地理情報システム論 第14回 GISによる処理技法と応用(3) ラスタ形式による空間的演算 ~土地利用の予測 2016.07.15 地理情報システム論 第14回 GISによる処理技法と応用(3) ラスタ形式による空間的演算 ~土地利用の予測 坂口利裕
ベクタ形式からラスタ形式への変換 点情報から面情報 標高データ・地価データなど「高さ」情報を持つデータから情報のない空間の情報を補間 地理情報システム論 2016.07.15 ベクタ形式からラスタ形式への変換 点情報から面情報 標高データ・地価データなど「高さ」情報を持つデータから情報のない空間の情報を補間 直線的補間 A B 112 75 A B 曲線的補間 2016.07.15 地理情報システム論 坂口利裕
Spatial Analyst ツールによる処理 地理情報システム論 2016.07.15 Spatial Analyst ツールによる処理 内挿(周辺情報を用いた内部の推計) IDW Natural Neighbor クリギング スプライン 2016.07.15 地理情報システム論 坂口利裕
ラスタへの変換(内挿-IDW) (「高さ」情報をフィールドに持つ)Point型データ 「高さ」のフィールド 出力データ名 セルサイズ 「処理範囲」を設定 2016.07.15 地理情報システム論
環境設定 「処理範囲」を「市町村境界」(を示すレイヤ)に設定 2016.07.15 地理情報システム論
地価公示の処理例(概略) 国土数値情報からダウンロード(都道府県単位) 投影変換してマップに追加 必要に応じてクリップ 「Long Integer」のフィールド「LP」を追加して,「フィールド演算」で公示価格(L01_006)をそのままコピー 「フィルタ設定」で利用現況(L01_021)を「住宅」などに限定してエクスポート 地価(LP)を「高さ」情報とみなして標準地(データポイント)以外の地価を補間 2016.07.15 地理情報システム論
土地利用の予測モデル 社会経済の計量モデル 基本的考え方 ローリーモデル BASSモデル 産業別の就業者数などの推計 産業別に必要な土地面積 地理情報システム論 2016.07.15 土地利用の予測モデル 社会経済の計量モデル ローリーモデル BASSモデル 基本的考え方 産業別の就業者数などの推計 産業別に必要な土地面積 就業者(とその家族)の供給に必要な住宅量 人口に必要なサービスの推計 2016.07.15 地理情報システム論 坂口利裕
簡便な手法 実績値に基づいた将来推計 ラスター形式による土地利用マップを活用 土地利用の変化傾向をそのまま将来に当てはめる ゾーンに分割 地理情報システム論 2016.07.15 簡便な手法 実績値に基づいた将来推計 土地利用の変化傾向をそのまま将来に当てはめる ラスター形式による土地利用マップを活用 ゾーンに分割 メッシュ単位での集計が簡単(10×10など) 地形・規制・交通条件等の属性でグループ化 変化量の集計 属性ごとの平均的な(自然的な)変化割合を算出 シミュレーション 変化割合を元に将来の変化を予測 交通網の整備(による属性の変化)などの影響評価 2016.07.15 地理情報システム論 坂口利裕
事例 首都圏の宅地供給面積の予測 過去の動向から,今後の宅地への変換が見込める土地面積を予測 国土計画・地域計画の基礎資料 地理情報システム論 2016.07.15 事例 首都圏の宅地供給面積の予測 過去の動向から,今後の宅地への変換が見込める土地面積を予測 国土計画・地域計画の基礎資料 原資料は「細密数値情報」(10mメッシュの土地利用現況データ) 500mメッシュ(50×50=2500メッシュ)で区分して集計 2016.07.15 地理情報システム論 坂口利裕
宅地供給面積予測の概略 500×500mのグループに原データを統合 グループごとに基準年と5年後で比較し,土地利用区分の変化を集計 グループを交通条件(最寄駅までの時間距離,山手線駅までの時間距離)・都市計画区域・潜在面積によって類型化し,類型ごとの変化率を平均 所定の年度の類型を判定し,将来(5年後)の変化を平均の変化率を用いて予測 →全体での宅地面積の増減を集計 2016.07.15 地理情報システム論