第3回講義 文、法 経済学.

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第6回講義 文、法 経済学 白井義昌.
マクロ経済学初級II タイプIIクラス 白井義昌
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丹野忠晋 跡見学園女子大学マネジメント学部 2007年1月18日
第5回講義 文、法 経済学 白井義昌.
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第3回講義 文、法 経済学

需給均衡 均衡:需要量と供給量が一致するような状態。 均衡価格:均衡状態で成立している価格 均衡需給量:均衡状態での需要量または供給量

市場均衡 価格 供給曲線 均衡価格 需要曲線 需要量および 供給量 均衡需給量

超過需要、超過供給 均衡価格より高い価格が設定されていれば超過供給が発生する→財が余っているために価格低下圧力がかかる。 均衡価格より低い価格が設定されていれば超過需要が発生する。→財が足りないために価格上昇圧力がかかる。 超過需要、超過供給がなくなるような価格調整圧力がかかる。需要と供給の法則

高価格Pの下での超過供給 価格 供給曲線 P 均衡価格 需要曲線 需要量および 供給量 均衡需給量

低価格Pの下での超過需要 価格 供給曲線 均衡価格 P 需要曲線 需要量および 供給量 均衡需給量

供給曲線のシフトと均衡の変化 石油価格の上昇によって供給曲線が左シフトしたとする。 これによって均衡価格は上昇し、均衡需給量は減少する。

価格 石油価格上昇後 供給曲線 石油価格上昇前 需要曲線 需要量および 供給量

内生変数と外生変数 前スライドでの石油価格はこの需要と供給モデルの与件(外生変数)である。 当該財の均衡価格と均衡需給量は需要と供給のモデルによって定まるもの(内生変数)である。

比較静学 外生変数が変化したとき、内生変数がいかに変化するかを検討することを比較静学という。

マクロ経済学

マクロ経済学のデータ   目標 GDP 国内総生産 物価指数 実質利子率、名目利子率  を理解する.

GDPおよびGNP

国内総生産 GDP Gross Domestic Product 国内総生産: 一定期間に一国内で生産されたすべての最終生産物の市場価値 中間生産物 付加価値

国民総生産 Gross National Product 一定期間に国民によって生み出されたすべての最終生産物の市場価値

1年間に一国内で生み出された 付加価値の流れ 政府部門、海外部門が ないモデル経済 国内 総生産  GDP 財・サービス市場 消費 家計 生産者 投資 労働   土地    資本 生産への 投入 所得 生産要素市場 賃金・地代・利潤

国内で生み出された付加価値はだれが購入しているか? GDP→消費+投資

国内で生み出された付加価値はだれの所得になっているか? 被雇用者の労働賃金 土地保有者の地代 資本の保有者の資本レンタル料(株式配当、貸し付け利子収入) 企業内留保

1年間に一国内で生み出された 付加価値の流れ 海外部門 輸入 輸出 国内 政府 政府購入 総生産  GDP 財・サービス市場 消費 家計 生産者 投資 労働   土地    資本 生産への 投入 賃金・地代・利潤 所得 生産要素市場 労働・資本

国内で生み出された付加価値はだれが購入しているか? GDP  →消費+投資+政府購入+海外への輸出 しかし、消費や投資、政府購入の中には海外で生産された財サービスが計上されている。 したがって、海外からの輸入品をそれらから さしひけば、

GDP= C +  I  +  G  + EX - IMP     消費 投資 政府購入 輸出  輸入    =C+I + G + NX              純輸出 (貿易収支)

GDPとGNP GDPに海外からの要素所得の受け取りをくわえ、海外への要素所得の支払いをさしひけばGNPになる。 GNP=GDP+NFP (Net Factor Payment from abroad) =C+I+G+NX+NFP =C+I+G+CA (Current Account 経常収支)

貯蓄と純資産

純資産(wealth) 家計の純資産 = 家計の資産(asset)から 負債(liability)を差し引いたもの 国民純資産‘National wealth) = 国内の家計、企業、政府の全てが持つ純資産をたしあわせたもの 貯蓄‘savings) が純資産を増加させる 純資産はストックの概念で貯蓄はフローの概念

総貯蓄の計測 貯蓄‘Saving) = 経常所得(current income) – 経常支出(current spending) 貯蓄率(Saving rate) =貯蓄 / 経常支出

民間貯蓄(Private Saving) 民間貯蓄 = 民間可処分所得(private disposable income) – 消費支出 Spvt = (Y + NFP - T + TR + INT) – C Y+NFPは国民所得(GNP) Tは所得税収 TRは政府の移転支出 INTは政府の利払い支出

政府貯蓄 (Government Saving) 政府貯蓄 = 政府の純所得(net government income) – 政府の支出 Sgovt = (T - TR - INT) - G

政府貯蓄 = 政府の財政黒字(government budget surplus) = 政府収入 – 政府支払い 政府収入 = 税収tax revenue (T) 政府支払い = 政府の最終生産物購入(G) + 移転支払い(transfers: TR) + 政府債務の利払い (interest payment on government debt: INT ) 財政赤字   Government budget deficit = -Sgovt

国民貯蓄(National saving) 国民貯蓄 = 民間貯蓄 + 政府貯蓄 S = Spvt + Sgovt = [Y + NFP - T + TR + INT - C] + [T - TR - INT - G] = Y + NFP - C - G = GNP - C - G

国民貯蓄は何に利用されるか? S = I + (NX + NFP) = I + CA 総貯蓄=総投資 S = Y + NFP - C – G および  Y = C + I + G + NX の関係から上式が導出される CA = NX + NFP =経常収支 (current account balance)

Spvt = I + (-Sgovt) + CA { S = Spvt + Sgovt の関係から} 貯蓄の恒等式より、民間貯蓄は以下の三つの項目にあてられていることがわかる: (a) 投資 (I) (b) 財政赤字 (-Sgovt) (c) 経常収支 (CA)

Figure 2.01 The uses-of-saving identity in the United States, 1959-1998

総貯蓄と国民純資産の関係 ストックStocks とフロー flows フローの経済変数: 一定期間内に計られた経済変数 (GDP, 所得, 貯蓄, 投資,財政赤字など) ストックの経済変数: 一時点で計られた経済変数 (貨幣の数量(残高), 資本ストック,政府債務など) フローの経済変数はそれに対応するストックの経済変数の一定期間内の変化量をあらわす 国民純資産はストック、総貯蓄はフローの経済変数

国民純資産(National Wealth) 国民が持つ純資産は国内にあるものと海外にあるものにわけられる 国内純資産:国民が国内に所有する資産から負債を差し引いたもの 対外純資産 = 対外資産 (国民が所有する外国株、外国債、資本財など) から 対外負債(外国人が所有する邦資産:国内株、国債、資本財)

どのような原因で起こるか? (資産価格の変化や資本財の減耗など) (2) 国民貯蓄 (S = I + CA) のぶんだけ 国民純資産の変化は どのような原因で起こるか? (1) 既存の資産価値と債務価値の変化 (資産価格の変化や資本財の減耗など) (2) 国民貯蓄 (S = I + CA) のぶんだけ     国民純資産は当該期間内に増加する Comparison of U.S. saving and investment with other countries (1) The United States is a low-saving country; Japan is a high-saving country (2) U.S. investment exceeds U.S. saving, so we have a negative current-account balance