情報科教育法 第4章 「総合的な学習」 との協調

Slides:



Advertisements
Similar presentations
1 課題の洗い出し. 2 1.本日の日程 ①開会の挨拶 日程説明 ( 5 分) ②自己点検 ( 10分) ③情報モラル指導の必要性(プレゼン) (20分 ) ④課題の洗い出し ( 10分) ⑤全体計画についての協議Ⅰ (15 分) ⑥全体計画についての協議Ⅱ (20 分) ⑦全体計画についての協議Ⅲ.
Advertisements

情報科指導法Ⅰ 第 15 回 模擬授業と総括. 自由利用マーク 文化庁 2003 年~ プライバシーマーク.
キー・コンピテンシーと生きる 力 キー・コンピテンシー – 社会・文化的,技術的道具を相互作用的に活用する力 – 自律的に行動する力 – 社会的に異質な集団で交流する力 生きる力 – 基礎・基本を確実に身に付け,いかに社会が変化しようと, 自ら課題を見つけ,自ら学び,自ら考え, 主体的に判断 し,行動し,よりよく問題を解決する資質や能力.
中学校 高校 小学校 「言語活動の充実」を意識した授業につ いて (対象者:小学校 178 名、中学校 68 名、高校 30 名の国語指導者、計 276 名) 児童・生徒、指導者の意識調査の結果 (単位 % ) 平成 21.
1.情報教育について 2 情報教育. 情報教育とは 児童生徒が自ら考え、 主体的に判断・表現・行動 児童生徒は主体的に学ぶ 「情報活用能力」を育成する教育.
平成26年度栃高教研情報教育部会 中部支部会講演会資料 スマートフォン・タブレット端末を利 用した 教育実践の最新事情 宇都宮大学 川島芳昭.
身の回りの IT 情報科教育法 後期 10 回 2004/12/18 太田 剛. 目次 1. 最終提出の確認 2. ルータの説明 ( 先週の続き ) 3. 身の回りの IT 1/8 の授業は情報科教員の試験対策です。
各教科における 情報活用のあり方 富山大学教育学部附属教育実践総合センター 助教授 小川 亮. 学校教育への影響.
平成 22 年度 情報教育担当者研修講座 研修1 「教育の情報化」 愛媛県総合教育センター 情報教育室 ○ 国、文科省の政策 ○ 教育の情報化 ○ 授業におけるICT活用.
研修のめあて 授業記録、授業評価等に役立てるためのICT活用について理解し、ディジタルカメラ又はビデオカメラのデータ整理の方法について研修します。 福岡県教育センター 教員のICT授業活用力向上研修システム.
平成19年度 「長崎県国語力向上プラン」 地区別研修会
平成19年度長崎県国語力向上プラン地区別研修会
教育の情報化に関する手引のポイント 平成21年6月 平成21年度情報教育担当者研修
5 情報モラル教育 4.道徳や各教科等における  情報モラル.
日本の英語教育 c 奥田波奈.
情報科教育法 第9章 コラボレーションとプレゼンテーション によるグループ学習
総合的な学習の時間     はじめるにあたって….
総 合 的 な 学 習 の 時 間 ふるさと教育が生きる時間に! 本校の特色ある活動 子供たちが楽し 「チャレンジ・タイム」
情報モラル.
大分県教育庁佐伯教育事務所 学校改革担当指導主事 有田千香
富山大学教育学部 附属教育実践総合センター 助教授 小川 亮
「道徳の時間」の進め方について 球磨教育事務所  .
総合学科における全員履修科目としての「情報」の取り組み -教科情報必修化にさきがけて-
教科「情報」とはどんな授業か 情報科教育法 2回目 2004/4/23 太田 剛.
教職院 ナッキョン 奈良市高畑町 得意: 授業での「つかみ」
新しい学習指導要領 特別支援学校学習指導要領改訂、 移行措置等について
前期総合(CMを作ろう) 情報科教育法 13 回目 2005/7/9 太田 剛.
 授業を設計する(その4) 情報科教育法 後期5回 2004/11/6 太田 剛.
      特別支援学校 高等部学習指導要領 聴覚障害教育について.
授業におけるタブレット端末の活用 兵庫県教育委員会 1.
ICT活用指導力向上研修会 ~児童生徒の情報活用能力を高める指導方法~
ラーニング・ウェブ・プロジェクト(Learning Web Project) -自立・共愉的な学習ネットワークの形成に向けて-
子どもたちが発達段階に応じて獲得することが望ましい事柄
