安全基準は、その食品が製造された目的に応じて適切かつ合理的に消費される条件下で満たされる。 (2)    大多数の人には影響がなく、アレルギーや過敏体質をもった人だけに現れる危害があってもその食品が安全でないとは言わない。(以下略)」  また、米国の食品規格コード(1-2.44 Definitions)では、高感受性集団(Highly susceptible population)を次の2群に分けている。 (44)高感受性集団とは、次の理由で、一般集団の人より食品媒介性疾患に罹りやすい人をいう。 (i)免疫低下者、就学前児童、老人。 (ii)デイケア施設、腎臓透析センター、病院または療養所、看護付老人ホームなどの健康管理または補助生活を受けている人。

食品の安全性に関わる社会システム:食品工場 健康弱者 (ハイリスク集団) HACCP (食肉処理場・食品工場) 農場でのQAP 一般的衛生管理 一般衛生基準 (PP;Prerequisite Program) 適性製造基準 (GMP;Good Manufacturing Practice) 衛生標準作業手順 (SSOP;Sanitation Standard Operation Procedure) 自主衛生管理 免疫低下者(HIV、糖尿病、 癌、重度の疾患など) 子供、老人、妊婦、病弱者 に対する特別措置 高度の安全性 = 付加価値 第三者認証 HACCP (食肉処理場・食品工場) 一般的衛生管理 一般健康成人 法律による規制 食品衛生法 衛生基準 営業許可 営業停止 衛生教育 食品の安全性に関わる社会システム:食品工場

2.米国の経験から何を学び、何を採り入れるべきか? ・ 「食品安全確保システム」を米国はどのように構築してきたか? ・ 「食品安全確保システム」を米国はどのように構築してきたか?   1/1997 年頭教書 The federal government, in concert with state and local governments, industry and academia, are conducting research, risk assessments, and cost-benefit analyses to determine how foodborne illnesses occur and can be prevented or controlled in the most efficient and cost-effective manner.  どのようにして食中毒が起きるのか、どうしたら最も効果的でしかも対費用効果があげられるのかについて、産官学協力により、研究、危険性査定、対費用効果の解析をする。 President's Food Safety Initiative 大統領直轄 食品安全委員会 危険性解析に基づく政策立案組織

FOOD SAFETY FROM FARM TO TABLE: A NATIONAL FOOD SAFETY INITIATIVE REPORT TO THE PRESIDENT MAY 1997 Executive Summary A New Interagency Strategy to Prevent Foodborne Disease Foodborne Illness: A Significant Public-Health Problem Sources of Foodborne Contamination The Current System for Protecting Food The Food-Safety System Must Be Prepared for the 21st Century Immediate Actions to Improve Food Safety A New Early-Warning System for Foodborne Disease Surveillance Interstate Outbreak Containment and Response Coordination Risk Assessment Research Improving Inspections and Compliance Education A Blueprint for a Better Food-Safety System Appendix A - Budget Request for Food-Safety Initiative Activities: FY98 Appendix B - Microbial Pathogens 要約 食品媒介疾患を予防するための、省庁を跨る新たな戦略 食中毒: 重要な公衆衛生問題 食中毒菌の汚染源 食物汚染を防ぐ現在のシステム 食物安全システムは21世紀に向けて準備すべき 食物安全を改良する即座の動作 食品媒介疾患監視のための新たな早期警戒システム 州を跨る汚染と連携管理 FDA、CDC(HHSの)、USDA、およびEPA リスクアセスメント 研究 食品検査体制の改善 教育 食品安全システム改善の青写真 付録A- 食品安全委員会活動のための概算要求: FY98 付録B- 病原微生物

