定年制とは 1.定年制 ①定義: 従業員が一定年齢に到達した時に自動的かつ無差別的に雇用関係を終了させる仕組みのことである。

Slides:



Advertisements
Similar presentations
第7章 高齢者がいきいきと安心して 暮らせる社会の実現 前田唯衣. 介護保険制度運用 介護保険制度の創設( 2000 年 4 月) 介護保険制度の創設( 2000 年 4 月)  持続可能な制度の構築  認知症高齢者や一人暮らし高齢者への 対応  2005 年介護保険法改正.
Advertisements

3 雇用調整 雇用調整・・・企業の労働サービス需要の量と質の変化に対応できるよ うに サービス供給量とその質的な構成を変更する施策のこ と。 数量調整賃金調整 労働者数と労働時間を削減する賃金などを削減する 新規採用削減 退職者不補充 出向・転籍 希望退職者募集 解雇 残業抑制 など 賞与の削減 ベースアップの水準削減.
少子高齢化社会と年金 澤崎 下村 戸田 山川 中京大学総合政策学部 大森ゼミⅱ. 労働力の枯渇 生産年齢人口の減少 参照 平成 25 年度総務省「人口統計」 現状 高齢者を労働力として活躍させよう.
日本の就職、失業問題 湯澤 脩平. 高卒就職の厳しさ 大学進学率の急上昇 (2011 年には 54.4 % ) とも相 まって、同世代の中での高卒就職者は、現在で は少数派( 15.9 %)に属している。 しかし、逆に言えば、高卒の就職難という状況 こそが、大学進学率を押し上げる要因となって.
欧州経済社会評議会 欧州の年金制度が 直面している 問題 Krzysztof Pater. 人工統計学的要因 年金に関する EU グリーン ペーパーお よび ホワイト ペーパー 年金制度改革の主要動向 欧州経済社会評議会.
1. 2 従来の割当雇用制度と雇用に対する差別禁 止法的アプローチの取り入れ方の問題 → 共存できるのか 福祉的雇用と一般雇用 → 差別禁止法的には考慮の必要 ex. 法的には福祉的就労者は労働者ではな い ex. 法的には福祉的就労者は労働者ではな い.
高年齢雇用継続給付制度 活用のすすめ 働く意欲と能力のある高年齢者の雇用継続を! 高年齢雇用継続給付制度活用のすすめ 平成 15 年 5 月以降:新制度版.
第二章 雇用管理 4月15日 C班 太田・鈴木・荻原・遠藤・キー.
第二章 雇用管理 4月15日 C班 太田・鈴木・荻原・遠藤・キー.
高年齢者における雇用開発の分析 国際経済学部 国際経済学科 4年 大貫 宣弥 2004/10/23.
日立製作所から見る 日本的経営の変化  01162131 高井道子.
日本事情A 2012/6/12 日本の賃金について           2012年6月12日 日本事情 火曜2限:26教室 黒 田 兼 一.
高齢者雇用 ~定年制改革を中心に~ 京都大学経済学部 西村周三ゼミ.
知的障害者雇用促進 国際経済学部 国際経済学科 4年 風間瑛介.
4.定年制 *戦後⇒50歳や55歳が一般的。 定年制・・・従業員が一定年齢に到達した時に自動的かつ 「終身雇用」の用語が当てはまる。
エイジフリー雇用に向けた提言 ー定年制の再考ー
制 度 設 計 の 変 更 案 平成18年 2 月 建設コンサルタンツ厚生年金基金.
 公的年金・定年  引き上げの是非 小瀬村  柏嶋 阿部  藤田.
労使協定により65歳まで継続して雇用する社員を選別する基準を定めている場合は…
ちょっと待った! 65歳定年制 ~知ってるようで知らない雇用の話~
最低賃金1000円の是非.
現代の経済学B 橘木俊詔「ライフサイクルの経済学」第2回 第3章 転職か昇進か 第4章 結婚と家族 京大 経済学研究科 依田高典.
2014年6月男女平等月間 学習会資料 連合総合男女平等局
定年制 企業 従業員 定年までの雇用機会の提供を 企業に期待できる 定年で雇用関係を終了できる 職業生活の設計ができる 【定年制】
日本的経営企業と外資系企業 日本的経営の特徴と将来
安心して好きな仕事ができますか? E040070   内林武生.
年金・定年引き上げの是非 否定派 棚倉 彩香 林 和輝 西山 夏穂 水田 大介.
    1.採用管理   ○採用計画    短期→欠員が発生してから立案(欠員補充型採用)    中長期→中長期の事業計画に基づく将来の必要要員数の予想
