海外PJ中間答申(2013/12/24)
TOK(知の理論)とは? 1) TOK概要 TOK=Theory of Knowledge IBのディプロマ・プログラムのカリキュラムにおいて、中核となる学習 ■TOKのねらい(抜粋) 知識の構築に対するクリティカル(批判的な)アプローチと、 教科の学習や広い世界との間のつながりを見つける。 個人やコミュニティーがどのようにして知識を構築するのか、 その知識がどのように批判的に吟味されるのかについて、認識を発達させる。 文化的なものの見方の多様性や豊かさに対して関心を抱き、 個人的な前提や、イデオロギーの底流にある前提について自覚をもつ。 (国際バカロレア機構:TOK教師用参考資料より) 1
教科の枠組みを超えたTOKの活用 1) TOK概要 ■「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」の在り方 (前略)「確かな学力」のうち「知識・技能」を単独で評価するのではなく、 「知識・技能を活用して、自ら課題を発見し、その解決に向けて探究し、成果等を表現するために必要な思考力・判断力・表現力等の能力」(「思考力・判断力・表現力」)を中心に評価する。 「教科型」に加えて、現行の教科・科目の枠を越えた「思考力・判断力・表現力」を評価するため、「合教科・科目型」「総合型」の問題を組み合わせて出題する。(後略) (文科省:平成26年12月22日高大接続答申より) 現状、各教科の枠組みを超えた取り組みは難しく、統一したシラバス、評価が存在しないため、各校の力量に任せられている TOKでは、教科を超えた「Critical Thinking(批判的思考力)」を体系立てて養成することができる
Contents 2) 『TOK(知の理論)を解読する』 IBは、数学、自然科学、ヒューマンサイエンス(人間科学)、歴史、芸術、倫理、宗教的知識の体系、土地固有の知識の体系という「8つ」の知識の領域のうち「6つ」を学習することを推奨している。これら8つの知識の領域について、主に扱う。 Unit 1 Decoding knowledge Unit 2 Decoding TOK knowledge frameworks and ways of knowing 4 Knowledge frameworks and ways of knowing 5 Mathematical knowledge framework (数学的知識) 6 Scientific knowledge framework (科学的知識) 7 Human sciences knowledge framework (ヒューマンサイエンス(人間科学)) 8 History knowledge framework (歴史) 9 Arts knowledge framework (芸術) 10 Ethics knowledge framework (倫理) 11 Religious knowledge framework (宗教的知識) 12 Indigenous knowledge framework (土着の知識) Unit 3 Decoding TOK assessment -- the essay (評価:論文) Unit 4 Decoding TOK assessment – the presentation (評価:プレゼンテーション)
特長:批判的に思考するスキルや分析スキル を磨くことを目的とした章構成 2) 『TOK(知の理論)を解読する』 特長:批判的に思考するスキルや分析スキル を磨くことを目的とした章構成 この章では、歴史学でなされる知識に関する主張を検討。 各章の課題は、批判的に思考するスキルや分析スキルを磨くことを目的として設定されている 高校生にわかりやすい、身近なトピックで導入 歴史 4
2) 『TOK(知の理論)を解読する』 特長:分析、研究、議論を促す題材 科学 歴史 芸術 5 Task: think about / Task: activity=批判的に思考するためのツールを提供し、分析、研究、議論への生徒の参加を促す 科学 歴史 芸術 5
2) 『TOK(知の理論)を解読する』 特長:実社会の状況を提示 6 Real-life situation=実社会の状況を紹介することで、生徒がより一層思考し、探求するきっかけを与える 6
特長:プレゼンテーションやエッセイでのアウトプット 2) 『TOK(知の理論)を解読する』 特長:プレゼンテーションやエッセイでのアウトプット Knowledge questions:視野を広げ、思考能力を高めることを目的とした問いを提示 Presentation task:プレゼンテーションを計画・実施するための指導 Extended writing tasks:生徒の文章の質を高めるのに役立ちます ヒューマンサイエンス 7
2) 『TOK(知の理論)を解読する』 Q&A Q.どのように授業に導入すればよいでしょうか? A.例1)選択科目の1つとして、高2・高3で年間を通じて実施。 例2)各科目(言語、数学、理科、社会、美術など)の授業の中で、 高2・高3でページを分担して実施(1科目につき年間4、5コマ)。 レポート、討論、プレゼンテーションをシラバスに入れる。 Q.どのように指導し、評価すればよいでしょうか? A.導入校には、年間指導計画書やトライアル授業のビデオ映像、 補助教材などの提供をさせていただく予定です。また、研究会や 研修なども随時、実施いたします。 8
書籍概要 2) 『TOK(知の理論)を解読する』 タイトル:『TOK(知の理論)を解読する ~教科を超えた知識の探究~』 ※“Decoding Theory of Knowledge”(Cambridge University Press)翻訳書 対象・用途:高校生の授業用テキストとして IB校だけではく、授業にTOKの要素を取り入れたいという学校様向け 体裁(予定):B5判/本体4色刷・232ページ 本体価格(予価):2,200円(+税) 発刊予定(予定):2016年1月 発行:Z会出版編集部 翻訳監修者:立命館宇治中学・高等学校の先生4名に ご協力いただいております 9