大分県立宇佐支援学校 グランドデザイン (平成28年度版)
どこで、何を使って?(準備物と場の設定)
薩摩川内市小中一貫教育特区 (連携型) 平成18年4月~平成20年3月
情報教育の位置づけ 目標 年度の重点 情報化社会の創造に進んで参画できる主体的な子供の育成
情報科教育法第3回 普通教科「情報」の構成 理学部数学科 清 水 克 彦.
平成12・13・14年度 文部科学省教育研究開発学校指定
<校訓> つよく・あかるく・たくましく 【目指す宇佐支援学校の児童生徒像】
基礎看護の授業を通して思考力,判断力,表現力,技能を育成する指導方法の工夫改善についての研究
情報科教育法 課題4 「情報科学習指導案」 2003/07/09 千葉佑介 野田誠遼平井亮自
新学習指導要領説明会 技術・家庭(技術分野) 内容の数が2から4へ  ・改善の基本方針  ・内容の解説  ・指導計画の作成.
スライド資料 B3 ICT機器の活用 ③タブレット端末 兵庫県版研修プログラム.
地域・社会貢献をするために人として必要な資質
平成19年度地域教育フォーラムin京都   第5分科会 「学力向上アクションプラン」     ~洛西方式Ⅱ~  京都市立洛西中学校 2007,7,31.
熊本県立教育センター 教育工学室 室長 戸田 俊文
「人生100年時代」に求められるスキル 【OS】 【アプリ】 人生100年時代の働き手は、【アプリ】と【OS】を
情報科の評価 情報科教育法 後期5回 2004/11/05 太田 剛.
課題研究ルーブリック評価の 活用マニュアル 平成30年1月10日 愛媛大学高大接続推進委員会 「課題研究」評価ワーキンググループ
平成15・16・17年度 田辺市教育委員会指定研究校 『情報化社会を生きる児童の育成』
単元の学習地図で目指す「深い学び」 ~「知識の構造化」の視点を取り入れた学習~
デジタルアーカイブ専攻 コア・カリキュラム構成の設定と学習内容・行動目標 デジタル・アーキビスト の養成 育成する人物像 入学前課題
(中学校)学習指導要領前文 これからの学校は 子どもたちの育成 教育課程を通して =「社会に開かれた教育課程」の実現
平成17年度鈴木研究室ゼミ発表 2005/8/7 教育情報システム学講座4年 :継田 優子 2019年5月5日(日)
柏市立土南部小学校 教諭 西田 光昭 情報モラル指導 やれば変わるきっかけに 柏市立土南部小学校  教諭  西田 光昭
IT活用のメリットと活用例 校内研修提示資料.
平成23年度 大阪府学力・学習状況調査の結果概要 大阪府教育委員会
教育情報共有化促進モデル事業報告 中学校数学 平成16年1月31日 岐阜県 学習システム研究会「楽しく学ぶ数学部会」
峰山学園ほっとニュース(地域版) 峰山学園小中一貫教育の下 成長を祝し、巣立つ0年生(園児)9年生(中3生)に
プレ課題研究ガイダンス 平成30年10月19日(金) 熊本県立宇土中学校・宇土高等学校
生きる力を育む国語教育 説明的文章の読解を通して 鹿沼市立南摩中学校                 坂井清貴.
小中連携・一貫教育による確かな学力の育成
情報処理技法(リテラシ)II 第1回:オリエンテーション 産業技術大学院大学 情報アーキテクチャ専攻 助教  柴田 淳司 パソコンの基本操作.
(「情報」「各教科」「総合的な学習の時間」等) (教育情報セキュリティポリシー・防災対応等)
文脈 テクノロジに関する知識 教科内容に関する知識 教育学 的知識
2019年度 すべての教職員のための授業改善研修 本研修の背景とねらい
学校における教育の情報化の推進と校内研修の企画運営
平成20・21年度 国立教育政策研究所・教育課程研究センター指定
学習指導要領の改訂 全国連合小学校長会 会長 大橋 明.
Presentation transcript:

情報科教育法 第4章 「総合的な学習」 との協調 情報科教育法 第4章 「総合的な学習」 との協調 2005/9/15 知識情報工学専攻 033729 平野幸児

「総合的な学習」とは?(1/4) 新指導要領の基本的な考え方は、ゆとりの中で一人一人の子どもたちに『生きる力』を育成すること ↓ 新教科「情報」と「総合的な学習」はそれを具現化するための鍵  ・「情報」:高度情報化社会を生きる力の養成  ・「総合的な学習」:これからの国際化社会・情報化社会を生きていく上での新たな価値観や判断力の養成

