マクロ経済学初級II タイプIIクラス 白井義昌

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1 II マクロ経済学のデータ. 2 第5章 国民所得の測定 マクロ経済学とは 国内総生産 = GDP ( Gross Domestic Product ) – 社会の経済的福祉を測定する尺度の1つ ミクロ経済学とマクロ経済学の違いについては、 pp. 40 – 41 も参照.
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2014 年 10 月 17 日初級ミクロ経済学 1 初級ミクロ経済学 -消費者行動理論- 2014 年 10 月 17 日 古川徹也.
第 10 回講義 マクロ経済学初級 I タイプ II クラ ス. 前回の講義復習 消費と総需要 ケインズ型消費関数のもとで の 有効需要の原理.
短期均衡 (2) IS-LM モデル 財市場 IS 曲線 – 財市場の均衡 – 政府支出の増加,減税 貨幣市場 LM 曲線 – 貨幣需要,貨幣市場の均衡 – マネーサプライの増加 IS-LM モデル – 財政政策の効果,金融政策の効果 – 流動性の罠 – 実質利子率と名目利子率の区別 貨幣供給.
IS-LM 分析 マクロ経済分析 畑農鋭矢. 貨幣の範囲 通貨対象 M1M2M3 広義流動性 現金通貨(日銀券 +補助通貨) 預金通貨 (普通預金・当座 預金など) 主要銀行・信 用金庫など ゆうちょ銀 行・信用組合 など 準通貨 (定期預金など) 主要銀行・信 金など ゆうちょ銀 行・信用組合 など.
陰関数定理と比較静学 モデルの連立方程式体系で表されるとき パラメータが変化したとき 如何に変数が変化するか 至るところに出てくる.
マクロ経済学の基礎 1. マクロ経済の循環 1. 貯蓄の無い経済 2. 貯蓄・投資の存在する経済 3. 政府の存在・開放経済 2. 重要なマクロ変数 1.GDP ,失業率,物価 3. マクロ経済の経験的事実.
第 5 章 企業と費用 企業の目的 企業 生産要素:労働・土地・資本 利潤最大化 5.2 生産関数 生産関数: 生産要素と生産物の技術的関係を表した もの 2.
第6章 閉鎖経済における短期のマクロ経済理論
経済と株価ー講義② 企業活動と付加価値①・・・GDP上の考察 ・マクロ経済学上の付加価値 ・GDP統計の相互関係 ・GDP統計とは①~③
<ポイント> まずは、マクロ経済学の統計用語に慣れること!
ミクロ経済学第10回 企業と費用3:費用関数.
マクロ経済学初級I 第6回.
第1章 国民所得勘定.
第11回講義 マクロ経済学初級I タイプIIクラス.
第16章 総需要に対する 金融・財政政策の影響 1.総需要曲線は三つの理由によって右下がりである 資産効果 利子率効果 為替相場効果
<キーワード> 景気循環 総需要・総供給モデル
初級ミクロ経済学 -生産者行動理論- 2014年10月20日 古川徹也 2014年10月20日 初級ミクロ経済学.
IS曲線 貯蓄と投資の関係 消費政府支出の影響
第2回講義 文、法 経済学.
<キーワード> 生産関数、労働、資本 限界生産物
前回分(第1章 準備,1-1):キーワード ・ 生産,分配,消費 ・ 市場と組織 ・ 競争市場と均衡 ・ 市場の失敗と政府の介入
第8回講義 文、法 経済学 白井義昌.
IS-LM分析 経済学B 第10回 畑農鋭矢.
7: 新古典派マクロ経済学 合理的期待学派とリアル・ビジネス・サイクル理論
(景気が良くなり)ハンバーガーの需要が拡大すると
短期均衡モデル(3) AD-ASモデル ケインジアン・モデルにおける物価水準の決定 AD曲線 AS曲線 AD-ASモデル
マクロ経済学初級II タイプIIクラス 白井義昌
国民経済計算(SNA)とは 国際連合が示す基準に従って、世界各国が比較可能な形で、それぞれの経済の毎年の循環の姿を、体系的に明らかにすることを目的としたもの。 日本では、内閣府経済社会総合研究所   国民経済計算部が、年1回   「国民経済計算年報」を発行.
6: 失業とインフレーション/デフレーション
3. 消費の理論.
第4回講義 マクロ経済学初級I  白井義昌.
<キーワード> 景気循環 総需要・総供給モデル
費用関数(Cost function).
2.需要と供給.
マクロ経済学初級I 第2回 市場取引 需要と供給.
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マクロ経済学 II 第10章 久松佳彰.
マクロ経済学 II 第8章 久松佳彰.
マクロ経済学初級I 第4回.
マクロ経済学初級I (春学期) 2006年 白井 義昌 4月11日 マクロ経済学初級I.
第4章 投資関数.
生産要素への需要と生産要素価格: 労働市場・資本市場・土地の市場
マクロ経済学初級I 第3回.
© Yukiko Abe 2014 All rights reserved
マクロ経済学初級I 第7回講義.
丹野忠晋 跡見学園女子大学マネジメント学部 2006年6月8日
ミクロ経済学II 4 丹野忠晋 拓殖大学政経学部 2017年10月25日
VI 短期の経済変動.
3. 消費の理論.
マクロ経済学初級II タイプIIクラス 白井義昌
第8回講義 マクロ経済学初級I .
第5回講義 マクロ経済学初級I  白井義昌.
マクロ経済学体系のフローチャート 財 市 場 (IS曲線) IS・LM モデル 総需要 曲 線 所 得 と 物価水準 の 決 定 インフレと
ミクロ経済学第9回 企業と費用2:費用最小化.
© Yukiko Abe 2014 All rights reserved
7: 新古典派マクロ経済学 生産要素の完全雇用 ケインズ経済学の中心的な考え方(需要サイド,4章と5章のIS/LMモデル) ↑ ↓
第6章 IS-LMモデル.
3. 消費の理論.
マクロ経済学初級I タイプIIクラス 白井義昌
第5章 企業と費用.
古典派モデル(1) 基本モデル 生産要素市場の均衡(労働市場,資本市場) 生産関数 消費関数,投資関数 財市場の均衡 政策の効果
Oligopoly Theory 12. R&D Competition in Mixed Oligopoly
第9回講義 マクロ経済学初級I タイプIIクラス.
第6回講義 マクロ経済学初級I  白井義昌.
経済学(第7週) 前回のおさらい 前回学習したこと(テキストp.16,19) ◆ マクロ経済学における短期と長期 ◆ 完全雇用とはなにか ◆ 短期のマクロ経済モデルの背後にある考え方 (不況の経済学/有効需要原理) ◆ 民間部門はどのように消費や投資を決定するか ◆ ケインズ型消費関数とはなにか ◆
第3回講義 文、法 経済学.
第6回講義 文、法 経済学 白井義昌.
マクロ経済学初級I 第12回 今学期のまとめ.
第5回講義 文、法 経済学 白井義昌.
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マクロ経済学初級II タイプIIクラス 白井義昌 第6回講義 マクロ経済学初級II タイプIIクラス 白井義昌 11月11日

