日本語専攻教育の 人材育成目標と人文的教育理念 北京外国語大学日本語学部 于日平
1、人材育成目標・教育目標と大綱 専門人材と専攻教育とは何か? ☞☞ 専攻とは、ある学問分野を専門的に修め 極めること。『広辞苑』 ☞☞ 専攻とは、ある学問分野を専門的に修め 極めること。『広辞苑』 専門人材=ある学問分野の専門的な知識を修め極 めた人。 専攻教育=ある学問分野の専門的知識を修め極め るために行う教育。
1)外国語専門人材と専攻教育とは ☃ 外国語教育は専攻教育といえるか否か? A)外国語は道具である。 B)外国語習得は技能的なものである。 ☃ 外国語教育は専攻教育といえるか否か? A)外国語は道具である。 B)外国語習得は技能的なものである。 ☞☞ 第二言語習得は専門的に修め極めるこ とが必要。さらに翻訳は二ヶ国語を体系的に 身につける必要があるから、当然ながら専攻 教育であり専門である。
私見 ☞ 言語規則の学習を通じて習得しうる第二言語教育。 ☞ 母国語との比較研究を通じての二ヶ国語運用力。 ☞ 言語規則の学習を通じて習得しうる第二言語教育。 ☞ 母国語との比較研究を通じての二ヶ国語運用力。 さらに、外国語専攻教育は一般的なの外国語教育 とは異なり、レベルの高い外国語運用能力と二ヶ国語 間の置き換え能力が求められている。 ➪➪A)言語活動能力 B)翻訳能力 C)高レベル
2)専門人材の特徴と役割について 人材に対する要求の変化 ➪➪人的交流の架け橋的な役割。 ➪➪外国とりわけ先進国を中国に紹介する人。 ➪➪外国語力を背景とするある学問分野の専門家。 ➪➪中国のことを世界に紹介する人。中国を代表して世 界各国と意見交換や意志疎通を行ったり世界的事 務に参加する人。
2、日本語専攻教育の現状分析 教育部が定めた日本語専攻教育大綱 専攻基準=【听·说·读·写·译】。通过日语专业考试。撰 写合格的毕业论文。 授業時間数=4年期间总共为1750~1900课时; =基础阶段第一学年(17周×14学时×2学期=476学时) =基础阶段第二学年(17周×12学时×2学年=408学时) =高年级阶段2学年(18周×4学期×12学时=864学时) 注=翻译课不低于60课时。有一定时间的实习。
2)日本語専攻教育の規模と比較 日本語専攻教育 504校・教師が1万以上・学生数が24万前後 ☞ スペイン語専攻教育 70校・8000人 日本語専攻教育 504校・教師が1万以上・学生数が24万前後 ☞ スペイン語専攻教育 70校・8000人 ☞ ドイツ語専攻教育 100校・600名・21000人 ☞ フランス語専攻教育 90校・20000人 ☞ ロシア語専攻教育 110校・25000人
3)各大学の人材育成目標と教育特徴 大学別=A)外国語大学 B)文科系綜合大学 C)理 専攻教育の特徴=Aタイプ=【外国語力+α】 科系総合大学 D)単科大学 専攻教育の特徴=Aタイプ=【外国語力+α】 Bタイプ=【α+外国語力】 専攻教育の特徴= 専攻教育(言語を専門的に学ぶこと)と 非専攻教育(ある専攻を持つ学生が学ぶこと) ➪➪【 Aタイプ=外国語力+α】と【Bタイプ=α+外国 語力】の相違
専攻と非専攻との相異 A)日本語運用能力の相異=レベルの差 B)訳す能力の相異=レベルの差 C)人文系型人材の基本的素質の相異=相手国 に対する理解において・コミュニケーション能力にお いて・論理的な思考能力において したがって、ある専門科目に限ってのことではなく、文 科系人材が備えるべき基本的素質において比較。 日本語専攻の【Bタイプ=α+外国語力】型人材は 【専攻+外国語力】というものではない。
3、日本語専攻教育における 人文理念の体現 1)文科系に属する特殊な専攻教育 【外国語運用能力+翻訳・通訳能力+論理思考 A)文科系人材と同じく人文的な教養や素質を備える。 B)外国語運用能力と二ヶ国語置き換え能力をもつ実用 型人材になる。 上記の二つを人材育成目標とすれば 【外国語運用能力+翻訳・通訳能力+論理思考 能力・コミュニケーション能力】
2)日本語専攻教育の人文理念体現 人文とは何か?人文科学とは何か? A)人の世に行われる節理。人倫の秩序。B)人類の 理念とは何か? 文化。『広辞苑』 理念とは何か? A)人間の心的内容たる観念(アイディア)。 B)認識の限界や目標を定める規制的原理。 C)自己発展の精神世界が成立するもの。『広辞苑』 关于事情应该如何的根本性的考虑。『明鏡』
人材育成目標=人文科学専攻の人材育成目標を自 外国語力と翻訳力=人文系の基本的教養や素質の 私見 人材育成目標=人文科学専攻の人材育成目標を自 分の人材育成目標の基本とする。 外国語力と翻訳力=人文系の基本的教養や素質の 育成を教育内容とし、コミュニケーショ ン能力の育成を教育特徴とする。 教科書内容に見る人文的理念(『日語綜合教程1~4』) A)文章の内容の比例 B)語彙・文法・表現 C)練習内容と方法 D)教育目標と評価方法
教授法から見る人文理念の応用 学生の人文的教養や素養を育て高めることを基本目標 とする教育を進める。そのために、学生が主体となる教 育方法、学生の言語運用能力や綜合能力などが効果的 に高められるような教育方法を採用する。それに合わせ て、評価基準も暗誦型から運用型へと転換させる必要 があろう。 日本語専攻教育を通じてどんな日本語専門人材を育て ていくのかという人材育成目標に密接に関わっている。
3)北京外大日本語学部の試み 特色ある専攻学科建設 【一流的日语语言运用能力】为专业教学目标, 【语言运用能力·相关知识活用能力·逻辑思维能 力】综合能力为人文型外语专业人才特点。 1)完成一流(=全面的·很强的)日语语言运用能力培 养的教学·科研工作;2)完成培养能与对象国进行深入交 流的国情以及相关国际事务的教学·科研工作;3)培养学 生具备人文学科专业人才必要的全面的教养和素质;4) 有国际化视野,具备很强的人际交往和思想沟通能力, 能代表中国取得一定的话语权。
4、日本語専攻教育に関する展望 日本語専攻教育にふさわしい基準設定 技能応用型人材と学術研究型人材の区別 専攻基準教育+特色ある教育 私見=専攻教育を基礎段階・高学年段階・修士課程段 階に分け、【Aタイプ=外国語力+α】と【Bタイプ=α +外国語力】(ここでの【α】の位置は教育の重点を意 味する)の特色を生かした総合的利用を目ざした専攻 教育計画を提案したい。
【言語・知識・思考】綜合能力育成 思考力 想像力 創造力 一般知識力 専門知識力 比較研究と 専門研究に 資する知識 言語表現力 関係付け力
ご静聴 ありがとうございます