にいがた健口文化推進月間 啓発媒体 ~からだの健康はお口の健康から~ けんこう にいがた健口文化推進月間 啓発媒体 ~からだの健康はお口の健康から~ 本媒体は、ご自由にコピー・編集してお使いください。 作成者:新潟県福祉保健部健康対策課 新潟県教育庁保健体育課
はじめに
11月1日~30日は 「にいがた健口文化推進月間」です 11月1日~30日は 「にいがた健口文化推進月間」です けんこう からだの健康は お口の健康から 周りの友達やおうちの人に 呼びかけて、 一緒に取り組むのも いいね!
「健口文化」ってなに? 「健口」とは、「健やかな口」を意味する造語です。 けんこう 「健口文化」ってなに? 「健口」とは、「健やかな口」を意味する造語です。 お口が健康だと良いことがたくさんあり、健康で長生きすることが分かっています。 食べることは生きることです。心と体の健康を保ち豊かな毎日を送るためには、よく噛んで美味しく食事ができることが大切です。そしてそれらを支えるものは、「お口の健康」です。 健口文化とは、お口の健康のための心がけや行動が、習慣として家庭や地域に根付き、当たり前に親から子、子から孫へ伝わる文化です。 けんこう けんこう
新潟県歯科保健推進条例 健康づくりの習慣化を図り、 「にいがた健口文化推進月間」は、新潟県歯科保健推進条例 第13条に規定されています。 (第13条) 第2条の基本理念にのっとり、歯・口腔の 健康づくりの習慣化を図り、 これを将来の世代に伝えていくため、にいがた健口文化推進月間を設ける。 2 にいがた健口文化推進月間は、11月1日から11月30日までとする。 平成20年7月22日 公布・施行 平成24年10月12日 一部改正
新潟県の歯科保健の現状は?
子どものむし歯は? すごい! 中学1年のむし歯は、 17年ずっと 日本一少ないんだ。 みんなはむし歯 あるかな? 毎年ぐんぐん減っているね。 「歯科疾患実態調査(新潟県)」より
新潟県の子どものむし歯が 少ないのはどうして? 新潟県の子どものむし歯予防の取組 1 学校等におけるフッ化物応用の普及 2 予防勧奨によりむし歯を防ぐ取組 ~学校と歯科医療機関が連携したハイリスク者対応~ 3 保育所、小学校では給食後の歯みがき 学校などで、 たくさん 取り組まれて きたんだね。
むし歯は日本一少ないし、 学校などでの取組はたくさん! 「健口文化」は根付いているのでは? むし歯は日本一少ないし、 学校などでの取組はたくさん! 「健口文化」は根付いているのでは? けんこう むし歯は少ないけれど、 無くなったわけではないんだ。 それに、歯肉炎の問題も忘れちゃいけないね。 それから、 子どものころに根付いたお口の健康に良い習慣が、 大人になると必ずしも続いていないこともあるよ。 みんなの家族はどうかな?
12歳児(中学1年)以降の むし歯はどうなっているの? 中学1年から 高校3年の間で 大きく増えているね。 中学生や 高校生になっても、 むし歯予防の取組を 続ける必要があるね。 「歯科疾患実態調査(新潟県)より」
子どもの歯肉炎は? むし歯と違って、減っていないね。
子どもの歯肉炎は? 年齢が上がるにつれて、増えているね。
定期的に歯科医院で歯石除去や 歯面清掃を受けている人は? 「県民健康・栄養実態調査(新潟県)」より どの年代も10人に1~3人くらいしかいないね。 もっと定期的に歯科医院に行く人が増えるといいな。
歯間部清掃用器具(デンタルフロスや 歯間ブラシなど)を使っている人は? 女性の方が使っている人が多いね。 もっとたくさんの人に使ってほしいな。 みんなの家族の人は使っているかな?
「健口文化」が 家庭や地域で根付くように、 みんなで声をかけあって 取り組んでいきましょう。 けんこう 「健口文化」が 家庭や地域で根付くように、 みんなで声をかけあって 取り組んでいきましょう。
むし歯や歯周病って、 そもそもどんな病気??
