小研究室でも TMT関連開発に参加し易い環境を 構築するための一案

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小研究室でも TMT関連開発に参加し易い環境を 構築するための一案 広島大学 宇宙科学センター 川端 弘治

3月28-30日 カナダ・ビクトリア TMT Workshop カナダ、中国、インド、 米国… TMTへの熱気

TMTについて少し真面目に考えるようになった サマリー TMTについて少し真面目に考えるようになった  (TMT推進小委員会、サイエンス検討班、TMT WS) 日本時間枠の使い方は日本が(自由に)決める(他国の観測には干渉せず) 日本の割り当て時間の中に、装置開発関係に貢献した人に観測時間を分け与える「開発者枠」を設けてはどうか?

大きすぎ 複雑 小研究室では手に負えない

TMTに結びつけた開発は教員にとってもメリット 大学の小研究室の事情 効率化係数に基づく人員削減(研究室淘汰) 学生の維持(勧誘、卒論・修論テーマ、修士で卒業) 研究成果のアピール 他研究室の人たちにも判り易い内容 (特に物理の人を相手にする場合は) 原理的な「動機」「目標」を設定することが大事 「最大の望遠鏡、次世代の装置による新観測」「その開発」は判り易い謳い文句 学生の勧誘材料にもなる 何より、最先端の観測データを得られる TMTに結びつけた開発は教員にとってもメリット

装置開発ポリシーの再検討 大学で開発やデータ処理に興味ある小グループが今後、どのように観測研究を進めるか 研究室の維持・繁栄、自身の研究欲、 小規模プロジェクトを立ち上げ、サイエンスから開発、観測まで一通り行う(アイデア重視) 開発は諦めて、共同利用観測を利用 中規模プロジェクトを企画(政治力要求) 大規模プロジェクトに参加する 国際協力、敷居は高い   中~大型プロジェクトを敬遠 研究室の維持・繁栄、自身の研究欲、 TMTのメリットは高い うまく利用できないか

大規模プロジェクトの推進と並ぶ我々コミュニティの一大テーマ 大学の活性化 大規模プロジェクトの推進と並ぶ我々コミュニティの一大テーマ 大学間連携事業はその一つの方策 望遠鏡を持たない大学・グループは? TMTに向けて力を結集できないか 試験機作成、評価、データ処理パイプライン、、装置開発には様々な作業が伴う やれる事は多いはず 成熟したコミュニティ 小研究室では力は限られる、どう集結させるか

参考: 日本のX線グループ DNAが違う 開発作業の細分化と各大学の分担 力を結集して衛星(の検出器)を開発 衛星の運用、高宇連でのD論発表 参考: 日本のX線グループ DNAが違う 力を結集して衛星(の検出器)を開発 衛星の運用、高宇連でのD論発表 アーカイブデータを活用 開発作業の細分化と各大学の分担 頻繁な会議 卒論、修論、それにならないレベルの開発も 衛星がデータを出すまで何年も掛かるが、学生はちゃんと問題設定してしっかりと育つ(企業側にとっても即戦力としてのメリット)

日本の割り当て時間の中に、装置開発関係に貢献した人に観測時間を分け与える「開発者枠」を設けてはどうか? 大規模プロジェクトに関わる小研究室 テニュアな教員が一定の責任の下に、(入れ替わる)大学院生らと共に小分け(+長期に亘る)仕事をこなしていく 教員側の意識改革 大規模プロジェクト側のマネージメント(そのシステム) 教員の「やる気」を刺激する、メリットを約束する方策はないだろうか 日本の割り当て時間の中に、装置開発関係に貢献した人に観測時間を分け与える「開発者枠」を設けてはどうか?

開発に貢献のあった人からの観測提案(簡素)に沿って観測時間を割り当て (詳細について要議論) 競争が激化する中で、開発者側には大きなメリット すばる望遠鏡の観測所時間に類似 開発に貢献のあった人からの観測提案(簡素)に沿って観測時間を割り当て  (詳細について要議論)  競争が激化する中で、開発者側には大きなメリット 懸念される点もあるがそれを上回る魅力・アウトプット その魅力の下に力を(ある程度)結集できないか

まとめ 日本の観測時間に開発者枠を設けませんか(初年度?割、徐々に減らす?) 究極の望遠鏡:TMTを最大限に活かしていくよう我々も意識改革しませんか(完成するまでまだしばらく掛かるので、その間も貢献しておく) 開発マネジメント(含む貢献度の評価)の仕事が重要に 参加する大学(グループ)がどれだけあるか(日本がどういった力を提供できるか) 日本TMT推進室 開発マネジメント部門 大学1 大学2 大学3 (やるなら)早めに方針決定を