日本の就職、失業問題 湯澤 脩平
高卒就職の厳しさ 大学進学率の急上昇 (2011 年には 54.4 % ) とも相 まって、同世代の中での高卒就職者は、現在で は少数派( 15.9 %)に属している。 しかし、逆に言えば、高卒の就職難という状況 こそが、大学進学率を押し上げる要因となって いるとも十分に考えられる。そのけっか、量的 に膨れ上がった大学生が、大卒時点での就職難 に直面しているという “ 玉突き ” 現象をそうてい できるわけだ。 就職難問題は、それぞれに切り離されて存在す るのではなく、相互に連鎖している。
大学生の就職難 学生は自己分析や SPI 対策、業界研究や 会社研究などにまえのめりになっていく。 それゆえ、少なくない数の学生が、夏休 みまで、いや夏休み中や秋以降にも就活 を続ける。 10 月 1 日の内定式さえ迎えて いない時期から、早々に「内定者バイ ト」に駆り出されたり、頻繁に内定先の 会社の集まりに呼び出れたりすることも ある。 こうして、内定が得られない場合はもち ろん、首尾よく内定を得られた場合でも、 学生たちの「就活モード」は卒業時まで 続いていく。
戦後からの就職率
3 節 海外の大学卒業学生の内定率
4 節 就職問題の原因 若者の就職難が深刻化している。その原 因として、しばしば挙げられるのが若者 の安定志向・大企業志向による「ミス マッチ」である。
5 節 就職問題の対策 継続雇用制度(再雇用制度)を導入 希望者全員(あえて選定基準を設けず) を再雇用 給料は大幅にカット(年金と雇用保険を 最大活用 ) 労働は、短時間勤務 または、隔日勤務 などがある。
フリーターの増減率 労働力人口をみてみるとそれほど変わら ないのに対し、フリーター数は 50 万人 (1982 年 ) から 213 万人 (2004 年 ) と、20年 間で約4倍にまで増加している。これに より、労働力人口におけるフリーターの 比率も増加していることがわかる。 2004 年では 9.84% と、 10% を超える日もそう遠 くない
ニートの増減率 ニート数は 1990 年から 2001 年までは、ゆ るやかな増減を繰り返しているが、 2002 年度には、急激に増加している。 10 年間 で 24 万人増加しており、現在は 64 万人に も及ぶ。従って、労働力人口における ニートの比率も増加していることがわか る。また 25 ~ 34 歳の年齢層に至っては、 10 年前に比べて倍増している。
正社員比率の低下 働くこと=正社員という図式はもはや成 り立たない。 日本企業の人事システムの変化
まとめ 就職先を探すときにはブラック企業 でないかを見極めることが必要です。 そのために情報収集を欠かさずやる ことが大切です。 さらに正社員にこだわらなければ他 の勤務パターンもあります。 だからニートにはならずしっかり自 分で稼いで生活していってほしいで す。