歯を失う原因の 二大疾患 むし歯・歯周病の主原因は口の中の細菌 ○原因になる細菌の塊を歯垢(プラーク) ○といいます。 ・むし歯 … 細菌の出す酸で「歯」が溶ける病気 ・歯周病 … 細菌の出す毒素などが原因で 「歯を支える骨」が溶ける病気 歯を失う原因 原因になる細菌の種類は違うよ! 歯を失う原因の 二大疾患 (Aida et.al, Journal of Epidemiology,2006)
むし歯について (1) むし歯はどうしてできるの? ① 細菌が糖を餌にして・・・ ② 仲間を増やして細菌の塊:歯垢(プラーク) (1) むし歯はどうしてできるの? ① 細菌が糖を餌にして・・・ ② 仲間を増やして細菌の塊:歯垢(プラーク) を形成します。 ③ 歯垢(プラーク)の中で酸が作られ・・・ ④ 酸で歯が溶けて穴が開きます 酸 むし歯 酸 酸
むし歯について (2) どうすれば予防できるの? ・ むし歯=細菌が糖を餌にして出した酸によって歯が溶ける病気 (2) どうすれば予防できるの? ★おさらい ・ むし歯=細菌が糖を餌にして出した酸によって歯が溶ける病気 この3要因にアプローチしよう! 3要因が重なる「時間」が長いと リスクがさらにup! 歯の質 + ① 歯の質を強くし、 ② 間食(糖)の摂り方を工夫し、 ③ 細菌を除去すれば… むし歯 効果的にむし歯が予防できる! 糖分 菌
お店に売っている歯磨き粉の約9割にフッ化物が入っているよ! むし歯の予防 Q. 歯の質を強くするには? A. フッ化物(フッ素)を利用しましょう! ○ 様々な利用方法があります ・フッ化物洗口 ⇒低濃度のフッ化物溶液を使い、ぶくぶくうがいをする ・フッ化物歯面塗布 ⇒高濃度のフッ化物ゲル等を使い、歯科医院で塗る ・フッ化物配合歯磨剤 ⇒フッ化物の入った歯磨き剤を使って歯磨きをする お店に売っている歯磨き粉の約9割にフッ化物が入っているよ! +フッ素
Q. むし歯になりにくい食事やおやつの摂り方は? むし歯の予防 Q. むし歯になりにくい食事やおやつの摂り方は? A. 甘い飲食物自体を控えること ・・・も大事ですが、 ・だらだらおやつを食べ続けないこと ⇒おやつは時間を決めて規則正しく。 回数が多いとそれだけむし歯のリスクが上がります! ・寝る前に飲食しないこと ⇒寝ている間は口の中をきれいにしてくれる唾液が出づらく、 寝る前に食べた物の影響を受けやすくなるため非常に危険です! これも大事だね。 おやつとは上手に付き合おう!
歯垢(プラーク)が溜まりやすい場所を意識して 磨きましょう! むし歯の予防 Q. 歯を磨くときのポイントは? 歯垢(プラーク)が溜まりやすい場所を意識して 磨きましょう! ■歯と歯の間 ■歯と歯ぐきの間 ■奥歯の溝 特に注意して磨く意識を! ■歯並びの悪い所
みがく順番を決めてみがくと、みがき忘れの防止になります。 磨き方をチェック! ・磨く回数 「食べたら磨く」が基本です。 ペングリップ(えんぴつ持ち)がオススメです。 ・握り方 歯2本ぐらいを目安に、10~20回小刻みに動かします。 ・磨き方 みがく順番を決めてみがくと、みがき忘れの防止になります。
・毛先の使い分け ・前歯 ・奥歯 つま先 わき かかと 中央部は、毛先全面を使ってみがく。 側面は、毛先のわきでみがく。 奥側は、つま先を使う。 中央部は、わきを使う。 手前側は、かかとを使う。 噛む面の「溝」も 毛先全体を使って 磨きましょう!!
