ESCAPE衛星と地上施設を使った共同観測案

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ESCAPE衛星と地上施設を使った共同観測案

ESCAPEとは ESAの次期中型ミッション(M5, 約 700 億円, 2029年打ち上げ)に応募された衛星の一つで、高度1500km以下の領域を本格的にカバーする唯一のミッション。当然ながら、地上観測の共同観測が期待される。 2016-10-5: deadline of proposal 2017 Jun : 3-candidate for phase-A study 2019 Nov : selection 2029 : launch

ミッションの目的: 大気流出の熱的・非熱的メカニズム両方の量と組成を推定するするた めに、以下の「世界初」観測を重視する 500-2000 km の中性とイオン(非熱的粒子の速度分布まで求める) の高度分布(100km精度)と、その緯度構造・時間変化 酸素と窒素(と水素)に関しては、中性とイオンの両方とも、同位体 比まで求める(D/H比以外は地球超高層では初) その際に直接観測と遠隔光学観測の両方から求める(軌道上を遠 隔観測した1時間後にその軌道上で直接観測する) 宇宙環境での実質電離度を観測から求める これらは、地上からの電離層(イオン)・熱圏(中性)観測にも重要な項 目でもある 3

観測項目(地上観測関連) What to measure Target rang 密度(中性・熱的イオン同時 観測) 観測装置 密度(中性・熱的イオン同時 観測) neutrals 1–106/cc ions 0.1–103/cc 粒子(種類)+紫外 線 同位体密度(中性・熱的イオ ン交互観測) neutrals 10-2–103/cc ions 10-4–101/cc 粒子(1種類) 温度(速度分布:中性・熱的 イオン交互観測) 500–1500 K Flux(イオン・電子 10eV – 20 keV) 105-9 keV cm-2 s-1 str-1 keV-1 イオン(2種類)+ 電子 オーロラ 102-6 R 可視カメラ DC/AC電磁場 <103 Hz 3種類 4

極軌道かつ近地点<500kmである利点 例1:EISCT_3D (1万個のダイポールアンテナ): - commission 2020 - full operation 2023 高度300kmで直径300km(経度幅10°〜極軌道衛星の軌道の 3%)の領域で3次元空間の基本パラメータが(パラボナのようにアンテナを動かさず)一瞬で3次元をカバー。  同時観測により、電離層の3次元状態と、超高層での物理量との関係(特にirregulariy)を知る事ができる。

極軌道かつ近地点<500kmである利点 中性・イオン・オーロラ同時観測の利点 例2a:Tromsoでのファブリ・ペロー干渉計での熱圏中性風(250km高度:大山・塩川)  同時観測により、高さ方向での風(対流)や構造の違いを知る事ができ、それによって、熱圏から外気圏までのダイナミクスとイオン・中性相互作用がわかる。 例2b:Tromsoでのオーロラ観測(大山・塩川)  スカンジナビアのオーロラ観測ネットワークと合わせて、オーロラの高さ構造や微細構造をより詳しく知る事ができる。 例3:Svarbard(田口)ならびに北カナダ(細川・塩川)でのオーロラ観測  カスプ並びに極冠域でダイナミックスと、それに関与する降下粒子、ならびに、カスプ活動と大気流出の関係を調べられる。

measurement #1 recognizing the small-scale structures at 500 km altitude? Does the small-scale structure have wave-like space-time dynamics or stationary or oscillating nature? How large mass flux of ions is preheated before outflowing from the ionosphere? Are there any small-scale precursor or consequences of meso-scale structures such as ionospheric trough (or density hole) and tongue (or pressure pulse)? What is the favorable specific ionospheric condition that can cause small-scale structure? 7

measurement #2 Ionospheric/Thermospheric response to precipitating ions, electrons, and neutrals, respectively? How deep in the ionosphere do energetic particles (> 10 keV) deposit energy? How does this energy distribute in what form at each altitude? Is the small-scale structure of aurora due to the small- scale structure of precipitating particles or generated at the lower part of the ionosphere? What is the condition at 500 km (both plasma condition and precipitation) that causes black aurora and pulsating aurora? 8

軌道 高度分解能 ~ 100 km