ユニバーサルデザイン -デザインの革命- 近畿大学理工学部 社会環境工学科 三星昭宏.

Slides:



Advertisements
Similar presentations
福祉のまちづくり工学 第 5 回 前回のおさらい □ バリアフリー・ユニバーサルデザインの概念 □ バリアーフリーの背景 □ バリアフリー ・ユニバーサルデザイン ・ユニバーサル社会づく り → 住民・当事者の参加・参画 地方の時代 生活者のまちづくり □ 新しい福祉-地域が支える福祉 → 地域福祉・当事者の自立.
Advertisements

ふるさと納税 名古屋大学 柳原光芳ゼミナール. 発表の流れ  研究動機  ふるさと納税の概要説明  研究の流れ  地方交付税とは  ふるさと納税による地方交付税への影響の分析 ( 結果 )  ( 国から地方自治体 B に資金が流れていた場合の考察 )  ( 地方自治体 A から地方自治体.
熱海市教育振興基本計画 1.子どもの力を伸ばす教育の推進 2.学校・教職員の力を高め、安全・安心な 教育環境の整備 3.子どもの未来を応援する教育環境の整備 2.学校・教職員の力を高めます 3.みんなで子どもの未来を応援します 4.生涯学習を支えます 4.循環型生涯学習社会の整備 1.子どもの力を伸ばします.
1. 2 従来の割当雇用制度と雇用に対する差別禁 止法的アプローチの取り入れ方の問題 → 共存できるのか 福祉的雇用と一般雇用 → 差別禁止法的には考慮の必要 ex. 法的には福祉的就労者は労働者ではな い ex. 法的には福祉的就労者は労働者ではな い.
設置者・管理者の責務② ~職員の育成指導等~ 平成 26 年度 青森県障害者虐待防止・権利擁護研修 公益社団法人 日本社会福祉士会 平成 26 年度障害者虐待防止・権利擁護指導者養成研修から.
第34回安全工学シンポジウム, 日本学術会議, 安全知の体系化
1.高齢者の健康とその支援 2.保健・医療・福祉の連携
交通バリアフリー法 -戦略と注意点-   近畿大学理工学部土木工学科 三星昭宏.
ノーマライゼーションかしわプラン策定に向けた基礎調査について
今回の内容 □前回のおさらい □社会基盤計画の概念
海のボランティア構想 ~次世代に海を引き継ぐために~
生活支援 中央研修 H26.9.4(木)~5(金) 品川フロントビル会議室 H26.9.6(土)~7(日) JA共済ビルカンファレンスホール
平和研究Ⅰ 第2回 積極的平和と消極的平和 2007年4月18日 広島平和研究所 水本和実.
デマンド交通(予約型乗合交通)って どんなもの?
平和の鐘(かね・おと)を鳴らそう! わたしの平和宣言 2.「どんな暴力も許しません」 3.「思いやりの心を持ち、助け合います」
【資料5】 条例の基本的な方向性について 平成28年8月30日 福岡市障がい者在宅支援課.
日本の都市と計画の展望 国土の様相,都市の様相から計画へ 大分大学  佐藤誠治 萩島教授退官記念シンポジウム.
『まちづくり』って何? 君はどうしていく?
e-やんか大阪Ⅱ 元気な大阪 概要 知の大阪 癒しの大阪 アジアの中の大阪 背景・必要性 基本方向・基本視点 e-やんか大阪
保健学習の進め方・指導案の書き方 さいたま市立三橋小学校   豊島  登.
4 第3次障害者基本計画の特徴 障害者基本計画 経緯等 概要(特徴) 障害者基本法に基づき政府が策定する障害者施策に関する基本計画
第10章 機械設計の高度化 ★本講義の内容だけでは機械設計はできない? ★教科書や参考書の設計手順で設計ができるのか?
新しい環境行動のスタイル 環境市民「グリーンコンシューマーガイド」から
我々の考えるまちづくり ・理想の町、行政、体制とは.
Ⅲ.サービス開発の方法.
第2次総合計画 【H22~H26】 ~本市の基本的な計画
現行の静岡市障がい者計画・障がい福祉計画の概要
