教育の情報化に関する手引のポイント 平成21年6月 平成21年度情報教育担当者研修 日本教育新聞記載「堀田龍也 玉川大学学術研究所准教授の解説」より一部抜粋
まず 「教育の情報化」とは? ・情報教育~子どもたちの情報活用能力の育成~ ・教科指導におけるICT活用~各教科等の目標 を達成するための効果的なICT機器の活用~ ・校務の情報化~教員の事務負担の軽減と子ど もと向き合う時間の確保~
「教育の情報化に関する手引」については、文部科学省のWebページからダウンロードできる(PDF形式178ページ) http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/1259413.htm 1.経緯 今回の学習指導要領の改訂により、情報教育や授業におけるICT活用など、学校における教育の情報化について一層充実が図られることとなった。 こうした新学習指導要領における教育の情報化が円滑かつ確実に実施されるよう、教員の指導をはじめ、学校・教育委員会の具体的な取組みの参考としていただく手引を作成するため、文部科学省では、「教育の情報化に関する手引」作成検討会を平成20年10月に設置し、検討を進めてきた。 2.概要 本手引では、新学習指導要領における「情報教育」や「教科指導におけるICT活用」、「校務の情報化」についての具体的な進め方等とともに、その実現に必要な「教員のICT活用指導力の向上」と「学校におけるICT環境整備」、また、「特別支援教育における教育の情報化」についても解説し、さらに、こうした教育の情報化に関わる取組み全体をサポートする教育委員会・学校の推進体制について解説している。 (上記Webページより抜粋)
時代の変化踏まえ構成・内容見直し 従来 「情報教育に関する手引」 (H14.6~) 今回 「教育の情報化に 関する手引」 (H21.3~) ・タイトル変更 ・構成や内容の大きな 見直し
見直しの背景となっている 社会や教育の変化 情報社会の進展を受け、学習指導要領にもICT関連の記述が増えた。 情報モラルやPISA型読解力などが、子どもに必要な力として求められるようになった。 情報機器が普通教室にも普及し、教師のICT活用が注目されるようになった。
構成面の変化 情報教育に関する手引 1章 情報化の進展と情報教育 2章 初等中等教育における情報教育 の考え方 1章 情報化の進展と情報教育 2章 初等中等教育における情報教育 の考え方 3章 子どもの学習活動と情報教育の 実践 4章 情報化に対応した指導体制 5章 情報通信環境の整備 6章 学校と情報化 7章 特別な教育的支援を必要とする 子どもたちへの情報化と支援 8章 学校の情報化を支える体制と 地域の情報化に向けて 教育の情報化に関する手引 1章 情報化の進展と教育の情報化 2章 学習指導要領における教育の 情報化 3章 教科指導におけるICT活用 4章 情報教育の体系的な推進 5章 学校における情報モラル教育と 家庭・地域との連携 6章 校務の情報化の推進 7章 教員のICT活用指導力の向上 8章 学校におけるICT環境整備 9章 特別支援教育における教育の 情報化 10章 教育委員会・学校における 情報化の推進体制
構成面の変化 「教科指導におけるICT活用」(第3章)を前面に出している。従来の「手引」では、「情報教育」であった。 情報教育を軽視しているのではない 教師がICTを活用して授業することが、教える内容の増える学習指導要領のもとで、教育方法としてこれまで以上に重視されている現状を受け、こうした構成になった。 また、本来は情報教育の目標の一つとして位置づけられる「情報モラル」については、一章を割いて記述している。これも、社会や教育の変化を踏まえた改編である。
第3章 「教科指導におけるICT活用」 教科指導におけるICT活用のメリットや留意点、具体的な活用方法を示している。 各章の中で、特に注目したいポイント 第3章 「教科指導におけるICT活用」 教科指導におけるICT活用のメリットや留意点、具体的な活用方法を示している。 章の後半では、黒板と情報機器の使い分けや、普段の授業でICTを使いやすい教室環境づくりなど、ICT活用の日常化につながるヒントも示している。 指導の具体例を細かく解説している。
第5章 「学校における情報モラル教育と家庭・地域との連携」 各章の中で、特に注目したいポイント 第5章 「学校における情報モラル教育と家庭・地域との連携」 情報モラル指導の必要性を、子どもたちの携帯電話やネット利用の最新動向から捉え直している。(学習指導要領や解説書では言及できなかった子どもの実態を先生方にも知ってほしいというねらいがある。) 指導の具体例を細かく解説している。 (この教科ではこんなことが教えられる)
第6章 「校務の情報化の推進」 校務の情報化によって生まれる学校の変容を、管理職や教員、事務職員といった職種別に整理している。 各章の中で、特に注目したいポイント 第6章 「校務の情報化の推進」 校務の情報化によって生まれる学校の変容を、管理職や教員、事務職員といった職種別に整理している。 情報化の進め方モデルを示しながら、教育委員会や校長のリーダーシップ、校務全体の見直し、情報セキュリティの重要性を解説している。
第10章 「教育委員会・学校における情報化の推進体制」 各章の中で、特に注目したいポイント 第10章 「教育委員会・学校における情報化の推進体制」 教育委員会の「教育CIO」、学校の「学校CIO」、それぞれの機能や組織配置のモデル,CIOを軸にした教育委員会と学校の連携の在り方を具体的に示している。 学校CIOとしてリーダーシップを発揮すべき管理職の資質をチェックする自己評価リストを添付している。