President's Council on Food Safety 大統領直轄 食品安全評議会 大統領直轄 食品安全評議会 Charter 憲章 1998年12月16日 Article I: Purpose. 第一条: 目的 第二条: 組織 次の役職者をもって評議会を構成する。 農務長官 商務長官 保健・福祉長官 環境保護庁の行政官 行政管理予算庁総官 科学技術担当大統領補佐官/科学技術政策局総官 内政担当大統領補佐官、そして 政府改革国家委員会総官 Article II: Membership The following individuals shall be members of the Council: Secretary of Agriculture, Secretary of Commerce, Secretary of Health and Human Services, Administrator of the Environmental Protection Agency, Director of the Office of Management and Budget, Assistant to the President for Science and Technology/Director of the Office of Science and Technology Policy, Assistant to the President for Domestic Policy, and Director of the National Partnership for Reinventing Government. 関連省庁の次官級による包括的方針を検討する組織が、今、必要とされている

United States Food Safety System March 3, 2000 Ⅰ. 統合体: 米国食品安全機構(システム):立法、司法、行政のそれぞれの任務を遂行できる連携・協議機関 Ⅱ. 米国食品安全機構(システム) 序論  A.法と施行規則  B.危険性解析と米国の予防措置 1.危険性解析 2.予防措置  C.新らしい技術、製品、および問題への対処に係る措置  D.透明性  E.システム責任 Synthesis: The United States Food Safety System II. United States Food Safety System Introduction  A. Laws And Implementing Regulations  B. Risk Analysis And the U.S.'s Precautionary Approach 1. Risk Analysis 2. Precautionary Approach  C. Dealing With New Technologies, Products, and Responding to Problems  D. Transparency  E. System Accountability C.新らしい技術、製品、および問題への対処に係る措置  農場から食卓までの安全性という目標を達成する上で、連邦政府は一部の役割を果たすにすぎません。連邦政府は、州および地方機関、ならびに第三者機関と連携し、食品安全対策を促進し、産業界と消費者の食品安全活動の推進を手助けします。  米国は、食品安全に基本的な役割を果たす第三者機関および当事者として規則に基づく産業界を認知します。法制度は、規則に定められた安全性事項に適合している食品を製造するためにある。政府の役割は、適切な基準を設けること、産業界がそれらの基準とその他の食品安全規則に適合していることを認証するために必要なことを定めることである。 ・・・・・

PRECAUTION IN U.S. FOOD SAFETY DECISIONMAKING: Annex II to the United States' National Food Safety System Paper PRECAUTION IN U.S. FOOD SAFETY DECISIONMAKING: 米国の食品安全に係る政策決定における監視 A .緒言  A.1. 監視構造を伴った食品安全システム  A.2. 警告に対する生産者の義務  A.3. 米国法令の下における食品安全規則による監視員の警告  A.4. 危険性解析における警告  A.5. 科学の複雑さと監視活動の多様性  A.6. 食品安全委員会 B .食品安全に係る省庁の施策の概要 食品医薬品局(FDA) 食品安全・検査部(FSIS) 環境保護庁(EPA) 動植物衛生検査部(APHIS ) C .新たな食品安全問題に対する予防措置 D .食品安全の危険性解析における科学的助言 E .経済的要素 Introduction  A.1. A Food Safety System with Precaution as its Foundation  A.2. Producers' Responsibility for Caution  A.3. Regulators' Caution in Food Safety Regulation under U.S. Statutes  A.4. Caution in Risk Analysis  A.5. Complexity of Science and Variety of Precautionary Approaches  A.6. The Food Safety Initiative B. Food Safety Agencies' Caution: An Overview Food and Drug Administration (FDA) Food Safety and Inspection Service (FSIS) Environmental Protection Agency (EPA) Animal and Plant Health Inspection Service (APHIS) C. Precaution in Response to Emerging Food Problems D. Scientific Advice in Food Safety Risk Assessments E. Economic Factors  安全施策においても、対費用効果を踏まえることは当然のこと。  老朽化した機体を更新する費用を節約したことでロケット墜落事故が発生している世の中で、金満日本の消費者論理は、安全のためなら「金に糸目をつけない」かのような「空理空論」に終始している。生産業を成り立たたせるコスト管理が欠けていては・・・・・ E .経済的要素