「総合的な学習」とは?(2/4) として新しく設定された 「総合的な学習」は、これまでとかく画一的と言われていた学校の授業を変えて、 地域や学校、子どもたちの実態に応じ、学校が創意工夫を生かして特色ある教育活動が行える時間 国際理解、情報、環境、福祉・健康など従来の教科をまたがるような課題に関する学習を行える時間  として新しく設定された

「総合的な学習」とは?(3/4) 「総合的な学習」の目標 自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、よりよく問題を解決する資質や能力を育てること 学び方やものの考え方を身に付け、問題の解決や探究活動に主体的、創造的に取り組む態度を育て、自己の生き方を考えることができるようにすること

「総合的な学習」とは?(4/4) 「総合的な学習」で期待されるテーマ 「総合的な学習」の時間数・単位数 教科の枠に捕らわれず地域・学校の特性に見合った自由なテーマ 子どもたちが各教科等の学習で得た個々の知識を結び付け、総合的に働かせることができるテーマ 「総合的な学習」の時間数・単位数 小学校:3年生以上から週当たり3時間程度 中学校:週当たり2~4時間程度 高等学校では卒業までに3~6単位

「総合的な学習」の授業形態 グループ学習や異年齢集団による学習などの多様な学習形態,地域の人々の協力も得つつ全教師が一体となって指導に当たるなどの指導体制について工夫すること   小学校学習指導要領 総則より 従来の授業とは違う授業形態が必要 コラボレーションとプレゼンテーション 調べ学習・卒業論文

コラボレーションとプレゼンテーション コラボレーション プレゼンテーション どちらも詳しくは第9章で扱う コラボレーション     何人かでチームを組み、ある決まった目標に対して取り込む形態の作業 到達目標は構成員による意志決定の過程を経て達成される → 単なる「グループ学習」との違い プレゼンテーション 資料を提示しながら行う分かりやすい発表・報告 自分の意見を主張し、他人を説得できる力を養成 どちらも詳しくは第9章で扱う

調べ学習 調べ学習の目的 調べ学習で重要な点 「問題を分析・整理し、資料を調査して自分の考察を客観的に論じる力」の育成 「調べっぱなし」、「調べたつもり」ではダメ 情報の「質」や「特性」の違いをきちんと理解した資料集め 調べた資料を、長めのレポートや論文という「形」に昇華させる

卒業論文 「総合的な学習」のまとめとして、「卒業論文」を課している学校もある 例: ・広島大学附属福山中学校 卒業論文をつくろう ・立命館宇治高等学校 2001年度卒業論文優秀論文集 プレゼンテーションを併用することで、教科「情報」との有機的な連携が可能

ケーススタディ(事例研究) 漠然とした問題提起では、生徒が問題の的を絞りきれず、深く鋭い理解につながらない ↓ 例:「コンビニエンスストアについて調べよ」 ↓ 特定の例に「的を絞った」問題提起をし、深い理解を求める 例:「コンビニ業界の歴史・戦略を調べ、次にどこにどのような店舗を出店すべきか検討せよ」 ・中村学園三陽高等学校 デジタル・アースを活用したコンビニ出店計画

教科「情報」との連携 「総合的な学習」は、教科「情報」の「情報活用の実践力」の適用科目として位置づけられている 「総合的な学習」への適用例 授業の基本はさまざまなレベルでの「情報収集」 収集した情報の分析・整理・加工 プレゼンテーション等における「情報表現」、「情報伝達」、「情報発信」の実践

望まれる教員の創造性 「総合的な学習」では多種多様な授業形態が可能 だが、まだ事例の積み重ねが少ない 他人の事例に頼りすぎると、どこも同じ陳腐なものになる 各々の学校の特性にフィットした授業を行うには、教員や学校の創造性が要求される

ボーダーレスの時代 ネットワーク技術の進歩により、多様なレベルの交流が出来るようになった さまざまなコラボレーション 学校の壁や国境を意識しないつながり 「高等学校どうし」という横レベルの繋がり 「学校と地域」、「高等学校と中学校・小学校・幼稚園」という縦レベルのつながり

演習問題 問1(p.51) 山口大学教育学部附属山口小学校の例 問2(p.51) 愛媛県川之石高等学校の例

参考文献 文部科学省 新指導要領: http://www.mext.go.jp/b_menu/shuppan/sonota/990301.htm 総合的な学習ランド:http://www.nier.go.jp/saito/kuro/sougou.html