レポートの書きかた 2012年4月10日
レポートとは何か? 何らかの(学術的)問題に解答するための文章 目的: 他人に理解してもらうこと 例1 大学でのレポート 例2 研究論文 例1 大学でのレポート 授業で出題された問題に対して,自分で調査したり実験したりした 結果をふまえて導いた結論を記述する (→自分が理解した内容を教員に伝える) 例2 研究論文 ある学術的問題に対して解答を考案し,その結果を分析して文章にまとめる (→他の研究者に理解してもらう) 例3 企業での報告書 活動状況やアピールしたいことを顧客や同僚に理解してもらう
レポートの作成手順と構成 レポートの作成手順 レポートの構成 (1) 問題の明確化 (2) 調査・実験を行う (3) 考察する 序論 本論 レポートの作成手順 レポートの構成 (1) 問題の明確化 (2) 調査・実験を行う (解答のために必要な事実の収集) (3) 考察する (得られた事実からの論理展開) (4) 結論を出す (自分の意見をまとめる) 序論 本論 結論 実際にはこれらの前に「タイトル」 後ろに「参考文献」が付く
大学でレポート課題を出す理由 授業内容が理解できているか確認する 事実に基づき自分の意見をまとめる練習になる 他人に理解してもらえる文章を作成する能力を養成する 卒業論文を書くための基礎能力を養う 参考: 情報工学科ディプロマポリシー(学位認定方針) (5) 技術者として必要な他者とのコミュニケーション 能力を身につけます 社会に出たら必要!
レポートには約束事がある 学術・技術的な情報を誤り無く伝達できるように,標準的な構成(記述の順序)や,形式上のルールが定められている.それに従って書く. 基本事項 「客観的な事実」と「主観的な意見」を混同することが ないように,はっきりと区別して書く なるべく曖昧性の無い表現を使うように心掛ける 通常,すべての文を「である」調で統一して書く 同じ事は同じ語彙で書く 例) ユーザ,利用者→ どちらかに統一する (読む人が同じ ことだと理解をしてくれるとは限らない)
レポート作成におけるルール タイトル 図,表 レポート名,科目名,学籍番号,氏名,提出日を書く 枚数の多いレポートの場合は,タイトルのみで1ページ(=表紙)とする.それ以外の場合は,タイトルの後ろに本文を続けて書いてよい.(今回のレポートではタイトルの後ろに本文を続けてよい) 図,表 図の下部中央に図番号,図タイトルを必ず記入する(例:図1~) 表の場合は,上部中央に表番号,表タイトルを付ける(例:表1~)
レポート作成におけるルール(続き) 参考文献 レポートを書く上で参考にした文献や引用した文献の情報を,レポートの最後に記す. 書くべき情報と記述形式(レポートの例を参照) 著者名,文献名,巻号,ページ,出版社,発行年等 Web上の情報を参考にした場合は,そのWebページ のタイトルとアドレス(URL)を記す.
他人に理解してもらえる (読みやすい)文章を書く パラグラフ・ライティング 段落(パラグラフ)を単位として文章を構成する 各段落で主張したいことや段落の順序をよく考える 段落の最初は1文字字下げする 書いた後で十分に見直し(推敲)をする 誤字・脱字がないか.辞書を引く習慣をつけるとよい 主語・述語の対応関係がおかしくないか 話し言葉やくだけた言葉が使われていないか 1文が長すぎると読みにくい
参考文献 酒井聡樹:「これからレポート・卒論を書く若者の ために」,共立出版,2007 木下是雄:「理科系の作文技術」,中公新書,1981
情報工学通論 第1回レポート課題 研究分野紹介1~4の中から1つを選んで,その研究分野について講義での説明を要約し,自分で調べた結果を付け加えた上で,自分なりに考察したことを,次ページの「課題レポートの構成」に従って論述せよ. 提出日: 5月22日(火) (本授業中に回収) 本レポートは,Microsoft Word を用いて指定された書式(原稿用紙 の書式)で作成すること.手書きは不可. A4の紙に両面印刷し、左上をホッチキスで止めて提出する. 書式等は,http://www.sic.shibaura-it.ac.jp/~hiroaki/lecture/tsuron/ にある. 指定されたレポートの構成、字数制限を守っているか、参考文献にweb page以外の文献が入っているかどうかは採点においてチェックされ、従っていない場合減点対象となる。 Wikipediaなど,ウェブページを丸々コピーしていることが発覚した場合,減点の対象となる。
課題レポートの構成 タイトル,学籍番号,氏名,提出日 1.序論: どの研究分野を選んだか,およびその理由.レ ポートで論じるテーマへの導入.(200字以上400字以内) 2.講義の要約(300字以上400字以内) 3.調査結果: どんな目的を持って何について調査したのか. その結果わかったこと.(800字以上1200字以内) 4.考察: 講義の内容と調査結果を踏まえて自分で 考えたこと(感想は不可)(300字以上400字以内) ※ 考察では,自分が今後学びたいことや,社会に出て からやりたいこと,行動計画等と関連付けるのもよい 5.結論: レポートのまとめ(100字以上200字以内) 参考文献 (web page以外の文献を1つ以上入れる) 図、表、数式は別途作成、印刷し、ここに入れる.
レポート提出後の手順 1.レポートの提出 (5/22 授業中) 2.添削済みレポートの返却 (6/5) 3.レポートの再提出 (6/12 授業中) 返却されたレポートの内容により,再提出が必要な場合は,添削コメントを参考に修正した上で改めて提出する. この際,返却された添削済みレポートと修正後のレポート をホッチキスで1つに束ねて提出すること. また,返却された添削済みレポートは,今後も参照できる ように 再提出前に各自でコピーを取り,手元に残してお くとよい.