情報へのアクセシビリティを 向上させるためのデザインと評価 日本電気㈱ 北風 晴司 日本ファジィ学会 第17回評価問題研究会
未定稿 資料2-4 主な「政策課題」の整理(全体像) 世界をリードする大阪産業 水とみどり豊かな新エネルギー都市大阪 ミュージアム都市大阪
竹山・堺市長のお話から(局長・部長研修)
真価試される地域再生(振興) 地方シンクタンク フォーラム 日本経済新聞社 日経産業消費研究所 調査研究部・地域グループ 研究主管
人と環境にやさしい交通を目指す全国大会 in 京都
ヘルスプロモーションのための ヘルスリテラシーと 聖路加看護大学『看護ネット』
多額の税金投入を 要しない鉄軌道事業の実現
福祉の交通まちづくり –バリアフリー新法と福祉輸送サービスから
公共政策大学院 鈴木一人 第7回 政治と経済の関係 公共政策大学院 鈴木一人
~車両で生まれる産学官連携で子供を育てる~
現代の経済学B 植田和弘「環境経済学への招待」第3回 第7章 環境制御への戦略と課題 京大 経済学研究科 依田高典.
東京都福祉のまちづくり推進計画改定の基本的考え方(意見具申の概要)
大網白里まちづくりサポートセンター 平成21年4月開所.
ぜ い り し 税理士による  租税教室 日本税理士会連合会.
【信州大学ものづくり振興会】 の活動状 況 信州大学 学術研究・産学 官連携推進機構 コーディネーター 一條
科ボ研2007発表 SKIPPA原体験教育研究会@豊田 緒方秀充
東海地震を前提とした 防災ゲームの開発 システム工学科 環境分野 前田研究室  中野 崇司.
     6  総合区政会議           地域自治区・地域協議会.
関西WMG2021のレガシー 1470678d 谷本睦弥.
東京都地域福祉支援計画の構成 東京における「地域共生社会」の実現 三つの理念の具現化 地域生活課題の解決 計画的な地域福祉の推進
建政部セミナーについて(開催経緯) 開催概要(累計参加者数約1,900名) 別紙4
心理科学・保健医療行動科学の視点に基づく
現代社会と経営 (11月22日:商店街) 長岡技術科学大学 情報経営系教授 阿部俊明.
住宅まちづくり部の施策概要と30年度の主な取組み 減災に繋げる災害に強い住まいと都市の形成
Ⅱ.高齢者に係る地域アセスメントの    手法について
制度経済学Ⅰ⑥ Q1 FX取引とはなにか? Q2 FX取引の背景? Q3 どう改善? 2008.10.7.放映.
MEMSが牽引するスマートシティ スマートシティにおけるMEMSの役割と可能性 東北大学大学院工学研究科 桑野 博喜
第10章 機械設計の高度化 ★本講義の内容だけでは機械設計はできない? ★教科書や参考書の設計手順で設計ができるのか?
様々な主体や取組みを「つなぐ」仕組みの構築
地域住民・企業等によるまちづくり事業・活動への支援強化
平成30年12月27日 「民都・大阪」フィランソロピー会議 金井 宏実
交通基本法の検討について 資料 2-3 趣 旨 進め方 交通基本法検討会 開催状況
【バリアフリー対応のバス(リフト付バス)】
平成29年度 名古屋市立日比野中学校グランドデザイン
まちづくりと交通 (株)ライトレール 阿部 等
UD(ユニバーサルデザイン)        について             17060290 佐藤城誠.
浜松まちなかにぎわい協議会 平成22年度事業報告
導入機能とまちづくり⑥ 《 空間デザイン ~アーティスティックなデザイン、上質で快適な空間形成~ 》
南魚沼市民病院 リハビリテーション科 大西康史
若年性認知症の人への支援 若年性認知症支援コーディネーター これらの支援を一体的に行うために を各都道府県に配置
福祉のまちづくり工学 第4回 前回のおさらい 障害者等の種類 障壁(バリアー) 福祉のまちづくりのあゆみ
NPO法人数(分野別) 全国・愛知・名古屋
香芝市の生活困窮者支援の現状と課題解決に向けて
Presentation transcript:

