富山県障害者差別解消ガイドライン(仮称)(案)の概要

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介護支援サービス(ケアマネジメント) 要援護者やその家族がもつ複数のニーズと社会資源 を結びつけること。 要援護者の生活の質を高めること。 保健,医療,福祉,住宅等の各種公的サービスだけ でなく,家族、ボランティア,近隣等の支援とも調整 し,在宅生活を支えていくもの.
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富山県障害者差別解消ガイドライン(仮称)(案)の概要 資料3-4-1 策定の経緯 【 国 】 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(平成28年4月施行)          【 富山県 】 障害のある人の人権を尊重し県民皆が共にいきいきと輝く富山県づくり条例(平成28年4月施行)         基本方針(平成27年2月閣議決定)、事業者が適切に対応するための指針(対応指針)                 障害のある人の生活に関する分野において特に配慮すべき事項を定める(第8条第3項)              ● 目  的  : 相談対応や紛争解決時の判断基準           県民への周知               ● 位置付け: 条例第8条第3項に基づき策定           (国の基本方針や対応指針を踏まえて) ● 対象者     【障害のある人】   身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む) その他の心身の機能の障害があるため、継続的に 相当な制限を受ける状態にある人    【何人も】        障害の有無、個人・法人、営利・非営利にかかわらず        あらゆる人        ※法(「行政機関等及び事業者は」)よりも広く規定 ● 対象分野 : 日常生活や社会生活に関する全ての分野 策定の趣旨 基本的な考え方 障害を理由とする 不利益な取扱い   ◆定義      「正当な理由なく」、商品・サービス等の提供や必要な     対応を拒否したり、制限したり、条件を付けたりして、     障害のある人の権利利益を侵害すること ◆ 「正当な理由」の判断基準      ・ 客観的に正当な目的の下に行われ、その目的に照らしてやむを得ないもの      ・ 個別事案ごとに、具体的場面・状況に応じて、当事者や関係者の権利利益を総合的・        客観的に判断         <判断要素> 安全の確保、事業目的・内容・機能の維持、損害発生の防止等 合理的配慮の 提供   ◆定義     障害のある人から「配慮を求める意思の表明」があった    ときに、「過重な負担とならない範囲で」必要な配慮をする    こと。 ただし、次のようなものに限られる。        ・ 必要な範囲で本来業務等に付随するもの        ・ 事業目的や内容等を本質的に変更しないもの        ・ 障害のない人と同等の機会提供を受けるもの 等 ◆ 配慮を求める意思の表明  <表明者>      ・ 障害のある人      ・ 困難な場合は、家族や介助者等も可  <表明方法>      障害のある人のコミュニケーション      手段による ◆ 「過重な負担」の判断基準     個別の事案ごとに、具体的場面や状況に応じて 総合的・客観的に判断      <判断要素>    事務・事業への影響の程度、          実現可能性の程度、費用・負担の程度、          事務・事業規模、財政・財務状況等  「障害を理由とする不利益な取扱い」や「合理的配慮の提供」の具体例 分野別 不利益な取扱いに該当する可能性がある例       合理的配慮と考えられる例 各分野共通 本人を無視して、介助者等に話しかける。 ・ 障害特性により頻繁に離席する必要がある場合、入口付近の座席にする。 ☆ エレベーターを使用する際、車いす使用者を優先して乗せる。 福祉 サービス サービス事業所選択の自由を制限する。 ・ パニック等を起こした際に静かに休憩できる場所を設ける。 医療 保護者等の同伴を診察や治療の条件とする。 ☆ 本人の同意なしに治療方針を決定する。 ・ 障害特性に応じて待ちやすい場所で診察を待ってもらい、順番が来たら 電話で呼び込むなど柔軟に対応する。 商品販売 ・サービス 宿泊予約時に必要な配慮等について確認することなく、一律に申込みを拒否する。 ・ お金を渡す際に、紙幣と貨幣に分け、種類ごとに直接手渡す。 ☆ 点字メニューを用意したり、メニューを分かりやすく説明したり、写真を活用   したりする。 労働・雇用 あったほうが望ましいという理由で「○○資格を有すること」等の障害者を排除する採用条件を付ける。 ・ 出退勤時刻や休憩等について、通院や体調に配慮する。 ☆ 朝礼や会議等において、事前に伝達事項のメモを渡したり、手話や筆談等   のコミュニケーション手段を用いたりする。 教育 試験等で合理的配慮の提供を受けたことを理由に評価に差を付ける。 ・ 移動に困難のある学生のために、教室を移動しやすい場所に変更する。 建築物の 利用 障害のみを理由に、入店時間や入店場所等に条件を付ける。 ・ 障害者用駐車場を障害のない人が利用することのないよう注意を促す。 交通機関の利用 安全上の必要がないのに座席を制限する。 ・ 券売機利用が難しい場合、窓口で販売したり、券売機操作を手伝ったりする。 不動産取引 「火災を起こす恐れがある」等の懸念を理由に必要な調整をすることなく仲介を断る。 ・ 物件案内時に、段差移動のための携帯スロープを用意する。 情報の提供 コミュニケーション 障害を理由に説明会やシンポジウム等への出席を拒む。 ☆ 災害や事故発生時に、掲示された避難情報等の緊急情報を知ることが   難しい視覚障害者に対し、直接口頭で伝えたり、手を引いて誘導したりする。 ☆ 盲ろう者に資料提供する際、点字変換ソフト等に対応できるよう電子データ (テキスト形式)で提供する。 ☆は、本県独自事例 その他は、国の事例 障害別 障害特性の例 障害特性を踏まえた対応例 肢体 不自由 杖等の使用者は、長距離の歩行、階段、エスカレーターや人ごみでの移動が困難な場合もある。 杖等を使用している場合は、滑りやすい床は転倒しやすいため、雨天時等は配慮する。 内部障害 外見からは分かりにくいため、周りの人に理解されにくい。 常に医療的対応を必要とすることが多いことを理解して、配慮する。 視覚障害 文字を読めるが歩くときに障害物にぶつかる、障害物を避けて歩くことはできるが文字は読めないなど、個人差がある。 「それ」「こっち」などと指差し表現や指示代名詞で表現せず、「あなたの正面」「2時の方向」などと具体的に説明する。 聴覚・ 言語障害 聞こえ方やこれまでの生活によって、それぞれコミュニケーションの方法を身につけている。 どのような方法(音声、筆談など)でコミュニケーションをとればよいか本人に確認する。 盲ろう コミュニケーション手段は、障害の状態や盲ろうになるまでの経緯、成育歴等によって異なる。 言葉の通訳に加えて、視覚的・聴覚的情報についても意識的に伝える。 知的障害 障害の状態によって、複雑な文章や会話の理解が不得手だったり、お釣りの計算も苦手だったりする。 言葉による説明などを理解しにくいため、ゆっくり、丁寧に、分かりやすく話す。 精神障害 ストレスに弱く疲れやすい、対人関係が苦手、緊張が強く周囲になじみにくいなどの状態にあることが多い。 対人関係に敏感であることを理解し、批判的な言い方は避けるなどの工夫をする。 発達障害 見通しの立たないと不安が強いが、見通しが立つときちんと対応できる。(自閉症スペクトラム) 新しく挑戦する部分は少しずつにするなど、スモールステップによる支援に心がける。 高次脳 機能障害 忘れっぽく何度も同じことを聞いたりする。(記憶障害) 手がかりがあると思い出せるので、手帳やメモ、アラームを利用したりする。 難病 長期間の療養を必要とし、病名や病態が知られていないために周囲の人に理解されにくく、就業など社会生活への参加が進みにくい。 進行する場合、病態・障害の変化に配慮して対応する。 県保育連絡 協議会意見 県公的病院長協議会意見 県視覚障害者協会意見 県聴覚障害者協会意見 県視覚障害者協会意見 パブリックコメント