食品循環資源の再生利用等の促進に関する基本方針 世界の人口増加に見合った、持続性のある食料生産 ∧農作物∨ 食料 ・農業・農村基本法 食品循環資源の再生利用等の促進に関する基本方針 農薬取締法 毒物及び劇物取締法 肥料取締法 世界の人口増加に見合った、持続性のある食料生産 化製場等に関する法律 家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律 飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律 飼料及び飼料添加物の成分規格等に関する省令 家畜伝染病予防法 家畜保健衛生所法 牛海綿状脳症対策特別措置法 薬事法 動物用医薬品等取締規則 動物用医薬品の製造管理及び品質管理に関する省令 動物用医薬品の輸入販売管理及び品質管理に関する省令 動物用医薬品の使用の規制に関する省令 と畜場法 (ウシ、ブタ、ウマ、ヤギ、ヒツジ等の検査) 食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律 これらの法律に基づいて、獣医師は活動しています ∧畜産物∨ 人畜共通感染症 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 (旧 伝染病予防法) ヒトは、生物の一種であり、動物の仲間である 生産過程における危害要因と制御法 生産過程に関わる法律

健康弱者(ハイリスク者)向けに、より高度の安全性システムを生産過程に導入 (GAP;Good Agricultural Practice) 認定農家 HACCP (食肉処理場・食品工場) 農場でのQAP 一般的衛生管理 一般衛生基準 (PP;Prerequisite Program) 適性製造基準 (GMP;Good Manufacturing Practice) 衛生標準作業手順 (SSOP;Sanitation Standard Operation Procedure) 自主衛生管理 健康弱者(ハイリスク者)向けに、より高度の安全性システムを生産過程に導入 高度の安全性 = 付加価値 第三者認証 農場でのQAP 一般的衛生管理 一般農家 法律による規制 家畜伝染病予防法など 一般健康成人向けの生産 適性農業基準 (GAP;Good Agricultural Practice) 適性製造基準 (GMP;Good Manufavturing Practice) 農場段階における衛生管理システム

(GAP;Good Agricultural Practice) 適性農業基準とは (GAP;Good Agricultural Practice) HACCP手法に基づく一般的衛生管理の認証基準例 チェックリスト 評価点 認証マーク 衛生管理コスト 非参加農場 50点未満 50点以上 60点以上 70点以上 80点以上 90点以上 無印 ★ ☆ ☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆ 安心価格で 自分に見合った 安全性を購入できる 市場価格 10%上乗せ 20%上乗せ 30%上乗せ 40%上乗せ 50%上乗せ

コストを価格に上乗せし、生産者と消費者の 良好な関係を築くための、保証システム 衛生対策財源がない一律規制は生産者の破綻、 良好な関係を築くための、保証システム 官吏・税金増により消費者負担も重くなる

農畜水産物流通の国際化の進行と国際基準 (1999) ー グローバル・スタンダードとは ー 農畜水産物流通の国際化の進行と国際基準 (1999) ー グローバル・スタンダードとは ー  危険性の査定(アセスメント)は、各方面の専門家によって、実験や調査に基づく科学的根拠から当該物質によってヒトで起きる健康被害を予測し、100万人に1人程度の確率に抑え込むための管理措置と管理基準を策定する役割  危険性の管理(マネジメント)は、生産者が査定で提起された管理措置と管理基準が実施可能なものであるか否かを検討し、可能となれば実行し定期点検等の監視体制をとる役割 災害時の危機管理対策など多くの問題について、種々の組織レベルで適用されるが、生産段階での適用を考えると  危険性の情報交換(コミュニケーション)は、査定と管理の連携が円滑にいくようにする企画・立案、組織化、進行の調整、成果の評価を行う危険性解析における第三者的存在であり、生産者と消費者の情報交換も担う役割