見つけよう!一人ひとりの「強み」と「役割」 Cグループ 平成25年12月10日 平成25年度国立大学法人等若手職員勉強会 分科会3&全体会
役割分担 司会 春日 裕史(東北大学) 書記 村田 淳(東京外国語大学) PPT 山本 優美(島根大学) 司会 春日 裕史(東北大学) 書記 村田 淳(東京外国語大学) PPT 山本 優美(島根大学) 発表者 関口 真美(富山大学) 渡邉 智昭(熊本大学) メンバー 本宮 瑞穂(北海道教育大学) 山口 潤哉(茨城大学) 中村 雅人(山梨大学) 榊原 健太(浜松医科大学) 竹田 明敬(大阪大学) 松本 奈穂(九州工業大学) 山内 亜彩未(自然科学研究機構)
企画テーマ 地域が人を育て 人が地域を育てる 若手大学 奨学金の充実
テーマ設定の理由(1) 現状と課題 大学への期待 地域の現状 若手大学の現状と課題 知と人が集まる大学には、社会から様々な期待が寄せられている。 ○ 地域のニーズに応じた人材育成 ○ 人材養成機能の強化 ○ 学生を鍛えて社会に送り出す教育機能 ○ 世界的な研究 ○ グローバル拠点 地域の現状 ○ 僻地の過疎化、若者世代の人口流出 ○ 大学進学率が恒常的に全国平均以下 ○ 僻地で深刻な医師不足 ○ 全県あげてのグリーン・ツーリズム、環境資源が豊富 ○ 世界進出を狙う有力企業の存在 ○ 大都市部へのアクセスの良さ 若手大学の現状と課題 ○ 学生の地域定着率が低い ○ 大学の教育機能の強化 ○ 社会に送り出す学生の基礎能力の育成
テーマ設定の理由(2) 若手大学が担うべき役割 若手大学は地方国立大学法人として、 地域コミュニティの中核的存在となるべき! 地域コミュニティの中核的存在となるべき! ◆ 自治体、企業、市民(NPO,ボランティア組織、商店街などのコミュニティ 組織等)、大学が緊密に連携し、地域をフィールドにした教育に よって、学生が育つ! → 「地域が人を育て」 ◆ 大学には知と人が集まる。それを活かして優秀な人材を育成し、地域 に送り出す機能を強化! → 「人が地域を育てる」
提案する企画 教育改革 奨学金の充実 地域の課題や特色に着目した PBL(Project-Based Learning、 課題解決型教育)の 地域の課題や特色に着目した PBL(Project-Based Learning、 課題解決型教育)の 各学部必修化 奨学金の充実
教育改革|PBLの導入(1) PBLとは? PBL アクティブラーニング 従来の講義形式のような授業形態ではない、学生が能動的・主体的に学習するAL(アクティブラーニング)の一種。 設定した(された)課題の解決について、学生(グループ)が主体的に取り組むことで学生の能力を伸ばすことができる。 従来の講義形態の特徴 ・講義室での実施 ・受講生は大人数の場合が多い ・講師による講義テーマの設定 ・講師による一方的な説明 PBL アクティブラーニング PBLの授業形態の特徴 ・ディスカッション等が行いやすい教室や フィールドワークの場合も ・受講生は少人数グループの場合が多い ・講義テーマ(課題)は学生が設定すること も可能 ・学生が主体的に課題解決に取り組む グループワーク ディスカッション チュートリアル教育
参考:National Training Laboratories 教育改革|PBLの導入(2) PBLの教育効果 PBLを導入する理由は大きく2つ 1.従来の講義形態の授業に比べ、 非常に高い知識定着率 2.専門知識だけでない、 多様な知識・能力の習得が可能 半年後知識定着率 (学習ピラミッド) 習得可能な能力(PBLプロセス例) 課題設定 課題設定能力 問題発見能力 調査 調査能力 情報読解力 連絡調整力 解決案 の模索 思考力・発言力 企画力 解決案 の実行 実行力 問題解決能力 問題対処力 読む 10% 教授・発表 90% 実演 30% 討論 50% 体験 75% 見る 20% 従来の講義 PBL 聞く 5% 知識定着率に 大きな差 多様な能力の 涵養 参考:National Training Laboratories
学生を鍛える教育手法「PBL」を全学部に導入すべき! 教育改革|PBLの導入(3) なぜPBLを導入するのか そもそも 若手大学には 学生が集まりやすい好条件が多い ・大都市部からのアクセスが良い ・入学平均偏差値が60前後で安定 ・就職率が全国平均を上回る 学生が集まっていない現状 ・学部受験者の志願率が微減傾向 ・大学進学率が全国平均以下 (高等専門学校等の志願率が非常に高い ⇒高専等に志願者が流れている) それにも関わらず なぜか? 教育改革によって 学生を鍛えて社会に送り出す大学へ! ・教育を見直し、魅力あるカリキュラム を整備 ・専門知識に加え、社会で役立つ能力 をつけさせる 教育に対するマイナスイメージが原因? ・教育内容に魅力がない ・社会で役立つ能力が身につかない このまま ではダメだ! 学生を鍛える教育手法「PBL」を全学部に導入すべき!