投資の決定要因 新古典派の投資関数 11月11日

第6回講義の内容 6.1 設備投資と在庫投資 6.2 投資支出の決定 6.3  IS曲線 11月11日

6.1 設備投資と在庫投資 11月11日

日本のGNPと投資 GNP 6割が消費 1割弱が政府最終消費支出 2、3パーセントが純輸出 3割が総固定資本形成 そのうち 2割強が公的総固定資本形成       7割強が民間総固定資本形成 さらに民間総固定資本形成のうち     6割が企業設備投資     1割5分が住宅投資 非常に少ないが在庫品増加がある 11月11日

設備投資は景気の変動とともに大きく変化する。 在庫品増加は在庫投資と呼ばれる そのうちわけは 製品在庫 (38%) 仕掛品在庫 (40%) 原材料在庫 (22%) 在庫投資は景気変動とともにきわめておおきく変動する。 11月11日

11月11日

11月11日

6.2 投資支出の決定 新古典派の投資理論 11月11日

生産関数の復習 生産者は資本ストックKと労働力Nの2つの生産要素(投入物)を用いて生産活動を行うとする。 要素投入(Inputs)と生産物(Outputs)の関係(生産技術)は生産関数(Production Function)で表されるとしよう。 Y=F(K,N) 11月11日

生産関数の性質 資本ストックを追加的に一単位投入したときに増大する生産物の量を資本の限界生産力   (Marginal Product of Capital) という。 ∂F(K,N)/∂K、ΔF(K,N)/ΔK、 FK(K,N) または、 MPK で表す。   この値は正値である。また資本ストックを横軸に、生産量を縦軸にとったF(K,L)のグラフの傾きを示す。 11月11日

生産関数 F(K,L) FK(K1,L) F(K1,L) K1 K 11月11日

資本の限界生産力逓減の仮定 資本の限界生産力は逓減する(decreasing) ∂2F(K,L)/∂K<0 FKK(K,L)<0 資本ストックの投入が増大するにつれて、資本の限界生産力は小さくなる。 限界生産力を縦軸に、資本ストック投入量を横軸にとると、次のようなグラフになる 11月11日

