高層ビル建設における意思決定に関する研究 701-364 山本康晴
はじめに 近年六本木ヒルズやなんばパークスなど、高層ビルの建設が相次いでいる。建設費用を回収して、さらに利益を得るためには、回収期間の計画や賃貸料の設定が重要である。以上の問題について、モデルを構築し解析することによって代替案の優劣の検討を行う。
問題設定 代替案1 30階 計画年数50年 家賃をそのままにする 数年後 老朽化 家賃を値下げする 代替案2 代替案1と代替案2のどちらがよいか意思決定する。
前提条件と記号の設定 面積=1000㎡ 分譲部分 B:分譲価格(円/部屋) X年後 t:撤退していく店舗数(店舗) n≦15 店舗部分 A:店舗家賃(円/年・店舗) C2:管理費(円/年・㎡) C1:建設費(円) u:家賃が下がる率(u≦1)
本論 以下、各代替案の計画期間におけるキャッシュフローの総和の定式化を行う。 なお、高層ビルは1年後に完成する予定である。 任意の年に生じるすべての収入および収支は、その年末にすべて換算されているものとする。
代替案1 … 1 2 3 4 5 x-1 ………… 50 x aj (年)
代替案2 … 1 2 3 4 5 x-1 ………… 50 x aj (年)
数値例による検討 面積=1000㎡ 分譲部分 B:分譲価格 1億2千万(円/部屋) 10年後 t:撤退していく店舗数 2(店舗) N=10 t:撤退していく店舗数 2(店舗) N=10 店舗部分 A:店舗家賃 1800千(円/年・店舗) C2:管理費 600(円/年・㎡) C1:建設費 100億(円) u:家賃が下がる率 5%
代替案1 … 1 2 3 4 5 x-1 ………… 50 x aj (年)
代替案2 … 1 2 3 4 5 x-1 ………… 50 x aj (年)
結果 ho=代替案1の純利益―代替案2の純利益=\ー999,201,712 ho<0より代替案2を採択したほうがよい。
今後の課題 数値例を実際の市場のデータをもとに考える。 老朽化について考える。