教育改革|PBLの導入(4) 若手大学におけるPBL導入 導入の必要性 → 人が地域を育てる → 地域が人を育てる 課題例 実施方法 ○ 高い教育効果 ○ PBL形式の授業により学生が地域に出て(フィールドワーク)、地域の課題 解決や特色の強化に取り組む。或いは潜在的な課題や強みを発見する。 ○ PBLの課題になる要素が豊富にある地域であり、PBLによる学習効果が 人を育てる。 → 人が地域を育てる → 地域が人を育てる 課題例 地元への愛着、魅力再発見 ○ グリーン・ツーリズムなど観光企画 ○ 工業製品や食品の商品開発 ○ 過疎化の解消、地域活性化 実施方法 自治体や地元企業との連携 将来展望 学部教育からスタートし、大学院、ポスドク教育まで発展 → イノベーション創出人材の育成
【経済学部】グリーン・ツーリズムの実施・普及までの道のり 教育改革|PBLの導入(5) PBL導入例 【経済学部】グリーン・ツーリズムの実施・普及までの道のり マーケティング ターゲッティング プランニング エグゼキュート ● グリーン・ツーリズ ムにはどのようなニ ーズがあるかの調査 ● 若手県にはどのよ うな農業・文化のシ ● どのような人(地 域・年齢層・家族構 成等)をメインターゲ ットにどのようなプラ ン(長期・短期、観光 ・体験中心等)を提 供するかの設定 ● 実際に人を呼び込 むために、どのよう な計画や企画を立て、 どのように宣伝する か。 ● 計画・企画したも のを実際に実施する。 また、その結果がど うなったか。 この他にも、様々な場面に課題や特色があり、 若手大学の「知」と「力」が求められている!
教育改革|PBLの導入(6) PBL導入スケジュールと準備内容 準備(1~2年目) スタート(3年目) ◆ PBL実施 ◆ 財源の確保 ◆ 財源の確保 ◆ 教員の確保 ・文部科学省への概算要求 (COC事業、イノベーション人材育成事業) ・専門職大学院廃止 ・サテライトオフィスの縮小 ・PBL専任教員の採用 ・PBLを担当する教員に 研修を実施 ◆ 施設の整備 ◆ 地域ニーズの調査 ◆ PBL実施 ・PBLのテーマとなる地域の課題や 特色を調査 ・専門職大学院廃止により 空いた スペース をPBL用教室に改修 ・図書館にラーニングコモンズを整備 ・まずは、 経済学部・工学部・農学部 で必修科目として導入 ◆ 自治体、企業、NPO等 への協力依頼 ・教養教育段階の選択科目 としても導入 ・連携してPBLを実施するメリットを示し、協力を依頼 (対 企業ならば…) ⇒学生がフレッシュな企画を提案する! ⇒学生が企業の魅力を知る機会が増え、 就職希望者増につながる! (対 自治体ならば…) ⇒若者が地元の魅力を知り、地元に定着する! ・人文社会系教員の人脈を活用 ・他学部については、順次 必修科目として導入
奨学金制度の拡充(1) なぜ、奨学金制度が必要なのか 設置する奨学金制度の種類 ○ 経済事情によって進学を断念している学生を少しでも減らし、進学率を 向上させる ○ 除籍率が過去最高であり、大学としてはマイナスの印象 ○ 除籍数を減らし、経済事情が苦しくても安心して学べる大学へ! 設置する奨学金制度の種類 ○ 地元高校からの進学者に対する奨学金 ○ 地元就職の場合、利子を免除する奨学金(ⅠターンもOK) ○ PBLでの成績優秀者に対する特別奨励金
奨学金制度の拡充(2) 準備(1~2年目) スタート(3年目) 導入スケジュールと準備内容 ◆ 奨学金希望者 募集開始 ◆ 財源の確保 ◆ 財源の確保 ・『地域還元基金』を創設し、積極的に広報 ・同窓生、自治体、企業等から広く寄附を募る ◆ 奨学金希望者 募集開始 ◆ 支給要項の策定 ・応募資格や申請方法、支給金額・人数、 審査基準等の検討 ◆ 申請書の作成
若手大学が、学生と地域をつなぐ懸け橋になる! テーマ達成による効果 若手大学への入学志願者が増える。大学に人が集まることで、地域にも人が集まる。 若手大学を卒業した若者が、地域に残り、地域の発展に貢献する。 過疎化が解消され、地域全体が元気になり、日本の元気につながる。 人が地域を育てる 学 生 地域が人を育て 若手大学 地 域 若手大学が、学生と地域をつなぐ懸け橋になる!