計測工学 10 データの補間 スプライン補間 1. . 復習 階差 近似多項式の次数 の決定法 等間隔階差 – 関数 y=f(x) で、 x の値 が等間隔の場合 等間隔: x 0, x 0 +h, x 0 +2h ・・・ y の値: y 0, y 1, y 2 ・・・ これらの階差は – 第1階差:

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計測工学 10 データの補間 スプライン補間 1

. 復習 階差 近似多項式の次数 の決定法 等間隔階差 – 関数 y=f(x) で、 x の値 が等間隔の場合 等間隔: x 0, x 0 +h, x 0 +2h ・・・ y の値: y 0, y 1, y 2 ・・・ これらの階差は – 第1階差: y 1 -y 0 = ⊿ 0 1, y 2 -y 1 = ⊿ 1 1, ・・・, ⊿ i 1, ・・・ – 第2階差:⊿ ⊿ 0 1 = ⊿ 0 2, ⊿ ⊿ 1 1 = ⊿ 1 2, ・・・ – 第3階差: ⊿ ⊿ 0 2 = ⊿ 0 3, ・・・ 第 N 階差が同じくらいの値(第( N+1 )階差が 0くらい)になれば、 N 次式で近似する 2

. 復習 ラグランジュの補間公 式 N+1 点のデータを通る N 次式を求め、この式 で補間する 例) N=3 の場合 –4 点のデータを通る 3 次式を求めて補間する 3

. 復習 ラグランジュの補間公 式 N+1 点のデータを通る N 次式を求め、この式 で補間する 例) N=3 の場合 –4 点のデータを通る 3 次式を求めて補間する 4

. 復習 ラグランジュの補間公 式. N+1 点のデータを通る N 次式を求め、この式 で補間する 例) N=3 の場合 –4 点のデータを通る 3 次式を求めて補間する 5

. 復習 ラグランジュの補間公 式. N+1 点のデータを通る N 次式を求め、この式 で補間する 例) N=3 の場合 –4 点のデータを通る 3 次式を求めて補間する 6

. 復習 ラグランジュの補間公 式. N+1 点のデータを通る N 次式を求め、この式 で補間する 例) N=3 の場合 –4 点のデータを通る 3 次式を求めて補間する 7

. 復習 ラグランジュの補間公 式. N+1 点のデータを通る N 次式を求め、この式 で補間する 例) N=3 の場合 –4 点のデータを通る 3 次式を求めて補間する 8

. 復習 ラグランジュの補間公 式. N+1 点のデータを通る N 次式を求め、この式 で補間する 例) N=3 の場合 –4 点のデータを通る 3 次式を求めて補間する 9

. 復習 ラグランジュの補間公 式. N+1 点のデータを通る N 次式を求め、この式 で補間する 例) N=3 の場合 –4 点のデータを通る 3 次式を求めて補間する 10

. 復習 ラグランジュの補間公 式 N+1 点のデータを通る N 次式を求め、この式 で補間する 例) N=3 の場合 –4 点のデータを通る 3 次式を求めて補間する 11

. 復習 ラグランジュの補間公 式 12

スプライン補間法 混合スプライン – 連続した4点を1組にした補間公式を作成し、中央2点間 のみを用いる。 – デ-タ点を必ず通る。 – デ-タ点にて、両側の区間の2階微分係数が一致する。 – デ-タは等間隔でなくてはならない。 ベーススプライン – デ-タ点は等間隔。 – デ-タ点で、1階および2階微分が一致する。 – 補間が連続的になるが、デ-タ点を必ずしも通らない。 – 連続した4点から3次式を求め、中央2点間を補間。 雲形定規スプライン – デ-タ点を必ず通る。 – デ-タ点にて、両側の区間の1階微分係数が一致する。 3次スプライン – データ点を必ず通る。 – データ点にて、両側区間の1階微分係数および2階微分係 数が一致する。 13

予備知識 Excel で行列の計算をする 配列数式を使う – 配列数式とは複数の行と列(行列)に対する演算 を行うもの 行列積、逆行列のための関数の利用 –MMULT 関数 行列の積 –MINVERSE 関数 逆行列を求める 演習用 Excel シートで行列の計算をやってみる 14

. 3次スプライン補間 N+1 個のデータのために N 個の区間のための N 個 の3次式を求める 5個のデータには4個の3次式 15

. 3次スプライン補間 N+1 個のデータのために N 個の区間のための N 個 の3次式を求める 式には以下の条件をつけ る – 全てのデータ点を通る それぞれの3次式は区間両 側の2点を通る 16

. 3次スプライン補間 N+1 個のデータのために N 個の区間のための N 個 の3次式を求める 式には以下の条件をつけ る – 全てのデータ点を通る – 各々の区分補間式は、境 界点の1次導関数は連続 データ点上で傾きが連続 17

. 3次スプライン補間 N+1 個のデータのために N 個の区間のための N 個 の3次式を求める 式には以下の条件をつけ る – 全てのデータ点を通る – 各々の区分補間式は、境 界点の1次導関数は連続 – 各々の区分補間式は、境 界点の2次導関数は連続 データ点上で傾きの変化 が連続 18

3次スプライン補間 N+1 個のデータのために N 個の区間のための N 個 の3次式を求める 式には以下の条件をつけ る – 全てのデータ点を通る – 各々の区分補間式は、境 界点の1次導関数は連続 – 各々の区分補間式は、境 界点の2次導関数は連続 – 両端の2次導関数の値を 0(自然スプライン) 両端では直線 19

3次スプライン補間とラグラ ンジュの補間の比較 2点のデータ点間の補完のために – 3次スプライン 2点を通る3次式 隣り合う区間で傾きと傾きの変化が連続 – ラグランジュ補間 4点を通る3次式 隣り合う区間で特に条件はない 20

3次スプライン補間とラグラ ンジュの補間の比較 ラグランジュの補間 3次スプライン ここで、傾きと 傾きの変化が連 続 21

3次スプライン補間の計算法 (計算式の導出は省略) N+1 個のデータに対し N 個の区間での N 個の3次式( j は区間の番号) 22

3次スプライン補間の計算法 (計算式の導出は省略) x=x j における2次導関数の値を u j とすると この連立方程式を解くことで u j を求める。ま た条件より、 u 0 =u N =0 とする。 23

3次スプライン補間の計算法 (計算式の導出は省略) 求めた u j より各区間の係数 a,b,c,d を以下 の式で決定する この係数を使い、各区間の補間を以下 の式で行う 24