Designing Robots in the Wild

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Designing Robots in the Wild :In situ Prototype Evaluation for a Break Management Robot 実環境下でのロボットのデザイン :休憩管理ロボットのプロトタイプの実環境下での評価 Selma Šabanović, Sarah M. Reeder, and Bobak Kechavarzi Journal of Human-Robot Interaction, Vol. 3, No. 1, 2014, Pages 70-88 【指導教員】 郷古 学 准教授 【発表者】 1241132 小笠原 聡大        1241161 後藤 拓倫

■背景 休憩管理 コンピュータアプリケーション ケガの 防止 疲労の軽減 既存の休憩管理法 非制御空間では予想外の影響を受ける→現地評価による事例研究 既存の休憩管理法 コンピュータアプリケーション (出典:http://www.irasutoya.com/p/health.html)

■実在性 ロボットによる休憩管理法の提案 ●これまでの研究 コンピュータアプリケーションよりも 実在性を持つロボットの方が  コンピュータアプリケーションよりも  実在性を持つロボットの方が  人の行動に影響を与える ロボットによる休憩管理法の提案

■社会性 人間 ロボット 日常的に使用されるロボットを開発するためには 社会性の考慮が必要 社会性:人間との相互作用を可能にする要素 反応 働きかけ 人間 ロボット

■HRI HRI 実在性 社会性 HRI:Human-Robot Interaction (人とロボットの相互作用) HRIの影響は予想外の結果を招く 実在性 社会性 HRI

■研究目的 休憩管理に適切なデザインの調査 ロボットの特性(実在性・社会性)が 利用者や休憩管理に及ぼす影響の調査 日常的な環境下でのHRIの影響の調査 Next:実験方法

■実験方法 1 実在性の影響 2 社会性の影響 事前調査 休憩管理ロボットの構想 →適切なデザインの調査 →HRIの影響の調査 HCI(人とコンピュータの相互作用)の研究を参考にする 事前調査 利用者を参加させる →適切なデザインの調査 不確定要素のある実環境下 →HRIの影響の調査 特性の異なる2種類 →実在性・社会性の影響の調査 休憩管理ロボットの構想 1 実在性の影響 2 社会性の影響

■事前調査 ・ロボットのデザイン嗜好の調査 →生き物のような形・シンプルな合図 アンケート ・生き物のような形  →生き物のような形・シンプルな合図 プロトタイプ 制作 ・生き物のような形 ・光の点滅・振動を合図に用いる 評価 ・サイズの縮小化&騒音の軽減化 ・操作が単純なもの

■実験①『実在性の評価』―概要― ●2種類のプロトタイプの比較 卓上ロボット

■実験①『実在性の評価』―概要― ●スケジュール 状況調査:休憩の取得状況やオフィス環境を調査 評価:利用者へのアンケート結果や 卓上 ロボット 状況調査 CP アプリ 評 価 状況調査:休憩の取得状況やオフィス環境を調査 評価:利用者へのアンケート結果や       ロボットが記録した休憩回数をもとに行う

■実験①『実在性の評価』―結果― 実在性が休憩管理に有効 技術的問題によって実験は中断された 卓上ロボットにより休憩頻度の向上 実在性があることで、交流や遊びが得られた 利用者の6人中5人は卓上ロボットに好印象を持った 実在性が休憩管理に有効

■実験②『社会性の評価』―概要― ●2種類のロボットの比較 ロボットの外観 フルーツを模したRFIDカード

■実験②『社会性の評価』―概要― ●スケジュール 評 価 ●利用者の内訳 休憩回数を 統計分析 状況調査 技術的問題により 統計分析不可 アラーム ロボット 評 価 オフィス1 オフィス2 社会性 ロボット ●利用者の内訳 オフィス1 4人 オフィス2 5人 3人 3人 休憩回数を 統計分析 3人 実験参加者 9人 3人 3人 技術的問題により 統計分析不可

■実験②『社会性の評価』―統計分析― ●社会性の有無の影響 社会性が休憩管理に有効 アラームロボットより 社会性ロボットの方が   アラームロボットより   社会性ロボットの方が  反応される頻度が高かった 休憩取得回数のタイプ別比較 社会性が休憩管理に有効

■実験②『社会性の評価』―統計分析― 利用者の状況に ロボットの振舞いを適合 ●利用者の状況の違いの影響   『顧客を持つグループ(Client)』より   『顧客を持たないグループ   (Non-Client)』の方が   休憩の合図に応じる頻度が高い 休憩取得回数の顧客の有無別比較 利用者の状況に ロボットの振舞いを適合

■実験②『社会性の評価』―社会性の影響― ●社会性ロボットとの交流 ロボットに名前を付ける スカーフやサングラスで飾り付けた ●同僚との交流が増加した 休憩をとることで、 外にいることが多いから 互いのロボットについて話し合うから

■知見 ●実環境下での研究 利用者目線での開発 使用に影響を及ぼす予想外の要素の確認 例)利用者の状況の影響 日常的に使用するロボットの開発 

■今後の課題 ●技術的問題 実験①では実験が中断 実験②の実験参加者9名のうち8名はロボットに不満   残りの1名は技術的な知識があり、問題に寛容であった ロボットのロバスト性の改良 事前の利用者の技術的な理解

■まとめ 知見:実環境下での研究は、HRIの研究に有用 課題:技術的問題への対処