ファーストエイド 応急処置
応急処置 ○ 皮膚などに傷のない怪我の処置 ○ 皮膚などに傷のある怪我の処置 例)打撲 捻挫 肉離れ RICE処置が基本 例)靴ずれ 擦り傷 ○ 皮膚などに傷のない怪我の処置 例)打撲 捻挫 肉離れ ○ 皮膚などに傷のある怪我の処置 例)靴ずれ 擦り傷 切り傷 火傷 RICE処置が基本 止血・傷の処置が基本
☆皮膚などに傷のない怪我の処置 ○ RICE処置 Rest ‥安静 Ice ‥冷却 Compression ‥圧迫 アイシング 20分 圧迫 40分 Rest ‥安静 Ice ‥冷却 Compression ‥圧迫 Elevation ‥挙上 ○冷却時間 20~30分ぐらい 1~2時間サイクル 禁忌‥0度以下の氷で冷やさない 冷却時間を守る
RICE処置の目的 Rest ‥運動を中止してケガの部位を休め、痛めた部位を包帯等で固定して、患部の安静を保つ Ice ‥運動を中止してケガの部位を休め、痛めた部位を包帯等で固定して、患部の安静を保つ Ice ‥氷で冷やし、血管を収縮させて炎症や出血を抑え、腫れや痛みを最小限に食い止める Compression ‥怪我の周囲の血管や組織を圧迫し、患部の浮腫、腫脹を防ぐ Elevation ‥患部を心臓よりも高く挙げ、静脈還流を促し、浮腫・腫脹を防ぐ
RICE処置の留意点 ○凍傷 ‥寒冷環境下において皮膚や皮下組織など局所的に組織が凍結することにより起こる傷害 原因 ‥寒冷環境下において皮膚や皮下組織など局所的に組織が凍結することにより起こる傷害 原因 →冷却時間が長いこと、冷却媒体(氷、アイスロンなど)の温度が低すぎることによって起こる 症状 →水泡 皮膚のただれ 感覚障害 血行障害 対処法 →患部を温める(ぬるめのお湯~徐々に温度を上げていく) 水泡が破れている場合 水泡が破れていない場合 ‥皮膚はそのまま ‥滅菌ガーゼを当て伸縮包帯 でしっかり固定
固定方法 ○固定処置が必要となる場合 ‥①骨折の場合またはその疑いがある場合 ②脱臼、亜脱臼、靭帯損傷など関節損傷が疑われる場合 ‥①骨折の場合またはその疑いがある場合 ②脱臼、亜脱臼、靭帯損傷など関節損傷が疑われる場合 ③筋挫傷や肉離れなど軟部組織損傷が疑われる場合 ④頚部損傷が疑われ、頚部アライメントの確保が必要なとき ○目的と効果 ‥骨折部位がずれることの防止 再亜脱臼の防止 搬送時の二次損傷防止 搬送時の疼痛緩和 ○留意点 ①切り傷が見られる場合は止血をしたうえで固定をする ②露出した骨は、滅菌ガーゼで軽く圧迫し覆うこと ③末端の循環が保たれているか確認すること ④定期的に循環障害や感覚異常に注意を払うこと ⑤固定の際は上下2つ以上の複数の関節にまたがって行うこと ⑥骨折端や脱臼している部位の整復をこころみないこと
☆皮膚などに傷のある怪我の処置 止血の重要性 ○血液の働き ○人の血液量 血液量の20%を失うと出血性ショックを起こす ‥全身に酸素・栄養素を運搬し、生命を維持する 血液量の20%を失うと出血性ショックを起こす 血液量の30%を失うと生命に危険を及ぼす可能性がある ○人の血液量 ‥体重1kgあたり約80ml 体重の1/12~1/13
○出血性ショック ○出血性ショックへの対応 体の内外に大量の出血があると、全身の血液の循環が悪くなり、ショック状態となる 状態 体の内外に大量の出血があると、全身の血液の循環が悪くなり、ショック状態となる 状態 →顔面蒼白、冷汗、脈拍がふれない、唇は紫色または白っぽくなる(チアノーゼ)、弱くて速い脈、浅くて遠い呼吸、体温の低下 ○出血性ショックへの対応 ①傷病者を水平に寝かせる ②両足を15-30cmの高さに上げる ③衣服やベルトを緩める ④身体を保温する
止血の種類と止血法 種類 止血法 ①直接圧迫止血法 ②間接圧迫止血法 ③直接・間接圧迫止血併用法 ④止血帯法 ‥出血部に直接ガーゼや布を当てて、その上を手で強く圧迫する方法 ‥出血部より心臓に近く動脈の触れる点を手や指で強く圧迫して、血流を止める方法 →創傷面積が広いとき 比較的太い動脈の出血 骨折等の損傷がある
止血点 ③直接・間接圧迫止血法 ‥直接圧迫のみでは止血できない場合には間接圧迫法を併せて使用する方法 ‥直接圧迫のみでは止血できない場合には間接圧迫法を併せて使用する方法 止血点 ・腕の止血要領 ・上腕の止血点 わきの下の中央を片手か両手で肩関節に向かって圧迫 ・前腕の止血点 上腕の中央部内側を片手の親指か他の4指で上腕の骨に向かって圧迫 ・下肢の止血要領 股の付け根の所にこぶしか手の付け根を当て、体重をかけて圧迫 ・ 手の止血要領 手首の付け根を片手で強く握り圧迫 ・指の止血要領 指の両側を親指と人差指で骨に向かって圧迫
http://ketsueki.doremi3.com/2006/03/post_145.html
創傷処置の3つのプロセス ①洗浄 ②消毒 ③患部の保護 ‥どんな傷口も感染の可能性があるため、早急に丁寧に傷口を洗浄することが必要 ‥どんな傷口も感染の可能性があるため、早急に丁寧に傷口を洗浄することが必要 →目に見える破片はピンセットなどを用いる 細かい泥や破片は水道水で洗い流す ※流水で取り除けなかったものは、ぬるめのお湯を勢いよく流し、さらに洗浄を 試みる ‥傷を観察し、適切な処置をする 出血を伴う場合は止血を行う ‥絆創膏などで傷口を保護 傷口ににじみ出てくる浸出液は皮膚を修復するための成分が豊富に含まれている 乾かしてかさぶたにさせないようにする
医師による治療が必要な場合 ②傷が深い ③傷の先端が開いてる ④圧迫しても数分以内で止血できない ⑤腱や神経を損傷している可能性がある ①傷の長さが約1cm以上で顔面にある ②傷が深い ③傷の先端が開いてる ④圧迫しても数分以内で止血できない ⑤腱や神経を損傷している可能性がある ⑥擦り傷が深く、傷の中の泥や破片を取り除くのが難しい ⑦刺し傷で異物が傷口に入り込んでる ⑧過去5年間に破傷風のワクチン摂取を受けていない人
参考資料 第2回 ベーシック・アスレティック・トレーニングコース セミナー資料