雇用調整 減量経営 1973年 石油危機により 高度経済成長から低成長へ 雇用調整 : 基本的には正規従業員の雇用を維持する 経営体質の改革
高年齢者活用促進コースの活用例 モデルケース① 高齢者を活用した異業種への新規参入 モデルケース②
選抜が行われる時期 日本の選抜時期の特徴 ①同期で入社したものが競争の母集団 ②長期競争→仕事意欲の維持&情報の非対称化防 止のため
Ooshiro.R Sanada.H Nishimura.A Miyamoto.A Wakabayashi.A
現代の経済学B 橘木俊詔「ライフサイクルの経済学」第3回 第5章 消費と貯蓄 第6章 引退後の生活 京大 経済学研究科 依田高典.
無料 「生涯現役社会における シニアライフプランセミナー」を実施 します セミナー内容 従業員セミナー のご案内 1 所要時間 約2時間
企業年金を取り巻く企業・労働者の行動と公共政策のあり方
公共就業施設と雇用側の視点からみた高齢者就業促進 ~これからの超高齢社会に向けて~
若者はいま -新しいライフスタイルを求めて- 労働調査協議会
日本の就職、失業問題と雇用保険  湯澤脩平.
高年齢者における雇用開発の分析 国際経済学部 国際経済学科 4年 大貫 宣弥 2004/10/23.
変化の中の雇用システム                    仁田道夫著 東京大学出版会2003年                                 E040064植田慎司.
「高齢者雇用安定法」による高齢者雇用就業対策の概要 (1987年「シルバー人材センター」長瀬甚遠)
新規学卒者等の募集・採用にあたり、 「地域限定正社員制度」 の導入を検討しませんか?
社会的包摂への課題 -雇用システムの変動と 若年世代に着目して-
14人事労務管理論B 人事労務管理論B (第3回) LT1011教室 LT1012教室
60歳台になった団塊世代の経済行動 長谷川 正 学籍番号 
「人事評価制度の運用ポイントと実践事例」
リリーフバンク制度 尼崎市版 登録者募集! あなたの技術・知識を ぜひ市役所で活かしませんか? ☆登録を募集するのって
2014年6月男女平等月間 学習会資料 連合総合男女平等局
 C班 関本・河辺・根岸・田中・藤野 第2章 雇用管理 ~従業員の採用から退職まで~.
© Yukiko Abe 2008 All rights reserved.
5章 労働時間管理 B班 大下内・平野・兵藤・すまだ・渡辺.
2章 雇用管理 ~人と仕事の結びつき~ F班:駒井・田尻・橘・美里・名越・近野.
現代社会の雇用問題 ~高齢者雇用は新卒の雇用を奪うか?~
妊娠・出産、育休等を理由として不利益取扱いを行う とは
人事制度の変遷 (1)電産型賃金 (2)学歴別年次別管理 ①身分制を採用せず、全員が一つの制度に統合された ②月単位で計算された
人事制度の変遷 電産型賃金 ①身分制ではなく全員が1つの制度のもとに統合された →電力産業への導入 ②月当たりの生産にした
<労働需供の推移に影響する要因> 企業の人事制度は、その時々の経済情勢や社会情勢によって左右される。
21年度から実施する施策~雇用保険のセーフティネット機能を強化します。
65歳定年制 国際経済学部 国際経済学科 4年 古谷 文孝.
ワークライフバランス ~働く女性がキャリアアップのしやすい社会を目指す~
5 エイジフリー ■課題 60歳代前半層の雇用の場の確保 2001年4月 老齢厚生年金の支給開始年齢の引き上げ
職能資格制度 1970年代以降普及 ⇒ 職務遂行能を力によって従業員を職能資格に分類し、職能資格を基準に 〈利点〉 〈問題点〉
職能資格制度 1970年代以降普及 ⇒ 職務遂行能を力によって従業員を職能資格に分類し、職能資格を基準に 〈利点〉 〈問題点〉
第5章 昇進管理 D班 今西・日高・石井・川辺・天野・大谷.
第6章 デフレの鍵は賃金 ー「なぜ日本だけが?」の答え
厚生白書 人口減少社会の到来と少子化への対応 971221 波多野宏美.
第1章 企業経営と人事労務管理 人事労務管理の機能と担い手
58.6% 58.6% 17.8% ママインターンプロジェクト 女性の労働力問題の背景
職業能力をランク付けするキャリア段位制度
3,賃金体系 ▼賃金原資・・・人にかかる費用のうち、賃金にあてる部分の合計
Presentation transcript:

