試行錯誤を重視した数学教育    群馬県立 吉井高等学校           大 塚 道 明.

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試行錯誤を重視した数学教育    群馬県立 吉井高等学校           大 塚 道 明

学び 従来の数学教育   教師:問題の解説       ↓   生徒:類題を解く 「ためす」「つくりだす」 の不足・欠如 まねる ためす つくりだす

コンピュータ  特 徴 柔軟性 即時性 対話性    学習効果 → 試行錯誤を許す環境 → フィードバックの短さ → スモール・ステップ

利用例 視覚的・動的な教材の提示 試行錯誤を許す教材 プログラミング 数式処理ソフト

教材の提示(1)  BASIC 過去の蓄積 イメージの醸成 動的 手軽な変更

教材の提示(2) IBM 関数ラボ 数式に基づいた動き パラメータの変化 リアルタイム

試行錯誤を許す教材 個別学習 相互作用的 対話的 試行できるソフト 自己表現できる教材

プログラミング プログラムの組立て →対象の論理的な表現 デバッグ →対象の厳密な検証 プログラムの拡張 →対象の発展 ↓ ↓ ↓    ↓ ↓ ↓     数学教育を通じて生徒に身につけさせたい思考過程

BASICのプログラム 単純さ 手軽さ 本質を明らかにしやすい 発展性のある教材

MATHEMATICA 研究・教育用の数式処理ソフト 世界中で最も普及 数学教育の実践例も多数

数式処理ソフトの導入 まず簡単な例 その手法を用いた問をこなす 自然と応用できる流れを作る 様々に表現させる

コンピュータ利用のメリット 試行錯誤を最大限に許す 自らの体験に基づいて数学を理解する環境ができうる 数学による自己表現も実現できる       ↓ ↓ ↓ 数学のイメージが生徒の中につくられる 

よりよい活用のために 提示するだけといった利用法を越える 生徒の主体的な活動を支援する道具 試行錯誤を体験できる、柔軟な構造を持ったソフトの選定 いかに授業に組み入れていくか検証 教師が生徒の活動を支援するという視点 生徒の知的好奇心を信じる