BODPODの使い方
身体組成を測定する必要性? 競技力向上 体力 技術 心理,認知 体力要因の改善には,身体組成(体脂肪率,除脂肪体重,形態)の変化が伴う. 例えば,筋肥大すると,筋力,最大パワー,無酸素性持久力の改善することが報告されている.(スポーツ傷害の予防)
身体組成測定の目的 現状の把握:身体組成を把握する (体脂肪率,除脂肪体重) トレーニング効果の評価:除脂肪体重が増加しているか?除脂肪体重の維持して,体脂肪率の低下しているか? 測定期間の目安 減量 1週間~1ヶ月おき 除脂肪体重 2ヶ月おき(8週ごと)
BODPODの特徴 簡単な操作で,被験者に苦痛を与えず体脂肪率を測定することができる. 全身の体密度を直接測定する 被験者に負担がほとんどかからない 短時間で測定できる 何回でも繰り返し測定できる. 取扱いが簡単 設置のための工事が不要
測定の原理 からだの密度を測定するには? 体密度から身体組成を求める. 1.体脂肪(脂肪) 2.除脂肪体重 (タンパク質,水,ミネラル,グリコーゲン) 密度の大きさ 除脂肪体重>体脂肪 体密度が小さいと体脂肪率が大きくなる 体密度が大きいと体脂肪率が小さくなる からだの密度を測定するには? 体脂肪 除脂肪体重
BODPODは,空気置換量測定(プレチスモグラフィ)を使用して体容積を測定する.圧力の変化を測定することで,体容積を推定している. 初期の圧力(校正) 最終の圧力(人体) = 最終の容積(人体) 初期の容積(校正) チャンバ-内に大きな人が入れば, 圧力の上昇が速くなる. チャンバ-内に小さな人が入れば, 圧力の上昇は遅くなる.
正確な体容積を計測するには? 補正された容積=体容積-肺残気量 ※BODPODでは,通常の呼吸中の平均残気量 (平均胸部ガス容積)を計測している. 測定後の計算方法 体密度= 体重(kg) 体容積(L) 体脂肪率=( 4.95 体密度 -4.50)*100 (Siriの式) 体脂肪量=体脂肪率*体重 除脂肪体重=体重-体脂肪量
測定のフローチャート
測定の注意点 BODPODをヒータ,空調機,ファンの近くに設置しない.(等温度条件下で,圧力と容積の関係が成り立つため) 室内温度は,21-27(32)℃(±0.5度)に保つ. 測定前に30分間,BODPODのウォーミングアップをしておく. 体積標準容器(白い容器)を丁寧に扱う
フィルターと呼吸チューブは被験者が変わるたびに,清潔なものをセットする. 体重計の校正は,その日初めての検査を始めるときに行う.
着衣について 共通 宝石類,ソックス,メガネ× スイミングキャップ着用する:キャップの下にエアポケットがないようにする 競泳タイプの水着が理想的.ボクサータイプ,もしくはランニング用の短パンの着用は,大きな測定誤差につながる. 男性 体にぴったりと合うSpeedまたは,他のライクラ・スパンテックスタイプのスイングスーツ.シングルレイヤの圧迫ショーツ 女性 体にぴったりと合うSpeedまたは,他のライクラ・スパンテックスタイプのスイングスーツ.シングルレイヤの圧迫ショーツおよびジョグブラ
その他 注意点 被験者が必要以上の衣服を身につけた場合は,本来の値より低い結果になる. その他 注意点 被験者が必要以上の衣服を身につけた場合は,本来の値より低い結果になる. 体密度の値が0.2%異なると,体脂肪率が1%の誤差になる. 測定前に運動をしていると,肺容積と体容積の計測に影響するため,3~4時間前に運動しない.特に,運動後30分以内の測定は避ける.