Faculty of Policy Informatics, CUC 2004 『コラボレーション技法』 第1回 イントロダクション

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井庭 崇 千葉商科大学政策情報学部 iba@cuc.ac.jp http://www.cuc.ac.jp/~iba/lecture/ Faculty of Policy Informatics, CUC 2004 『コラボレーション技法』 第1回 イントロダクション いば  たかし 井庭 崇 千葉商科大学政策情報学部 iba@cuc.ac.jp http://www.cuc.ac.jp/~iba/lecture/

① 分野を超えて、いろいろな領域を渡り歩く。(超領域的な活動) ② 絶えずしっかりと足跡を残していく。(アウトプット志向) ③ 自分の足跡を辿るストーリーを語れるように。(自分を物語る)

プロセスとアウトプット アウトプットの質を高めるには、そこだけ見ていてもだめ。 プロセスの質によって、アウトプットの質も大きく変化する。

コラボレーション(Collaboration) 複数の人々が、ひとりでは決して到達できないような付加価値を生み出す協同作業のこと。 有効なコラボレーションが行われている組織やグループでは、単なるコミュニケーションや分担ではなく、発見や創造の「勢い」がメンバーの間で共鳴し、増幅する。その結果、飛躍的なアイデアやイノベーションを生み出すことができ、メンバーの満足感も高まることになる。 語源は、ラテン語の 「com + laborare」 (いっしょに労働する)

井庭 崇 千葉商科大学政策情報学部 iba@cuc.ac.jp http://www.cuc.ac.jp/~iba/lecture/ Faculty of Policy Informatics, CUC 2004 『コラボレーション技法』 第1回 イントロダクション いば  たかし 井庭 崇 千葉商科大学政策情報学部 iba@cuc.ac.jp http://www.cuc.ac.jp/~iba/lecture/

スケジュール 第1回:授業イントロダクション 第2回:ケーススタディ① 第3回:「魅力」について考える 第4回:発散思考と収束思考  第1回:授業イントロダクション  第2回:ケーススタディ①  第3回:「魅力」について考える  第4回:発散思考と収束思考  第5回:ケーススタディ②  第6回:イメージの共有と雰囲気づくり  第7回:ゲストスピーカーによる講演  第8回:言葉とメンタルモデル  第9回:シナリオ・プランニング  第10回:ケーススタディ③  第11回:オープン・コラボレーション  第12回:ルールとパターン  第13回:グループワーク発表会+総括

評価基準 評価基準: 履修上の注意: 授業への出席状況、授業中の演習、宿題、課題をもとに、総合的に評価します。 学期を通じてグループワークを行うほか、演習や宿題に取り組む必要があるので、欠席しないようにしてください。

グループワークのテーマ 「魅力的な場をつくる」

教科書 第1章:イノベーションの頂点 第2章:草創期の翼で飛びつづける 第3章:イノベーションは見ることから始まる 『発想する会社!: 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法』, トム・ケリー, ジョナサン・リット.マン, 早川書房, 2002, \2,625 教科書 第1章:イノベーションの頂点 第2章:草創期の翼で飛びつづける 第3章:イノベーションは見ることから始まる 第4章:究極のブレインストーミング 第5章:クールな企業にはホットなグループが必要だ 第6章:プロトタイプ製作はイノベーションへの近道 第7章:温室をつくろう 第8章:予想外のことを予想する 第9章:バリアを飛び越える 第10章:楽しい経験をつくりだす 第11章:時速100キロのイノベーション 第12章:枠をはみだして色を塗る 第13章:「ウェットナップ」インタフェースを探して 第14章:未来を生きる 第15章:完璧なスイングを身につける

2種類の宿題 提出宿題 準備宿題 期限が決められていて、それまでに提出してもらう宿題。 提出はしないが、次の授業の準備として必要な宿題。やってこないと、次の授業中がキツイ。

コラボレーション(Collaboration) 複数の人々が、ひとりでは決して到達できないような付加価値を生み出す協同作業のこと。 有効なコラボレーションが行われている組織やグループでは、単なるコミュニケーションや分担ではなく、発見や創造の「勢い」がメンバーの間で共鳴し、増幅する。その結果、飛躍的なアイデアやイノベーションを生み出すことができ、メンバーの満足感も高まることになる。 語源は、ラテン語の 「com + laborare」 (いっしょに労働する)

今なぜコラボレーションか 問題やその環境がますます複雑化 複雑化に対処するために、人々は専門能力を磨いている 革新的な解決策、革新的な成果を創造するためには、異なる技能をもった人々がともに問題に取り組むことが必要 『複雑な状況において重要になるのは、グループが問題を処理するプロセス、分業のプロセス、互いの信頼関係、そして私たちが何を尊敬し、何を疑問に思うかを再確認することである。・・・そのようにして、複数の人間は単一の有機体のように、より活発に行動し、より広い問題領域をカバーできるのだ。 』(経営理論家カール・ワイク) マイケル・シュレーグ, 『マインド・ネットワーク』, 藤田史郎(監修), 瀬谷重信+コラボレーション研究会(訳), プレジデント社, 1992