ユニバーサルデザイン -デザインの革命- 近畿大学理工学部 社会環境工学科 三星昭宏

       内容 1. ユニバーサルデザイン(UD)とは 2. ユニバーサルデザインの特徴と実例 3. ユニバーサルデザインとまちづくり

ユニバーサルデザイン(UD)とは あらゆる人・関係者対象: 階層・民族・家族 とくに身体・精神条件 あらゆる場面: 行為・屋内・屋外 あらゆる人・関係者対象: 階層・民族・家族    とくに身体・精神条件 あらゆる場面: 行為・屋内・屋外 あらゆる時: 時間・天候・ あらゆる要因: 人・環境・生態 あらゆる方法: 工夫・技術・行政・社会システム 低コスト: 生産・流通・消費

UDのポイント 1. 多様な人・多様な条件を考える 2. 身体条件への適合・バリアフリー 3. あきらめない・粘る 4. 当事者参加 5. 特別なものにしない(共用品) 6. 安全・快適・利便・健康・美しい 7. 発想の転換 8. 省コスト、省資源 9. 五感をいかす・情報 10. 風土性 11. 継続改善(PDCA)

1. 多様な人・多様な条件を考える 例 歩道と車道の境界の工夫 彦根市

2. 身体条件への適合・バリアフリー

3. あきらめない・粘る 例 LRT(新型路面電車) ストラスブール(仏)

6. 安全・快適・利便・健康・美しい

7. 発想の転換

8. 省コスト、省資源

9. 五感をいかす・情報 例 ルーブル博物館(仏) UDルーム 

10. 風土性 例 神戸中突堤船客ターミナル

11. 継続改善(PDCA) 例 バリアフリー基本構想 芦屋市、東大阪市 

障壁の打破 障害は環境が作る 1 物理的障壁 2 制度的障壁 3 文化・情報・コミュニケーション障壁 4 意識障壁 ------------------------------- 5 経済障壁 6 社会的サービスが無い

まちづくりとユニバーサルデザイン まち(公共財)の必要要件→ だれもが使えることが必要条件 生活権・交通権の保証 まち(公共財)の必要要件→ だれもが使えることが必要条件 生活権・交通権の保証 共存・共生の社会づくり → みんなでつくるまち・市民参画のまちづくり・環境にやさしいまちづくり 永続性(サステイナブル)のあるまち

まちづくりユニバーサルデザイン 何故必要か バリアフリーを始め、「おいてこられた」問題を解決 → 住民参加・参画型 → 地方の時代 ←少数であった    ・←縦割りだった ←困難であった    ・←情報・交流がなかった ←費用がかかった  ・←流れ・システムがなかった ←技術がなかった   ・←専門家・行政・当事者が離れていた ←規則・法律がネック  ・←習慣・権威に縛られていた ←利害対立があった ・←密室であった

ユニバーサルな地域交通づくり 交通バリアフリー法の流れ バス・タクシー規制緩和の流れ TDM ↓ 競争とシビルミニマム       ↓ 競争とシビルミニマム 「なんでもあり」の施策 交通計画・交通対策への参加 住民・企業・ボランティア・NPO・事業者・自治体   の知恵と連携

モビリティー確保の意味 基本的人権、生活権(人間として生きること)- 基本的交通(役所、通院、郵便等)、通勤通学交通(職業・学校選択)、コミュニケーション交通(交遊、家族等)、買物交通、リクリエーション交通、観光交通等 社会の活性、国の基盤 ボーダーレス社会(国際化)