むし歯について 【まとめ】 ・むし歯は、3つの要因に対する対策を、 “どれも欠けること無く行うこと”で効果的に予防できます! むし歯 菌 糖分 歯の質 フッ化物(フッ素)の利用 おやつの工夫 規則正しい間食 正しい歯磨き
溝なので歯垢(プラーク)が溜まりやすい! 歯周病(歯肉炎・歯周炎)について (1) 歯周病はどうしてできるの? ①「歯と歯ぐきの間」には歯肉溝 =歯周ポケットという溝があります 溝なので歯垢(プラーク)が溜まりやすい! ②歯垢(プラーク)が歯周ポケットに 溜まって時間がたつと、歯ぐきが 赤く腫れる=歯肉炎 歯ぐきの腫れ・出血
歯周病(歯肉炎・歯周炎)について (1) 歯周病はどうしてできるの? ③そのままにしておくと、さらに炎症が 広がり、歯を支える骨(歯槽骨)が (1) 歯周病はどうしてできるの? ③そのままにしておくと、さらに炎症が 広がり、歯を支える骨(歯槽骨)が 溶け始める= 歯周炎 口臭や歯の揺れの増加 ④治療・対策しないと、どんどん骨が 溶けていき・・・ 最後には歯が抜けてしまいます・・・
歯周病(歯肉炎・歯周炎)について 歯周ポケットが歯周病の根源! 歯周病の約8割は 「歯と歯の間」の Pick up! 歯周ポケットから (2) どうすれば予防できるの? 歯周ポケット:歯と歯ぐきの間の溝 歯垢(プラーク)が溜まりやすい 歯周ポケットが歯周病の根源! 歯周病の約8割は 「歯と歯の間」の 歯周ポケットから 特に・・・ Pick up! 歯周ポケットを意識した日々の 清掃が何より重要です!
磨き方をチェック! 残念ながら、歯周病予防には これだけでは不十分です・・・ 歯ブラシを歯と歯ぐきの境目に向けて45度の角度にあて、毛先を細かく振動させます。 *歯ブラシの毛先がこの角度でちゃんと当たっているか、鏡で確認してみましょう! しかし・・・ 残念ながら、歯周病予防には これだけでは不十分です・・・
なんで歯磨きだけだと 不十分なの? 歯周病の約8割が「歯と歯の間」から 発生するけど・・・ 歯磨きだけだと、肝心の 「歯と歯の間の汚れ」が 歯と歯の間の汚れがどれくらい落ちるか ◆歯ブラシのみ 歯磨きだけだと、肝心の 「歯と歯の間の汚れ」が 半分くらいしか落ちないんだ。 ◆歯ブラシと歯間ブラシ ◆歯ブラシとデンタルフロス (山本ら 1972年)
歯周病予防にはデンタルフロス! ・ デンタルフロスの使い方 溝まで入れることと、 2~3回上下に 動かすことが ポイントだね! 歯と歯の間に、のこぎりを引くようにゆっくりフロスを入れます。歯と歯の間の溝まで入れます。 歯の側面にフロスを押しつけるようにして、2~3回上下に動かし、プラークをこすり取ります。隣り合った面も行います。 溝まで入れることと、 2~3回上下に 動かすことが ポイントだね!
・ デンタルフロスの使い方 両手の人差し指と親指でフロスをピンと張り、その間を1.5~2㎝の距離にします。 フロスを取り出し、30~40㎝にカットして、両端を中指に巻きつけ、左右の間隔を15㎝程にします。 上の歯の場合親指と人差し指で 下の歯の場合両方の人差し指で ソフトな力で、のこぎりを引くようにして、ゆっくり紙面に沿ってフロスを入れます。 それぞれの歯について、紙面に押しつけるようにして2~3回上下させます。
歯周病が全身に 影響するってホント? 歯周病菌は動脈硬化のリスクを高めます。 動脈硬化が冠動脈で起これば、虚血性心疾患となります 歯ぐきの炎症で生じる物質等により、インスリンが働きづらくなり、糖尿病をさらに悪化させます。歯周病の治療と管理を行うと、血糖コントロールがしやすくなります。 歯周病菌などが気管に入り込み、肺炎を起こすことがあります。特に、高齢者・寝たきりの人等、飲み込む力が低下していると起こりやすくなります。 歯周病菌により、早期低体重児出産のリスクが高まることが分かっています。
1口30回噛んで食べましょう よく噛んで食べるための工夫 ○食材や調理方法に工夫 ○食べ方にひと工夫 ・食物繊維の多い食材を使う よく噛んで食べるための工夫 ○食材や調理方法に工夫 ・食物繊維の多い食材を使う ・野菜を大きめに切る ・野菜を硬めにゆでる ○食べ方にひと工夫 ・一口食べたら箸を一度置く ・一口の量を少なくする
まとめ 新潟県では、むし歯や歯周病を予防する取組として 「3つのF」を進めています。 半年に1回は、歯科医院で 定期健診を受けましょう!