本質的な問題 何がコラボレーションを、コミュニケーションと異なるものにしているのか? 何がコラボレーションを必要とさせるのか? 何がコラボレーションを成功に導くのか? いかにコラボレーションをデザインするか? コラボレーションのための最も優れたツールとは何か? マイケル・シュレーグ, 『マインド・ネットワーク』, 藤田史郎(監修), 瀬谷重信+コラボレーション研究会(訳), プレジデント社, 1992

コラボレーションには不確実性が伴う 「コラボレーションは決して流れ作業で行われるプロセスではない。ルーティンでもありえないし、成り行きが予測できるものでもない。自分たちそれぞれが直面している課題にいかにして効果的に対処するのかが、一人ではわからない――あるいは対処できない――からこそ、人々はコラボレーションを行うのである。 彼らはここらそこへどう行けばよいのか、まったく知らないのだ。だから、不確実性がつきまとうことになる。この点で、コラボレーションは未知なるものを扱うために必要なテクニックとなる。」 マイケル・シュレーグ, 『マインド・ネットワーク』, 藤田史郎(監修), 瀬谷重信+コラボレーション研究会(訳), プレジデント社, 1992

今まで見たこともないものをつくるときには・・・ 「通常のコミュニケーションにおいては、自分の知っていることを誰かに伝えようとする。そこではリンゴはリンゴ、オレンジはオレンジであると言えばいい。」 「しかし、『今まで見たことのないものをつくってみよう』と言うとき、リンゴもオレンジもまったく別の意味を帯びてくる。今や、自分たちにもわかってい“ない”ものをつくろうとしているのだ。」 「そこで、共同の精神を働かせようとする。人々の精神をもっと大きな精神の一部として相互作用させたいと考える――ある人からは論理的センス、もう一人からは視覚的センス、別の人からは聴覚的センス、というようにして、共同の頭脳が生まれるのだ。」 「単に個々人の才能だけではなく、それを統合する能力が重要なのだ」 John Dykstra マイケル・シュレーグ, 『マインド・ネットワーク』, 藤田史郎(監修), 瀬谷重信+コラボレーション研究会(訳), プレジデント社, 1992

今まで見たこともないものをつくるときには・・・ 『スターウォーズ』などの映画の特殊効果を監督してきたジョン・ダイクストラは、新しい創造的な概念について話し合うため、クライアント――プロデューサー、監督、そのほかの人々――と会うときには、スケッチブックで武装した三人の工業デザイナー部隊を率いてやって来る。 ダイクストラと訪問客が談笑している間、デザイナーはそこで出されるアイデアを形あるものとして視覚化しようとしてこう言う。『私たちが話しているのはこのようなことでしょうか』。クライアントが同意すると、ほかの二人のデザイナーはただちにスケッチの際立った特徴に合わせて、その色調やスタイルを採用する。 ダイクストラとクライアント、そして三人のデザイナーは、プロジェクトや特殊効果の輪郭が見えてくるまで、この作業を何十回も繰り返す。スケッチが会話を通じて、視覚的なひな型(プロトタイプ)として組み合わされていく。 「新しい概念を育てるための核をつくり出さなければならない」とダイクストラは言う。「そして、ふだん会話の中で行っている以上のことができるように人々を刺激しなければならない・・・各人それぞれ独立に考えさせることで、より新鮮なアイデアが得られる」 マイケル・シュレーグ, 『マインド・ネットワーク』, 藤田史郎(監修), 瀬谷重信+コラボレーション研究会(訳), プレジデント社, 1992

言葉以外の表現メディア:メモ

言葉以外の表現メディア:ホワイトボード

コラボレーションのデザイン 能力 目標の共有と了解 相互の尊敬、寛容、そして信頼 共有される場の創造と操作 多彩な表現形態 表現形態と戯れる 途切れないが恒常的でもないコミュニケーション フォーマルな環境、インフォーマルな環境 責任分担は明確だが、領分に制約されることはない コンセンサスにより決定する必要はない 必ずしも実際にそこにいる必要はない 識見と情報を補うために外部の人をうまく活用する コラボレーションの終了 マイケル・シュレーグ, 『マインド・ネットワーク』, 藤田史郎(監修), 瀬谷重信+コラボレーション研究会(訳), プレジデント社, 1992

DVD「もののけ姫はこうしてつくられた」 今日紹介する事例:映画制作 DVD「もののけ姫はこうしてつくられた」

今日の宿題(第1回) 提出宿題:自己紹介 準備宿題:自動販売機 顔写真つき自己紹介をWordで作成 iba@cuc.ac.jpまでメールで提出 メールの件名は「collab-hw1」 4月16日(金)夜11:00まで 準備宿題:自動販売機 日常のなかで、自動販売機について、少し意識しておいてください。特に、缶コーヒーのあたり。