資本の限界生産力曲線 FK(K,L) FK(K1,L) F(K1,L) K K1 11月11日

資本の使用者費用 users cost of capital 資本を一単位利用するのにかかる費用を資本の使用者費用という。 資本の使用者費用は資本を一単位調達するのにかかる利子費用(利子率) r と、資本を一単位生産活動に利用することで資本が減耗する資本減耗率 d からなる。 したがって、資本ストックをK単位利用することの(実質)費用は       (r+d)K   である。 11月11日

生産者の利潤最大化行動と望ましい資本ストック水準 生産者にとって、利潤は以下のようになる。    F(K,L)-(r+d)K-労働費用 利潤が最大になるような資本ストックK*が望ましい資本ストック水準と呼ばれる。 資本の限界生産力と資本の使用者費用が等しいときに利潤は最大化される。         FK(K*,L) = r+d   以下の図を参照。 11月11日

生産者の利潤 FK(K,L) F(K*,L)-(r+d)K* r+d (r+d)K* K K* 11月11日

生産者の利潤: KがK*より小さい場合 FK(K,L) F(Ks,L)-(r+d)Ks r+d (r+d)Ks K Ks K* 11月11日

生産者の利潤: KがK*より大きい場合 FK(K,L) F(Kl,L)-(r+d)Kl r+d (r+d)Kl Kl K K* 11月11日

利子率と 望ましい資本ストック水準の関係 利子率が上昇すれば、望ましい資本ストック水準は減少する r↑⇒ K*(r)↓ 利子率が下落すれば、望ましい資本ストック水準は増大する。 r↓⇒ K*(r)↑ 11月11日

資本ストックと投資の関係 一年間の資本ストックの変化量は純投資(Net Investment)と呼ばれる。それをNIで表すことにする。     NIt ≡Kt+1- Kt 今年の資本ストック水準を来年の資本ストック水準にまで増やすには、実際には資本減耗分を埋め合わせて投資している。これを粗投資(Gross Investment)と呼び、 It で表す。     It ≡ Kt+1- Kt+dKt 11月11日

投資水準の決定と利子率の関係 生産者は望ましい資本ストック水準を達成 (利潤最大化)するように投資水準を決定する。    It(r) = K*(r)-Kt+dKt 利子率の上昇はK*の下落、すなわち、投資水準の下落をもたらす。 r↑⇒ I(r)↓ 利子率の下落K*の上昇、すなわち、投資水準の上昇をもたらす。 r↓⇒ I(r)↑ 11月11日

6.3 IS曲線 11月11日

財市場の均衡条件 有効需要の原理にもとづく財市場の均衡条件は以下のように表される。 Y=C(Y)+I(r )+G C(Y)=C+c・(Y-T) とすれば、 Y=[C-c・T+I(r)+G]/(1-c) となる。すなわち、 利子率rが上昇すれば均衡総生産Yは減少する。 利子率rが下落すれば均衡総生産Yは増加する。 利子率rと均衡総生産Yの組み合わせはIS曲線と呼ばれる。 11月11日

IS曲線 r Y (均衡総生産) 11月11日

IS曲線の性質 (政府購入増大の効果) 利子率一定(投資が不変)のもとで、政府購入GのΔG単位の増大は均衡生産量YをΔY=ΔG/(1-c)増大する。したがって、IS曲線はこのとき右にΔG/(1-c)だけ並行移動する。 利子率一定(投資が不変)、かつ均衡予算のもとで、政府購入GのΔG単位の増大は均衡生産量YをΔY=ΔG増大する。したがって、IS曲線はこのとき右にΔGだけ並行移動する。 11月11日

税収一定のもとで 政府購入を増大したばあい 均衡予算のもとで 政府購入を増大した場合 r r ΔG/(1-c) ΔG Y Y IS曲線のシフト 11月11日

IS曲線の性質(IS曲線の傾き) 利子率rがΔr単位増加すると、均衡生産量Yは ΔY=I’(r)Δr/(1-c)   増大する。I’(r)は負の値であることに注意せよ。 Δr とΔYの比率をとると、           Δr/ΔY=(1-c)/I’(r) となる。これはIS曲線の傾きをあらわす。 投資が利子率の変化に対してほとんど反応しなければI’(r)は0に近く、傾きは急になる。 投資が利子率の変化に対して敏感に反応すればI’(r)は絶対値で非常に大きくなり,傾きは緩やかになる。 11月11日

投資が利子率に対して あまり反応しない場合 投資が利子率に対して 非常に反応する場合 r r Y Y IS曲線の傾き 11月11日