教科書序章 奄美とは? メディアの新しい理論へ。 No.3 奄美、メディアが沸き立つ島 教科書序章 奄美とは? メディアの新しい理論へ。
問い:地域のメディアの俯瞰図 〈奄美から始めるメディア学〉 地域メディア 地域のメディア 問い:〈あるエリアに焦点を当てて、そのエリアのことを語る全てのメディアを俯瞰する〉 ▼ 〈奄美から始めるメディア学〉 地域メディア (メディアの種類・類型学) 地域のメディア
紹介:奄美の人口と産業 ●面積:おおきい! 沖縄島⇒佐渡島⇒奄美大島(沖縄島の6割) ●面積:おおきい! 沖縄島⇒佐渡島⇒奄美大島(沖縄島の6割) ●人口:群島(有人8島)で11万、奄美大島6万人 旧名瀬市に6割が集中 ピークは、1949年 22万6千 ⇒ 人口減少が著しい ●産業:大島紬 明治以降盛んになり、ピークは1972年 黒糖焼酎(里の曙、レントなど) 2006年以降下降、 サトウキビ、畜産(肉用子牛生産)、南国系果物、 観光(2014〜LCC就航) ※大島紬:戦前〜戦後、女性が機を織る。高収入があった。 歓楽街では、ビールで足を洗った・・という話が残っている。
紹介:奄美の歴史 ●アメリカ世 1945年〜1953年⇒アメリカ軍政下に⇒平和的な祖国復帰運動 ●『日本書紀』(720) 「海見嶋」、 「阿麻弥人」 『続日本紀』(しょくきにほんぎ)(797) 「奄美」 遣唐使船の時代の通り道 ▼ ●那覇世 1500年代〜琉球の支配下に ●薩摩世 1609年〜明治:薩摩侵攻⇒薩摩藩の支配下に(同化(ヤマト化)は禁じられた。) ●アメリカ世 1945年〜1953年⇒アメリカ軍政下に⇒平和的な祖国復帰運動 (※沖縄は、1972年に日本復帰。それまでは、日本の最南端「南国」)
紹介:独自の言葉(奄美語) 南西諸島には独自の言葉「奄美語」が残っている。 奄美沖縄方言圏=北琉球語圏 (その中の奄美語・国頭語) 奄美語 奄美大島 徳之島・喜界島 国頭語 沖縄語 沖永良部島 与論島 宮古 八重山
紹介:研究や学の生まれる島 ●「九学会連合」の調査 (※戦後に結成された学術団体連合) ●「奄美学」 ●「九学会連合」の調査 (※戦後に結成された学術団体連合) 日本の基層文化と琉球文化の相関関係を明らかにしたい。 第一次:1955〜58年 第二次:1975年〜1979年 ●「奄美学」 奄美学:「島人による島の認識」学 1974 奄美学シンポジウム 「奄美の人が奄美を認識し自己を語る規定していく奄美学を確立する時期に来ている」 (1974)
表象としての「奄美」(あまみ) ●「ひとつの実態としての奄美・あまみ」はない 他の島では、「大島」と呼ぶ 奄美模様のグラディエーション 他の島では、「大島」と呼ぶ 奄美模様のグラディエーション ●外(郷友会)では奄美: 遠隔地ナショナリズム効果 =再帰的な効果 ●地域というのは、地域のフィクションであり仮象だ。 (※自己といっしょ) (地域は、制度上のカテゴリーであると同時に、認知上のカテゴリー) 地域は仮象・文化的な同質性・アイデンティティを表す言葉
研究の視点 〈地域メディアの総過程〉 〈表出の螺旋〉 〈文化媒介者〉 〈メディア媒介的展開〉 関心ある地域の暮らしの中では (1)メディアはどれくらい配置されているのか? (2)それぞれのメディアがどう関連しているのか? (3)メディアは誰によって担われているのか? (3)メディアは文化とどう関わっているのか? 〈地域メディアの総過程〉 〈表出の螺旋〉 〈文化媒介者〉 〈メディア媒介的展開〉
理論モデル:〈地域メディアの総過程〉32頁 コミュニティメディア コミュニティメディア マスメディア 接合・共振の回路 語りの総体=メディア ある地域に焦点を当ててねその地域のことを語る全てのメディアの配置や機能 コミュニティメディア コミュニティメディア マスメディア 接合・共振の回路 CATV、コミュニティFM フリーペーパー、タウン誌 広報、SNS 語りの総体=メディア
理論モデル:〈表出の螺旋〉33頁 個別に地域を語りながら、 総体として地域の語りの渦を 相乗的に拡張していくプロセス 語りの〈渦〉 参照:沈黙の螺旋理論 spiral of silence 多数はの意見が強くなり、少数派が沈黙していく
理論モデル:〈文化媒介者〉34頁 文化の実践 文化の伝承・創生といった媒介活動 メディエーション ある目的をもった文化を発信し伝える担い手 メディエーター (担い手) 種類としてのメディアや ネット活動家ではなく
島をめぐる〈まなざし〉 ●〈まなざし〉の多層性 ※ローカルアイデンティティとメディアの関係を考えざるを得ない島 ヤマト 東京・大都市 薩摩・鹿児島 わきゃしま 奄美市・名瀬 町・村 シマ 生活世界=シマ=集落 他の島 ※ローカルアイデンティティとメディアの関係を考えざるを得ない島