定年制とは 1.定年制 ①定義: 従業員が一定年齢に到達した時に自動的かつ無差別的に雇用関係を終了させる仕組みのことである。 定年制とは    1.定年制    ①定義: 従業員が一定年齢に到達した時に自動的かつ無差別的に雇用関係を終了させる仕組みのことである。                                                         (年齢基準による解雇)    ②機能:●企  業…定年で雇用関係を終了する事ができる。          ●従業員…定年年齢までの雇用機会の提供を企業に期待する事ができる。                  職業生活の設計が可能となる。   ③導入から普及・定着まで、年代別導入率、法制面から見た定年年齢と雇用者意識               60歳定年制導入から普及・定着                         60歳以上の定年制導入率 導入時期     大正末期から昭和初期にかけて導入    年   導入率 1974年 35.4% 導入企業 官営企業・民間の大企業の一部が導入 1981年 40%超え 1984年 50%超え 普及・定着   戦後高度経済成長期に大企業に普及・定着→中小企業へ 1992年 70%超え

法制面から見た定年年齢と雇用者意識 法制面 定年年齢 雇用者意識 問題点 ~1970年代 1979第4次雇用対策基本計画策定          法制面 定年年齢         雇用者意識 問題点 ~1970年代 1979第4次雇用対策基本計画策定 (S60年度までに60歳定年制一般化を目標) 50歳~55歳 「終身雇用」 職業生活からの引退  定年延長の社会的要求高まる             (70年代後半) 働きたくても働けない 1986年(80年代定年年齢延長加速) 高年齢者雇用安定法施行 60歳定年 努力義務 (平均寿命の伸長)     ⇩ 第2の職業生活への出発 再就職 継続雇用制度の導入率が減少 1998年 改正高齢者雇用安定法施行 義務化 2006年4月 継続雇用制度導入の義務化 60歳~65歳                    

定年延長と人事管理システムの変化 1 定年制年齢が60歳になったことによる雇用管理、処遇制度の変化 ①定年が点からゾーンに変化 ●選択定年制…定年年齢前に自主的退職の選択 (→子会社などへの出向、転籍) ●早期退職優遇制度…定年前に使用者が退職における退職金の割り増し等有利な退職機会を設定 ②定年延長に伴う昇進スピードの低下と昇進機会の減少回避法としての制度 ●役職定年制…一定年齢で役職から離れ、他の職務に移動する(旧定年年齢設定が多い)≪年齢≫ (目的)昇進キャリアの多元化…専門職制度の導入、再編「複線型雇用管理」 (問題点)処遇として導入されたものは円滑に機能せず活性化が課題 ●役職任期制… 役職に任期を設け任期が切れると能力により退任か再任を決める。≪能力≫ ③抑制の見直し ●賃金コスト増加抑制としての見直し 賃金カーブの傾きを緩やかに、またはダウンする 。 ●退職金負担増抑制の見直し 企業年金化含め退職金制度の見直し 55歳定年時代=大企業の継続雇用(再雇用・勤務延長)→60歳定年=継続雇用制度の導入率の減少(ただし、2006年4月の継続雇用制度導入の義務化により60歳代前半への雇用延長が導入されている。 ホワイトカラー(特に大企業高学歴者)の問題 企業内における高齢者の適職開発や管理職以外での仕事を継続できる仕組みの開発が不十分 ⇩(子会社などへの出向、転籍) 定年到達率が低い