実験面からみたd(K-,Ks)反応によるXN終状態相互作用の研究 味村周平 (大阪大学) 志摩2007.3
XN相互作用(1) 現在の唯一の理論への入力 PRC 61 (2000) 054603 Xハイパー核分光 J-PARC E05: talk by Takahashi X原子X線、X核g線 J-PARC E03: talk by Tanida S=-2エマルジョン実験 J-PARC E07 XN散乱実験 X生成の終状態相互作用 d(K-,Ks)XN反応
XN相互作用(2) XN相互作用における強いアイソスピン依存 (Nijmegen-ESC04,D: by Hiyama @ 熱海WS) 特にI=0, 3S1に強い引力 I=1だけでなくI=0でも相互作用を見る必要がある
Xハイペロン生成 J-Lab CLAS (g, KK)反応 (K-, K+)反応 KEK-PS, BNL-AGS p→X-: DIz = -1 (K-, Ks)反応 実験可能? PRC71(2005)058201
(K-,Ks)反応 何が困難なのか 実験ではK0中間子でなくKsを測定 (K-,K0), (K-,K0)の区別はKsを測定するだけでは不可能 K0 ( d s ), K0 ( d s ) Kaon Charge Exchange: p(K-,K0)n Ks→ppとmulti-p生成
p(K-,K0)X0 v.s. p(K-,K0)n ストレンジバリオン生成でタグ(弱崩壊粒子と同時計測) K-d → X-p X- → Lp- (100%) L → pp- (64%) “p”pp-p- K-d → X0n X0 → Lp0 (100%) L → pp- (64%) “n”pp0p- K-d → XN → LL L → pp- ppp-p- K-d → XN → S0S0 S0 → gL (100%) ggppp-p- K-d → XN → S+S- S+ → pp0 (52%), np+ (48%) S- → np- (100%) pnp0p-, nnp-p+
pK = 1.3 GeV/c @ pbeam = 1.8 GeV/c, qK=0 Ksスペクトロメータ(1) → → → pK = pp- + pp+ mK: opening angle, pp-, pp+ ct(Ks) = 2.7 cm: Ks崩壊点の測定からmulti-p生成を除去 pK = 1.3 GeV/c @ pbeam = 1.8 GeV/c, qK=0 bgct(1.3GeV/c) = 7.1 cm
Ksスペクトロメータ(2) pp opening angle: 35 ~ 45 deg.
X崩壊粒子の測定 K-d→KsXp, X→Lp K-d→KsXp, Xp→LL 大立体角及び十分なvertex分解能が必要
実験装置構成例 東北大核理研tagged photon beam line by Futatsugawa’s talk @ 熱海WS
まとめ d(K-, Ks)XN測定実験の可能性を考えた。 K--Ks missing mass spectroscopyのみではK荷電交換反応などのバックグラウンドのため無理。 反応で生成されるハイペロンの弱崩壊を同時計測。 Xから始まって、終状態が全て電荷をもった粒子である崩壊モードあり。 難しい実験と予測されるが、はなから諦める程ではないかも。