表6-1 単元計画の例「明かりをつけよう」 次 学習活動 教師の支援・留意点 第1次 2時間 豆電球に明かりをつけよう 豆電球、乾電池、導線のつなぎ方を調べる 豆電球の明かりがつくつなぎ方をまとめる ○様々なつなぎ方を取り上げ、どのようなつなぎ方をすると明かりがつくのか条件を見つけさせる 第2次 4時間 電気を通すものと通さないもの ○さまざまなものをつないで電気を通すか試してみよう ○材料に着目させて電気が通るものと通らないものを区別させる
表4-2 ガニェの9教授事象 1.学習者の注意を喚起する 2.学習目標を知らせる 3.前提条件を確認する 4.新しい事項を提示する 導入 1.学習者の注意を喚起する 2.学習目標を知らせる 3.前提条件を確認する 展開 4.新しい事項を提示する 5.学習の指針を与える 6.練習の機会を設ける 7.フィードバックをする まとめ 8.学習の成果を評価する 9.学習の保持と転移を促す
表6-3 学習成果の種類と指導方略 言語情報 運動技能 知的技能 認知的 方略 態度 ・覚えるべきことはすべて提示し、頭の中に整理して位置づけられるよう、それらのつながりを明確にする(4)。 ・新しい情報だけでなく、すでに知っていることとの共通点、あるいは相違点を示す(3,4)。 例:地理で前に習った地域と新しく学ぶ地域の類似点や相違点を強調する。「地域の特徴をとらえる視点」を示す。 運動技能 ・体を使っての練習を繰り返す。複雑な運動の場合、それを構成するステップに分解し、ステップごとに習得させる(6)。 ・ 自分がうまくできたときの様子をイメージさせて頭の中でリハーサルを行う訓練(イメージトレーニング)をする(5)。 例:体育の跳び箱を跳べるようにするために助走、踏切、手のつき方に分けて練習させる。 知的技能 ・ 説明に使った例は練習には使わず、練習に使った例はテストには含めない(6,8)。 ・ 単純で基本的な事例から複雑で例外的な事例へ進ませる(5)。 ・ 練習でつまずいた時は、誤りの種類に応じて一段下の課題に戻ってやり方を確認してから再度挑戦させる(6,7)。 例:算数で例題を通して解法を学んだあと、類題や発展的な問題で練習する。 認知的 方略 ・学習のコツを新しい場面に使う経験を積み重ねる(6,9)。 ・どのように学んだのか、学びの方法を振り返らせ、何が効果的で何が失敗だったのかを点検させる(7,9)。 例:総合的な学習で調べ方を自分で考えさせ、振り返りをする。 態度 ・ モデルとなる人間の姿と選択行動を示し、観察学習による代理体験のメカニズムを活用する(4)。 ・態度を行動化する知識や技能を教える(4,5)。 例:道徳の時間で教材文や番組の主人公の気持ちを考えさせる。
表6-4 指導過程「明かりがつく法則を探ろう」の例 学習活動 主な指導・支援 評価 導入 電気について知っていることを言う 教師の演示をみる 学習課題をつかむ 「豆電球の明かりをつける方法を調べよう」 ・豆電球の部分以外は箱に隠してつなぎ方は見せない ・明かりがつくことに関心をもつことができたか(関心) 展 開 豆電球、乾電池など名称を確認する 実験の方法とワークシートの記入方法を確認する 1人1人で試行する。つなぎ方をメモする ワークシートをもとに自分のつなぎ方を発表する 名称を図示して確認させてから材料を配る ついた場合とつかなかった場合を比べて書くようにする ついた時とつかない時の違いを指摘する 明かりのつけ方をいろいろに変えて試すことができたか(技能) 正しい名称で記入できたか(知識) 明かりがつく条件を見つけられたか(思考) まとめ 明かりがつく条件をまとめる 明かりがつかない場合をみる 電球と導線と電池で1本の通り道ができていることを確かめる 導線をひもに交換してみせる